2016年3月31日木曜日

きのうの、いいこと





きのう、仕事に行く電車の中で、
いいことがありました。

ほんのちょっと混んでいる中、
私は、すわっていました。
そこへ、体の固そうな、年配の方が、
よっちら、おっちら、入ってきました。

ラッキーにも、すわれている人は、
とっさに、気になります。
私も含めて、です。

でも、目だけ動かして、きょろきょろと調べてみると、
私より若い人も、けっこういます。

ですので、私は、すわり続けることに決めます。
(ごめんね、私、仕事前に、ちょっと休みたいの)

その方は、手すりに、つかまって、立っています。

うーん。

困ったな、私が立とうかな、と思っていると、
幸いなことに、
ちょっと太った、若い女性が、
その方を、うしろからぽんぽん、とたたいて、
「マダム、すわりますか?」と申し出ました。

その場の空気が、ちょっとゆるみます。

しかし、そのあとが、肝心。
耳をすまして聞いていると、

その方、ていねいに、

どうもありがとう、
でも、大丈夫です、
あとすぐで、降りますし。

と、あつくお礼を言っています。

一気に、その場が、ゆるみました!
ああ、よかった。

若い女性は、ちょっと赤くなって、うれしそうですし、
そのとなりにいた、とてもおしゃれで、ちがう方を見ていた女性も、
ほっとして、よろこんでいます。

ただただ、成りゆきを見ていた、私も、
みんな、いっせいに顔を見あわせて、
一緒に、顔が、ほころびました。

胸が、じーんと、あたたかくなりました。

電車に乗っていると、こんなふうに、
若い人が、お年寄りをいたわる風景を、
よく、見ます。

けれど、
文句を言いたくなる、お年寄りもいます。

先日、
やっぱり、高校生の男の子が、
年配の女性に席をすすめました。
ちょっと、内気そうな男の子です。
しばらく考えて、やっと勇気を出して
声をかけたように、見えました。

ところがです。
その方、断ったのはいいのですが、
ちょっと、断り方が、あまりにも素っ気なかったです。

その男の子、ちょっと赤くなってました。
彼がどんな気持ちだったか、わかりませんが、
私は、かなり、つらかったです。

それに、
勇気をふりしぼって、声をかけたのだとしたら、
それなのに、いやな顔されて断られたのなら、
彼、もう2度と席をゆずるまい、なんて、
心に決めてしまうかもしれません。

私は、その方に、文句を言いたかったです。

たまに、そういうお年寄りがあるのです。

まぁ、私も、じき、そういう年になります。
気持ちばかりは、若いですが、
着々とそうなっています。

そして、ある日、
電車の中で、若い人に、席をゆずられるのかもしれません。
ちょっと、ショックかもしれません。
「来るべき日が、来てしまった」
という、感じになるのでしょうね。

もしかすると、その方、
その日は、初めて、席をゆずられたのかもしれません。

気持ちは、わからないことはないです。

そんなことを思い出したりして、
きょうのできごとが、なおさら、
うれしく、あたたかく、思えました。


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2016年3月29日火曜日

出発前の、ゆううつ



今週末、ちょこっと里帰りをします。
とても、うれしいです。

ふつうに暮らしていますが、
心の底が、ちょっと興奮しているのが、わかります。

だれに、会おうか、
どこに行きたい、
だれだれに、あれを持っていきたい、
なになにを、持ってかなくちゃ。

フランス国内での、小旅行でも、
荷造りでは、悩みます。

どういう天気になるか、
寒くなりそうか、
何を着るのか、
日焼け止めクリームは、どうするのか、
そういえば、お茶をもっていきたい、と。

頭の中は、ぐるぐる状態になります。

出発前に、荷物がまとまると、
ほっとします。
これから、やっと、休める!
という感じになります。

小旅行でも、こうなのに。
里帰りなんて、私にとっては、
ひさしぶりの、大旅行。

いつも、いつも心の中ではおなじみの、ふるさと。
いざ、行ってみようとすれば、
雨がふったり、
季節はずれの寒さだったりすることもあります。

どんなコートにしようか、
などなど、きりがありません!
そんな自分に、がっかりしてきます。

私は、
ぎりぎりまで、仕事をして、
さささっと、したくをして、
飛行機に乗る、すてきな日本女性を知っています。

私も、そうなりたい、と、いつもあこがれています。

ゆうべ、
娘と電話でおしゃべりをしていたところ、
やっぱり、彼女も、荷物作りでは、悩む、と
言っていました。

いつかの旅行では、
考えて、考えて、やっとつめたトランクは、
ものすごく重たいのに、
実際、使ったものは、4分の1くらいだったそうです。

かわいそうに、
私のが、うつったのかもしれないです。
もうしわけない。

だから、

そうよね、
辞書と同じよね、
どの単語をひくかわからないのだから、
いろいろな単語を用意しておかなくちゃ、辞書にならない。
辞書って、重たいわよね。

と、
あわてて、
苦しまぎれに、
娘をなぐさめました。

なぐさめになったかどうだか。

東京では、もうじき桜が咲きそう、ということです。

こちらフランスでも、
このごろでは、けっこう桜の木が、あります。
もう、咲きはじめています。





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2016年3月28日月曜日

里帰り、夢と現実



けさは、強い風の音で、目がさめました。
5時でした。
起きるには、早すぎます。

おまけに、
ゆうべは、眠りにつくのに時間がかかりました。
きのうから、
フランスでは、サマータイムになったのです。

夜11時に床に入っても、
からだは、10時だと思いこんでいます。
ぜんぜん、ねむくありませんでした。

というわけで、けさは、
まだまだ、ねむいのですが、風の強さが、ちょっと気になりました。
横になったまま、スマートフォンで
天気予報を見ますと、
このあたりでも、
ほんとうに、ちょっとあぶない感じの風がふいています。

地方によっては、台風のような風です。
イギリスでも。

ついでに、東京のことも気になります。
そのままスマートフォンで、天気を見ますと。

大丈夫、
風は強くなく、おっとりした感じです。
ねむいまま、そのアプリを見つづけていると、
東京を空から見た地図が、見えました。

羽田空港が見えます。
多摩川がうねっている形も見えます。

あっ、私が小さかったころ行っていた公園の名が見えます。
萩中公園。
ずっと忘れていた名。
ここのプールで、泳ぎを習ったのです。

どこにあるかも知らなかった通りの名も。
中原街道。
父がよく口にしていた名かもしれません。
こんなによく知っている地名なのに、ずっと忘れていました。

矢口。
ここには、渡しがいたから、
「矢口の渡し」と呼ばれていましたっけ。
今でも、そう呼ぶのかしら?
写真では、橋が見えます。

多摩川は、昔どおりかしら。
空から見る写真では、
昔と同じような、やわらかなうねりの形をしているけれど。

などなど、
けさは、
床の中から、ふるさとを思い浮かべました。

実は、
来週、東京に、ちょこっと里帰りします。
楽しみです。

ですが、
実際に、東京の地に立ってみると、
いつも、
電車の乗り方だとか、両替だとか、
だれだれに、会いにいく、待ち合わせ、連絡、どうしよう、
ということばかり気になってしまいます。

けさは、
強い風のふく早朝、あたたかい床から、
スマートフォンで、東京をながめて、

今回の里帰りでは、
久しぶりに、多摩川を見たいな、
という、なつかしい気持ちになりました。

これは、きのうのロワール川




















ところで、
きのうは、復活祭で、親戚の人が集まりました。
にぎやかな(ちょっとさわがしい)、お昼ごはんでした。

メニューは
白いアスパラガス、
子ヤギのロースト、ごはん、ほうれん草、
ヤギのチーズ、
いちごのタルト。

お花もいただきました。
にぎやかな色の、バラです。

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2016年3月27日日曜日

フランス人は、あんこが好きかどうか




フランスでは、きょうは、パークの祝日。
復活祭です。

引退したお菓子職人さんから、
卵型の、チョコレートをいただきました。
とても上等な、手作りチョコレートだろうと
思います。

ところで、日はさかのぼって、
先週、
勤めている学校で、発表会がひらかれました。
テーマは、「宮崎アニメ」の音楽でした。

同僚や、生徒さんたちの、
熱いリクエストによるものです。

ほんとうに、
宮崎アニメの世界は、すばらしいです。
感激します。
音楽も、すばらしいです。

生徒さんも父兄も、
この発表会に、大喜びでした。

演奏のあとは、
そして、日本のおやつをだしましょう、
ということになりました。
「あんこ」を
出してほしい、というリクエストがあったのです。

あれ?
数十年フランスに住んでいても、
今までずっと、
「あんこ」なんて、人気なかったのに。

どうなるかな、
みなさん、食べられるかしら、と思いながら、
心をこめて、
あずきを煮てみました。


こないだ観た名画、「あん」で教わったとおり、
ゆっくり、心をこめてみました。
うまくいったかどうか。

お重箱につめて、
フランスのパウンドケーキ、
「キャトルキャール」といっしょに、
すすめてみました。

その結果、
おいしいという人が、たくさん!
(ああ、よかった)

ほんのちょっと、
遠くからみていて、
チョコレートだと勘違いして、口に入れて、
がっかりした人もいました。

でも、おかわりの人も、たくさん。
思っていたより、
たくさんの方が、満足してくださったので、
私も大満足。

日本のすばらしい音楽を、喜んで、演奏していただき、
その上、
「あんこ」をリクエストしていただいて、
喜んでいただき、

誇らしい気持ちになったり、
フランス人の懐の深さに感じ入ったり、
の、
すてきな発表会でした。


きょうは、
私は、お菓子職人さんのチョコレートを、いただくことにします。

すばらしいパークを!

きょうも、訪れてくださって、どうもありがとうございます。

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2016年3月24日木曜日

性格、いろいろな色があることがうれしい



きのうは、一日中、仕事でした。
このあたりでは、カゼがはやっているようです。
めずらしいことに、
お休みの生徒さんが、3人ありました。

12人の予定が、9人。
それだけで、一日の終わりには、
差がでました。
なんの差かというと、
なんだかエネルギーが、あまっている、感じです。

ですので、仕事のあと、途中下車して、
ショッピングセンターで、ぶらぶらと服をながめました。

ショッピングセンターにも、夕暮れの光がかかっています。

夕方の光は、
どこの国へ行っても、
田舎でも、都会でも、

やさしく、
「よくやったね、おつかれさま」と
言っているように思えます。

「おなごり惜しいけど、またあしたね」という色。

(私のとる写真では、とうてい、あらわせないようで、残念)


さて、
家に着いても、
まだエネルギーがあまっていたので、
夕食は、ちょっと品かず多く、作りました。

夫とおしゃべりして、

もう、しぼみはじめた花を見ていて、
思ったこと。

ちょっと、説明しにくいですが、

いろいろな色の花があることが、
とても、うれしく思えました。

生徒さんたちを見ていると、
いつも、思うことがあります。
それぞれ、みなさん、「強い」ところを持っていらっしゃる。

アキレスに、アキレス腱という「弱み」があったそうですが、
生徒さん、それぞれに、弱みがあれば、
「強み」もあります。
それは、ぜったい、そうです。


ところが、
私、自分のこととなると、
「強み」が、どこにあるか、わからないです。
わからない、というより、
自分に「強み」がある、なんていうことを考えること自体、
ない、です。

自分のやることは、なんでも、なんとなく、ダサく感じます。

でも、いろいろな色の花を見ていて、

「そりゃ、不公平ですよ。
『強み』のない人間なんて、ありませんよ」

と、言われているような、
そんな気持ちがしてきました。

そうかもしれないな、
自分の中には、私も知らない、
いろいろな色が、あるかもしれないな、
と、ちょっぴり、うれしく思いました。



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2016年3月23日水曜日

大地に、支えられている感じ




きのうは、ハリの先生のところに行ってきました。
30年来、わが家のみんなを見守ってくれている、
カンボジアの先生です。

ハリを打ってもらって、
使いすぎの小指にも、
あたたかい、エネルギーが回るようになりました。

ありがとう、先生!

私を見て、
どう思われたのか、
薬を処方してくれました。
薬草のチンキ剤を、4種類。

さっそく薬局に買いにいくと、
2種類しか、手に入りませんでした。
残りは、あさって入荷するそうです。

あまり使われていない薬なのかもしれません。

さて、家にもどって、手に入ったほうのチンキ剤を
水に、うすめて、飲んでみます。
ひとつは、知らない植物のチンキ。
もうひとつは、「白樺の樹液」の。

味は、おいしくも、まずくもないです。

しばらく口に含めて、
ゆっくり、飲みこみます。
からだ中に、めぐっていくような気がします。

白樺なんてねぇ。
白樺が、
私の健康に、手を貸してくれるなんて、
今まで、考えたこともなかったです。

見たこともない、地球のどこかの白樺が、
ここまでやってきてくれて、
私のからだを、調整してくれている、と思うと、

地球の、いろいろなものが、
支え合っているのだなぁ、
と、ちょっと大げさな、気持ちになりました。

からだも、ぐんと、しなやかに、元気になったようです。



ぐんぐんのびる、農家のお花




















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2016年3月22日火曜日

性格の不一致なんて、あるのかしら




けさもまた、ロワール川沿いを歩いてきました。
遠くから見ていると、
川岸に、靴が一対、そろって置かれているように見えました。

ええっ。
そばに、遺書があったらどうしよう、と

あわてて、見に行きましたところ。

それは、靴などではなくて、
あひるの夫婦が、昼寝をしていたのでした。

あひるや、鳩は、カップルになって生活しているところを
よく見ます。

以前、
私は、しばらく一人暮らしをしていたことがあります。

ある日、パリの駅で、電車を待っていたところ、
構内で暮らしている鳩が、2羽、仲良く歩いていました。
それを見て、
うーん、鳩も、カップルで歩いているのに、
何で自分は一人なんだろう?と、
寂しく思ったことがあります。

今は、また家族生活をするようになりました。
おかげで、一人で寂しいということはないです。
でも、
夫の性格が、こうだったらいいのにな、と
思うこともあります。

(自分のこと棚にあげて、ごめん)

あひるは、どうやって相手を選ぶのでしょうね。

などなど、
そんなことを考えながら、しばらく歩いて、
また引きかえして、
同じところを通ると、
まだ、同じかっこうで、
あひるの夫婦は、昼寝をしていました。

遠くから、ズームで写真をとっても、
少しずつ近づいても、
ぜんぜん逃げません。
たまに、片目をあけて、こちらを見るだけです。

警戒心がないのか、
ただ、ひたすら眠いのか。

あひるの夫婦には、
性格の不一致なんて、あるのかしら。
なんだか、
うらやましいなぁ、
けなげだなぁ、
と、かわいく思いました。









きょうも、はるばる来てくださって、ありがとうございました。

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2016年3月21日月曜日

フランス人、大喜びの「和」



きょうは、
日本の一部を、
フランスの田舎に、とりつけてしまった話です。

それが、フランスの方々、大喜びなのなんのって!

前にもお話しましたが、
ある人が、住宅を仕事場に改造する、というので、
今、趣味で、その手伝いをしています。

その中で、
大急ぎで決めた「柵」がありました。


住宅の玄関先に、
雨宿りできるような場所があったのです。
トタン屋根の、物置のような。

さて、ここを、どうしようか、
とりはらおうか、と、
悩んでいた時。

木の職人さんが、
屋根と骨組みはそのままにして、
木で、柵を作りましょう、と提案してくれました。

そうね、それもいい。
だけど、彼の提案は、
ちょっと、牢屋のような柵でした。

それを見て、私の中で、
故郷をなつかしく思う心が、わいてきました。
「あれがいい〜」と。

私が小さかったころの、
木造の家なみが、思い出されます。
昭和時代のことです。

トタン屋根、木の壁、木の雨戸など。
お勝手のあるところには、たいてい窓があります。
そこには、雨戸はありません。

そのかわり(?)
柵がとりつけられています。
その柵がいい!と、
私の心がねだるのです。

ネットでさがせば、今でも、ないことはない柵です。
もちろん、金属製のものは、たくさんあります。

これに決めました!

その写真を見せて、木の職人さんに作ってもらいました。
とってもじょうずに、作ってくれました。

もちろん、私は、
なつかしい昭和がもどってきたようで、
うれしくてたまりません。

だけど、
フランス住宅地に、個人の趣味で「和」をもってきちゃって、ごめん、
という気持ちもありました。


でも、
作ってくれた職人さんも、
他の職人さんも、
ここを通る人、たくさんの人が、
「いいね〜!」と言ってくれたので、

ひと安心。

みなさん、大喜びしてくれて、
私も、なおさらうれしいです。





きょうも、見にきてくださって、ありがとうございました。

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p.s.
この柵の名を知っている方、ありましたら、おしえてください。

2016年3月20日日曜日

口うるさいのも、人助けになるかもしれない




私は、こだわりのない部分もありますが、
こだわりのある部分も、少しあります。

たとえば、ピアノ調律。
いろいろな要求、こだわりをお願いして、
調律してもらうと、
ピアノは、とてもいい響きになります。
大変うれしいです。

でも、
それを、口うるさい、という人もいます。

先日の、クーラー取り付け事件(?)のあと、
ちょっと、そんなことがありました。

その、ちぐはぐなクーラーについて、
あとで、いろいろ話し合って、
結果、
めでたく、位置を変えてもらうことができたのです。

おかげで、満足のいく仕事ができました。
うれしかったです。
注文主にも、喜んでもらえました。

でも、
「むずかしい人だねぇ」という声も、
ちょっと、ありました。

たしかに、
こだわりのない人にとっては、
ワタクシは、
めんどくさい人だろうと思います。
スミマセン!

ところで、きのう、
とある鍵職人の、悩み話をききました。
(お兄さんからきいた話です)

鍵や鍵穴を、手作りで作る職人さんです。
勤めていた会社がつぶれ、
新しい会社に雇われることになったそうです。

が、その新しい会社は、
質は、どうでもいいのだそうです。

ともかく、量産するのだそうです。

けれど、彼は、そんなの、おもしろくないのです。
ていねいに、いい仕事をするのが好きなのです。

かわいそうに、
悩み、思いつめた彼は、
ちょっと、具合が悪そうです。
入院してしまいました。

彼の姉妹、兄弟は、みな職人さん。
家具職人、大工、肉屋、縫子さん、と。
そして、それぞれみなさん、
いい仕事をするのが、大好きなのだそうです。
(かっこいい!)

それを聞いて、
もし、
私のような、こだわりの多い、口うるさい客がいたら、
彼、喜ぶかな、と
ちょっと思いました。

元気、出してほしいです。

そういえば、
私のピアノ調律師さんは、
「あなたのような、要求の多い人だと、やりがいがある」
と言ってくれたことがあるんです。

お世辞かもしれませんけれど。

毎回、私のうるさい注文に、耳をすましてくれます。
そして、いい仕事をしてくれます。
彼も私も、大満足です。

などなど、

もしかすると、
口うるさいのも、
一概に悪いとはいえないかもしれない、と
思った日でした。


窓の下は、お隣のモクレンがきれいです。


どうぞ、よい一日をおすごしください。

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2016年3月15日火曜日

(米+仏)×日=?

お店の前

ある方が、
渋谷の「カワイイ味噌カフェ」で、
ポップコーンの具のお味噌汁がおいしかったと、
書いておられました。

そんなカフェがあるのですね!
それに、具がポップコーンとは、びっくり。

もうひとつ、びっくり。
実は、私もちょうど、同じようなお味噌汁を作っていたのです。

きのうは、何十年ぶりかに、
ケンタッキーフライドチキンに、行ってきました。

フランスにも、こんなファーストフードのお店があります。
町の中心部から、離れた所にあります。

その日は、
家へ帰って、料理する時間もないし、
レストランに行く時間もない。

では、レストランと、ファーストフードのあいの子のような、
ケンタッキーフライドチキンは、どう?
ということになりました。

高校生の時、東京ではじめて、このお店の
鳥の唐揚げを食べました。
スパイスがなんともいえなく、おいしかったです。

ぜひ、もう一度、食べてみたい、と思い、
行ってきました。

あいかわらずの、おいしいスパイスがきいていました。
元祖のおじさんの顔も、あちこちに飾られています。
それも、昔と同じです。
「やぁ、元気だった?」と、声をかけたくなります。

目の前には、林が広がり、ぽかぽかした日だまりで、
とても気持ちよかったです。
おなかいっぱいいただきました。

さて、注文しすぎたようで、
鳥の唐揚げと、フライドポテトを持ち帰ることとなりました。

持ち帰った唐揚げは、
夫の、次の日のお弁当に入れることもできます。
問題は、
フライドポテトです。
さめたポテトは、あたため直しても、
パリパリっとした感じは、2度と戻ってこないような気がします。

そのまま、食べられないことはないけれど、
何か、リサイクルする方法はないか、と考えました。

そして、
思いついたのが、苦肉の策、

「お味噌汁」。

でも、作ってみると、
海外在住の私にとっては、
とてもおいしかったので、
ちょっぴり、得意になりました。

油揚げや、生揚げがはいっている
なつかしいお味噌汁の、代用品となりました。

ほうれん草のお味噌汁なんて、あるのかしら、と
思いながら、
ゆでておいた、ほうれん草も、ちょっぴり入れました。
具がたっぷりです。
味は濃い目に。

ついでに、唐揚げからこぼれおちた、
スパイスのきいた「揚げ玉」(天かす)も。

ケンタッキー「揚げ玉」入りの、お味噌汁となりました。

アメリカのフレンチポテトを、
日本のお味噌汁と、ミックスしてみた話でした。

おそまつさまでした!



きょうも、来てくださって、どうもありがとうございました。

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2016年3月14日月曜日

フランスの春、「すみれ」



もう、(そして)また、
日曜日がやってきてしまいました!

けさは、田舎の方に、人を訪ねていきました。

庭に、もう、すみれが咲いていました。
とっても、かわいらしい花なので、
私は、大好きです。

小さい花ですので、思いっきり、顔を近づけて見ます。
でも、近づけすぎると、
ほんのちょっと、ピントがぼける年頃に
なってしまいました。
(老眼です)

小さい頃、
まだすみれを見たことがなかったですが、
すみれの花が、
えんぴつの柄になっているのを見て、
すごくかわいいなあと、あこがれました。

そのせいか、
先日、必要のないものを買ってしまったのは、
お話したとおりです。

フランスに住むようになって、
野生のすみれを見た時は、とてもびっくりしました。
群れをなして、はえています。
花屋さんで売っているようなものではないのでした。
たんぽぽのように、自然にはえてくるのです。

よく見ると、
花がちょっと、下をむいて、垂れ下がる様子が、
机におく、スタンドランプのようです。
茎が、ほんの少し、くびれて曲がって、下を向く様子が、
すみれの「れ」の字に、似ている感じだなぁと
思ってしまいます。

香りも、ほんのり、ですが、
とっても、いい香りです。

春のしるしです。

みなさんのお住まいの所にも、春が来ましたでしょうか。

よい一日をおすごしください。





































きょうも、見に来てくださって、ありがとうございました。

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2016年3月10日木曜日

田舎で、「バナナ」というお菓子を見つける



おととい、また、内装工事の現場へ行ってきました。
木の仕事をする人、電気の人、タイルの人、
それぞれ、精を出して、がんばっています。

もうじき、できあがりそうで、なにより。

それにしても、ほこりがいっぱいたちこめています。
職人さんたちは、気になっていないのか、どうなのか、
わかりません。
私は、慣れていないので、ちょっとびっくり、つらく感じます。

さて、
調整の作業も終わって、
家路につきます。
田舎の道を、だーっと、車で走らせます。

お腹もへったので、途中の村(?)で、車をとめます。
そこで、このあいだ買ったバナナケーキを
もう一度、買うことにします。
ほこりっぽい空気をすったあとで、
あのやわらかいケーキは、のど心地が良さそうです。




こんなふうに、
アーモンドペースト(マジパン)で包まれたケーキは、
最近は見かけないです。
ですから、
このあいだ、これを見た時は、うれしくなりました。
名は、「バナナ」と、とてもシンプルです。

中身は、なんですか、と聞けば、
「チョコレートケーキに、バナナクリーム」。

ホンモノのバナナが入っていないかもしれないけれど、
おいしそうです。

私が小さかったころ、日本では
バナナが珍しくて、高級品でした。
とてもよろこんで食べていました。

そして、
バナナ味のメレンゲや、
バナナ味のキャラメルもありました。
とてもわくわくした味です。
今でも、食べたいくらいです。

ですので、もちろん、買いました。
甘くて、エネルギーたっぷりのお菓子です。
なるほど、
ホンモノのバナナははいっていませんでした。

が、
大きくて、ざっくばらんで、ゆかいで、
力の出るケーキでした。

ほこりっぽい一日のあとに、ぴったりでした。




















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2016年3月7日月曜日

がっかりしすぎる自分に、がっかりする




私のメールソフトは、
あるメールを読んでいると、
メールのリスト欄では、
その人のメールが、ぜんぶ目立つように色がつきます。

そして、その人の以前のメールが、すぐ読めるようになっています。

それと同じようなことが、ときどき
私の頭の中でも起こります。
でも、ちっとも便利ではありません。
イヤなことの場合は。

ちょっとイヤなことがあったとします。
それだけなら、それで、大したことないのです。
が、以前の同じようなできごとを、すぐ閲覧できるように、
うかびあがってくることが、あるのです。

先日、そんなことがありました。

今、趣味で、
ある人の、仕事場を作る手伝いをしています。
とくに、内装のアイディアを言わせてもらっています。
とても楽しい作業です。

その作業のひとつ、
部屋の壁の色を決める、というのがありました。

ほかの部屋や、家具の色を考えに入れて、
そのあとの装飾も、いろいろイメージしました。
壁の色は、自分で、絵の具で、色を作ってみたりしました。
それをペンキ職人にわたして、

などなど、

細かい作業をくりかえして、
時間もかかりましたが、
楽しい時間でした。

きくところによれば、
結果、いい色の壁ができた、ということです。

さて、そのあとの、飾りつけをはじめる、
という時がやってきました。

どんなふうにいい色になったかしら、
と、わくわくしながら、ある部屋の写真を見せてもらいました。

ところが。
なんですか、これは!

壁は、たしかに、きれいです。
ぴったりの抹茶色です。
ですが、壁のまん中から
変な管がたれ下がっているのです。

ここにクーラーが取り付けられる、というのです。

部屋の一面だけ、抹茶色にして、
ちょっと和風のかざりつけを予定していたのに。
カモイをつける予定もしていたのに。

クーラーが、壁の真ん中にくるなんて、
まるで、クーラーの機械をひきたてるために、
わざわざ壁を抹茶色にぬったようなものです。

そのクーラー、となりの白い壁にとりつけてもらえないですか?

ところが、
注文の主は、あまり気にしていないふうです。
どちらかというと、風情のことより、
機能のことの方が大事なようです。

だったら、今までの、私のこだわりは、
そして、こまかく練った予定は、
なんだったのでしょう。

とても悲しくなりました。

自分が使う部屋でもないのに、
自分の思い通りにならないから、と
すごくがっかりしてしまいました。
注文主が、いいなら、それでいいはずなのに。
こだわっているのは、私だけ。

だけど、
私には、私にしかない「こだわり」があって、
それでやっていくしかない、
という声も聞こえてくるような気がします。

そして、
以前の、似たようなできごとが、頭にうかんできます。

小さい時のことですけど、
わくわくしながら、心をこめて手作りでプレゼントしたら、
そっけなくされたこと、とか。

もう誰も覚えていないようなことを、
一人で思い出してしまいます。
でも、
何のためにもならないです。
がっかりしすぎて、うちのめされるような気分になるだけです。

がっかりしすぎる自分に、がっかりした、
そんな日でした。

でも、また、
あしたになれば、ちがった空模様になると思います。
(だと、いいです)





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2016年3月3日木曜日

おぉ、見くびっていて、ごめん!




わが家のそばに、ピザ屋さんがあります。
店は、あまり広くなくて、
出前のバイクがいくつも並んでいるところを見ると、
配達専門のピザ屋さんのようです。
ごくふつうの、
ファーストフード店だと思っていました。

ところが、先日、朝早くにその前を通りますと、
こんな風景が見えました。
店の裏口から、
せっせと、たきぎを入れているのです。
トラックで、たきぎが運ばれてきたのです。

ということは!

この店のかまどは、たきぎを燃やしているということです。

たきぎのかまどは、
ガスや電気のよりもずっと、温度が高くなるそうです。
短い時間で焼き上げられて、
皮は、パリっとして、
おいしいそうです。

そうだったのですか!
そんなふうに、端正に作ってるとは知りませんでした。
ごめんなさい。

近いうちに、きっと味見させてもらいます。
ピザが食べたいな、という気分の夕べが、
そのうち、くるはずですから。

そうなったら、ぜひ、注文します。
楽しみにしてますよ。



写真とらせて、とお願いしたら、
左側のお兄さんが、
ちょっと恥ずかしげな、
とってもすてきな笑顔をして、
オッケーしてくれました。


きょうも、訪問してくださって、ありがとうございました。

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2016年3月2日水曜日

丸くて、きれいで、甘いもの




今朝の散歩では、
また、この店が気になりました。
いろいろな色の、丸型ランプを売っています。
遠くから見ると、あめ玉にも、石けん玉にも見えます。
やわらかい色です。

でも、どの色を選んだらいいのでしょう。
自分の家に、何色があうのか、わかりません。
迷ってしまいます。
どの色も、あかりがつくと、とてもきれいなのです。
だから、
いつまでたっても、買わずに、見ているだけです。

私が小さかったころ、
日本では、
大玉、というあめ玉がありました。
(昭和時代の話です)

「一個いくら」で買うのです。

大つぶの白砂糖がまぶされていました。
ですから、色は、淡い感じです。

これは、お菓子やさんで買うあめ。
駄菓子やさんでは、
太い、たこ糸のついたあめも、あったような気もします。
べいごまの形、三角だったかもしれません。

あまり買ったことはないのですが。

そのかわり、丸い大玉チューインガムは、
よく食べた覚えがあります。
それは、今でもフランスで見かけます。
見るたびに、
口に大きすぎて、最初の一口を噛むのに
ちょっと苦労した、そのおいしさを
思い出します。

よく考えると、
どの色のあめを選ぶか、迷うことも、よくありました。
口に入れたあと、
あ、あっちの方がよかったかな、と思ってしまうのです。

そんなことがあったなぁ、と

淡い、やわらかな色のランプを見ながら、
口にころがす、丸くて、甘いものを、
思い浮かべました。

今朝の散歩でした。

あしたは、日本では、ひなまつりですね。
町には、
甘いものや、淡くてきれいな色が、あふれていることでしょう。





















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