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2022年12月6日火曜日

時計クレージー


先日、うれしいことがありました。
小さかったころに読んだお話を、
もう一度読むことができたのです。

などと書いても、
大したことない、と思われる方も多いかもしれません。

どういうことかと言いますと、
そのお話というのは、
私のルーツのような、
私の変なクセまで説明できるような、
そんな、印象ふかいお話だったのです。

坪田譲治という作家の童話です。
ですが、
題名は忘れてしまいましたし、
なにしろ、たくさんの童話を書いた人ですから、
さがすのが、大変。
今まで、あきらめていたのです。

その変なクセというのは、
そのお話のせいでか、
時計というものが、
とても、好きになってしまった、ということです。

置き時計。
目覚まし時計。
柱時計。

好き、というより、
ちょっとこわい気持ちがします。
そのくせ、ひきつけられてしまうのです。

















こわいけれども、
見たい。
ローマ数字の時計なんて、
今では大丈夫ですが、
小さかったころは、こわすぎたのです。
それでも、
こわいもの見たさで、見ていたのです。

少し大きくなってから、
はじめて、
お年玉で買ったのは、
金色の、小さな目覚まし時計でした。
選んだのは、
ローマ数字でした。

それだって、
例のお話のせいだと思うのです。
それにしても、
いったい、どういう筋の童話だったか。

柱時計が、お化けのように、
歩き出したりする話のように覚えています。
それが、もう、ほんとうによく書かれていて、
その場にいるようになるのです。

それ以来、
時計が気になってしかたない。
その原因となったお話を、
もう一度読みたいと思っていました。

そして、
大人になった今の私が読んだら、
どう思うのか。
















そして、ダメでもともと、と思いながら、
念のために、
「柱時計」「坪田譲治」というキーワードで、
さがします。
まったく、
インターネットというのは、すごいものです。
見つかったのです。

その、びっくりうれしさと言ったら!

おまけに、
その昔の本を、1ページずつ、
写真に撮ってくれた人があるのです。
国会図書館が、です。
おかげで、この私は、1枚1枚、ページをめくって、
パソコンで、
そのお話を読むことができたのです。

いったいどういう目的で、
国会図書館が、
坪田譲治の小学3年生向けの本を、いちいち
ページをめくって、
こんな作業をしてくれたのでしょう。
なんとも、うれしいことをしてくださる方が、
あるものです!

自分の、思い出の奥に、ボヤーっと、
残っていて、
ほんとうに読んだ話なのか、
私が勝手に作り変えてしまったのか、
わからなかった、
その現物を読むことができました。

もう、
「ようこそ!」
と、
「おかえり!」が混ざったような気持ちでした。

筋は、私が覚えていたとおりでした。
いっきょに、また、
魔法にかけられたように、
そのお話の中に入ってしまいました。


















その時から、私は、
ずっと、この魔法にかけられ続けているのかもしれません。
今でも、時計というものを、
ちょっと、おそれ多い気持ちをもって、
見ています。

私の家には、あちこちに、
カシオの小さな目覚まし時計が、置いてあります。
洗面所にも、あります。

それについては、
どうやら、娘の一人にも、うつってしまったらしい。
先日、
「洗面所に、時計を置くのは、ごく当然なことである」と
まるで、
定理のように、言い切っていたのです。
それを聞いて、
これは、まずい、
言ってることが、私とそっくり、と、
あわててしまいます。

そして、その理由は、
朝、出がけに、洗面所を使っている時、
「あら、何時かしら」と、
別な部屋に、時計を見に行かなければならないとすると、
戻ってくるまでに、時間がかかる、
と言います。
朝の10秒、20秒は、ものすごく貴重なのだと言います。

私は、
心の中で、やっぱり、そのとおりだなぁ、と思います。
















というような、
合理的な理由もあるのですが、
もう一つ、時計は、
生きている証拠、のように思うこともあります。

チクタク、いつも動いています。
生き物のように。
だから、ひかれるのかもしれません。
それに、
ちょっと、神様のような、
絶対権力(?)を持っているような感じもあります。

その指示に従わないと、
チコクする、とか、
電車に乗り遅れる、とか、
おなべがコゲつく、とか、
いろいろ困ったことが起こる。
そんな風に、きびしいところがあります。

でも、コチコチ、心地よくもあります。
聞いていると、眠くなったりします。
夜、床に就くときには、
目覚ましをセットする。

ですので、私は、
コチコチいう時計がいいのです。
たまに、ぼんぼん時計も聞きたくなりますが、
実は、うるさくて、
あまり使えません。

それから、腕時計も、あまり、
使いません。
ピアノを弾くとき、
用事をするときは、
はずしてばかりいるからかもしれません。
















と、
時計の話になると、
止まらなくなります。

このへんで、やめときます。

あとひとつ、
このごろでは、コチコチいう時計より、
じーっという音の時計が多くなっています。
それに、
単に、
時計は、あまり必要なくなってきたようにも見えます。
みなさん、スマートフォンで、
時刻を見てらっしゃいます。

コチコチ言わない時計といえば、
私のお腹。
ぴったり12時半にお腹がすきます。
この正確さは、
ワンちゃんだって、同じです。
ある一定の時刻が来ると、
そわそわして、ご飯を催促してきます。
毎回、ぴったりの時刻に、です。

これは、なかなかおもしろいとおもいます。
















ところで、話は飛びます。

先日、パリに用事がありました。
ついでに、ユニクロに寄りましたところ、
それはそれは、すごい人で、
てんやわんやでした。

あったかい下着をたくさん売っているそうです。
それが大人気。
今年は、暖房の温度設定を低くします、という
おふれですので、
みなさん、あったかいものを探しているのです。
ユニクロ製品は、
もう、引っ張りだこ、という雰囲気になっています。

私も、今年は、仕事場でも、
いつもより、
ほんの少し、厚着にしています。

まぁ、暑いのが苦手な私は、
そのぶん、寒さは、あまり気にならないのです。

それにしても、
ロワール地方も、パリも、
まだ木の葉が落ちきっていません。
12月になっても、葉っぱがついているのは、
初めて見たような気がします。
来年の夏は、どうなるか、暑くなるのだろうかと
今から少し、気になります。
















さきほど、
ある店を出るときに、
「それでは、いいクリスマスシーズンをすごしてくださいね」と
言われました。
あぁ、そうだな、
そういう季節になったな、と思いました。

毎年、暮れになると日本に送る、
甘くて、おいしいものも、
たくさん買い込みました。

















それにしても、思うことがあります。

遠い昔、昭和のころ、
坪田譲治の童話を読まれた方は、
たくさんあったでしょう。

はたして、
今でも、この童話は読まれているのでしょうか。
それから、昔、読まれた方、
今でも覚えておられるのかしら、と、
ちょっと、興味深く思いました。


きょうも、ご訪問、ありがとうございました。








 


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2022年10月30日日曜日

こういう想像はしていなかった



 
先日、お天気もよかったので、
近くの森に、キノコ採りに行こうということになりました。
結果は、
おめあてのキノコは、まだまだでした。
ちょっと食べたらあぶなそうなキノコが、
いくつかあるだけでした。

森の中は、
まだ、湿っぽさが足りない感じです。
これでは、キノコは育ちそうにありません。
あともう少し、雨が降ったら、
ぐんと、キノコが芽生えると思います。

私のおめあては、ボレというおいしいキノコです。
日本では、
ポルチーノ、と知られていると思います。
私は、この味をよく知っているのです。
遠い昔、
昭和時代には、たまに「クノールスープ」という、
粉末のスープを作ってもらいました。
キノコ味、というのがあって、
とてもおいしかったのです。

それが、
この、ボレ、というキノコの味なのです。
松茸のように大きくて、たっぷり肉がついています。
フライパンで炒めると、
あのおいしいスープの味が、するのです!







 

 



そのボレには、出会えませんでしたが、
森の中を歩くのは、
気持ちがいい。
そして、苔をちょっと失敬してきました。

これで、
苔玉を作るかもしれません。














食べ物の話は、まだ続きます。

先日、アジアのスーパーで、
冷凍の、紀文のおでんの具を見つけましたので、
よろこんで、煮込みましたところ。

フランスの人たちには、あまり人気がなかったです。
私は、
おでんを食したのが、10数年ぶりだったので、
それはそれは、おいしくいただいたのですが。

このおいしさは、わからないかな、と
ちょっと、考え込んでしまいます。

なんでもが、
ふわふわしていて、
お魚の味、
ごぼうの味、
はんぺんのふわふわ、
など、
ものすごく、魅力的なのに。

そして、きょうはなかったけれども、
もしあったら、
ちくわぶ、
バクダン、
銀杏なども、
とびきりおいしいのに、と
私の考えは、勝手に、あちこち行ってしまいます。

でも、フランス人には、
わからないだろうなぁ、
寒い日、
あの屋台の前を通る時、
食べずに通りすぎる時の、あのおいしそうなにおい。

もしくは、
プールから上がった時の、
串にささった、
たった一品のうれしさ。

そういう時は、おなかがすいているから、
なるべくお腹にたまるもの、
だから、
ちくわぶを選ぶ、
味がしみてると、なお良い、などという考えが、
いくらでも思い起こされます。

そんな思い出がなければ、
やっぱり、このおでんのおいしさは、
わからないだろう、
ふむふむ、と思いました。















話は、変わります。

しばらく前に、友人に連れられて、
おもしろいお店に行きました。
ずいぶん前からあるお店。
一度も入ったことのなかった、
古着屋さんです。

それが、まるで肉や野菜のように、
重さではかって、いくら、となります。
大きなお店で、
中に入ると、
もう、たくさんの品がハンガーにかかっています。

あちこちに、はかりがあって、
いくらくらいするのか、調べられます。
まったく、おもしろい売り方です。
そして、
一昔前の、ウールのいい布の服が売られていたりします。
いい掘り出し物がありそう、と思って見ていると、
もっとびっくりすることがあります。

それは。
日本の古い着物が売られていることです。
それは、絹の着物やら、
羽織、留袖、ウールのもの、
ゆかた、帯、半帯、いろいろなものが混ざっています。
こんなところで、
着物が手に入るなんて!
それも、とっても手頃なのです。

そこで、
私は、1970年の、
大阪万国博のシンボルマークが柄になっている
楽しいゆかたと、
これまた、おもしろい柄の男物の
ゆかたを手に入れました。

万博なんて!
これを着て、たぶん、盆踊りを踊ったのかもしれません。
そういえば、
それを見た覚えがあるような気もします。

あの楽しい思い出が、もどってきます。
それを、このロワール地方で、見つける、というのは、
なんだか、妙な気持ちがします。
















そして、
きょう、また、別な人を連れて、
そのお店に行きました。
きょうは、
半幅帯を手に入れました。
かわいらしい、地味な手まりの柄が、織られていました。
クリスマスには、
この帯をしめてみようかしら、と思いました。

ところで、
このお店は、大変な人気です。
若い人も、そうでない人も。
そして、
このお店では、
着物以外の洋服には、日本製の古着がたくさんあることに
気がつきました。
日本人のお古を、
フランス人が、こんなに喜んで買いに来るなんて。
私は、想像もしていませんでした。

遠い昭和時代に、
未来は、どうなるか、と、
いろいろ想像しました。

学校では、
テレビ電話だとか、
宇宙ステーションだとかを、
絵に描いたり、
話をしました。
そんな時、
フランスの人に、日本のお古を売るようになる、とは、
だれも気がつかなかった、と思いました。

















さて、
きょうで、フランスでは、
夏時間が終わります。
時間を変えますので、こんばんは、1時間多く、
眠ることができます。

明日の朝、いつもの時間に起きたら、
ちょっと早すぎ、ということになります。
毎年、この日は、
余裕たっぷりの1日になります。

そして、ちょっとびっくりなのは、
今年は、
とても暖かい、ということです。
省エネをしたかったので、
まぁ、このくらいでちょうどいいかなと思いました。


きょうも、
ご訪問、ありがとうございました。











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2022年5月10日火曜日

ふつう生活の、始まり〜

ここへきて、ふつうの生活が始まっています。
いろいろなプロジェクトが、わき出てきますし、
学年末の、いろいろな行事も、行われます。

これは、久しぶりのことです。
コロナは、まだ、はやっているような気もします。
でも、マスクをつけない時間も、ふえてきました。
いい方向に向かっているようです!

先日、
ヒップホップのバトルを見にいきました。
フランス国内のレベルは、
なかなかなものです。
上手な人たちが、争い合いました。
こういう争いは、いいものです。
お互い、刺激を受けて、
腕を磨くのです。

私まで、刺激を受けて、
また、ダンスをもっとまじめに練習しようという気が
起こりました。



 








さて、
こちらは、いっきょに暑くなっています。
きょうなどは、真夏のように暑い気温が
予定されています。
私は、どちらかというと、
暑さが苦手です。
だから、この涼しい土地を選んで、
わざわざ住んでいるのです。

それが、
この何十年かで、気候が変わってしまいました。
フランスの中でも、この中央部が、
一番温度が高い、ということもあるくらいです。
それですと、私がここに住む理由が、
あまりなくなってきます。

もし、この先、仕事も定年になったら、
自由の身ですので、
もしかすると、引越しを考えるかもしれません。
わかりません。

















先の日曜日には、
友人が、お茶に来てくれました。
外にテーブルを出して、おしゃべりをしました。
その人は、病気だったのです。
でも、長い治療を終えて、
こうして、お茶にも来られるようになったのです。

その、うれしいこと。

聞けば、いろいろな計画をしています。
オートバイを買った、
夫婦で、二人乗りで旅行をする、
お家のダイニングを広げる工事、
などなど、楽しそうなことを考えています。

そうです、そうです、
うんと楽しみましょう、
人生は短いのです、やりたいことをやりましょう!と、
私も、夫も、二人して、うなずきました。

大賛成!

























また、話は変わります。
夫は、先日の健康診断で、もう少し、
食べ物に気をつけたほうがいい、と言われて来ました。
脂肪がつきすぎている、ということでした。

うちでは、そんなにワルイものを食しているとは
思わないのですが、
ただ一つ、夫には、デザートを食べる習慣が。

それは、
生チーズに、たっぷりのジャムをかけたり、
おいしいバタービスケットとか、
甘いものです。

私が、そんなことを話しても、以前は
ちっとも耳に入りませでした。
でも、数字にそれが出ますと、
それはそれは説得力があったようです。
すぐに、デザートをカットしていました。
そして、数週間で、とてもいい数字になりました。

そして、そのあとが、おもしろいところです。
本人は、
食べなかったら、元気がなくなると思って、
甘いものを食べていたのだそうです。
ところが、
それをやめたら、
もっと元気が出てきた、というのです。

それは、私が見たって、わかります。
顔色が、良くなっています。
こんなに、食べるものによって、
違いが出るとは。
















フランスでは、
学校給食でも、きちんとデザートがつきます。
と言っても、大したものではありませんが、
くだもの、
甘いヨーグルト、
お菓子、などが出ます。

それが習慣になっていますから、
夫にとっては、大変な変化です。
私は、と、考えてみますと、昔は、
食後は、くだものがあれば、ちょっと豪華な感じ。
さもなければ、
ごはん茶碗にお茶を入れて、それで、終わりでした。

そういう習慣でしたから、
今、夫ほど苦労しないです。

給食で、夏みかんが出てきたのを思い出します。
あれを、4つに切って、ゴロンと一人分。
その食べ方は、けっこうむずかしかったです。

90度の切り身のうち、
身が切られているのが、2辺。
そして、その中に、かろうじて、2つくらい身が入っています。

そして、上手に食べられたとしても、
その、すっぱいこと。

でも、香りは良かったです。
今でも、思い出します。


















みなさんのお住まいのところでも、
だんだん夏に向かっているでしょうか。

どうぞ、お元気で、おすごしください。
きょうも、ありがとうございました。
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2022年1月11日火曜日

方針を、変えなくては


お正月のあとは、なんだか、お祭りのあとのような、
ノスタルジックな気持ちになります。
クリスマス準備は、ものすごくワクワクしますが、
それもすぎて、
お正月もすぎると、
「楽しかったなぁ」
「すぎてしまったなぁ」という、
さびしいような、おなごりおしい気持ちがします。

それが、
きのう、日本のテレビを見ていましたら、
ちびまる子ちゃん」というアニメで、
私の、この気分を、まったくそのまま、
表現してくれていましたので、びっくりしました。

お正月が終わったばかりなのに、
まる子ちゃんは、
「もういくつ寝るとお正月」と、次のお正月を、
楽しみにしてしまっているのです。

お雑煮を、また作ってちょうだい、
おせちを、また作ってちょうだい、と、
お母さんにおねだりしています。

私も、同じ気分です!



そういえば、
遠い昔、昭和時代のこと。
我が家では、
都会の、せまい庭先で、お餅つきをする習慣がありました。
お餅は、たくさんついて、のし餅にして、ダンボールで保存します。
一月いっぱいは、
毎日、よくお餅をいただいていました。

朝は、あべかわ。
たまに、お雑煮。
おやつは、みたらし。
(しょうゆとお砂糖を、かける)

と、こういうわけでしたので、
きっと、お正月気分も、長続きしたと思います。
たまに、
揚げ餅、というのも作ってくれたり、
鏡餅をくだいたものを、揚げては、
塩をふりかけて、お煎餅のようにしたり。
それが、缶の中に入っていたのは、
あまり、おいしいとは言えませんでしたが、
3時のおやつになっていました。

1月も終わりの方になると、
さすがの保存食の、のし餅でも、
カビが生えてきたりしました。
それでも、平気。
カビを取って、焼きます。




そんな思い出もありますし、
1月には、
もらったお年玉をどう使うか、という楽しみも、あります。
クリスマスにもらった、おもちゃを、楽しむ、
ということもできます。

クリスマスプレゼントといえば、
「カラー竹馬」、という金属とプラスチックでできた、
竹馬をもらったことがあります。
ずっと、欲しがっていたものですから、うれしくて
たまりません。
タンタン、と歩くと、鈴の音がします。
その音は、まだ、聞こえてくるようです。

あのせまい路地を、竹馬で、兄弟で遊んだことを、
思い出します。

と、そんな風に、
お正月は、少しずつ、ディミニュエンドで、
おさまっていくのです
ですが、ここフランスでは、そうはいきません。
今年などは、とても、ひどいものです。
1月3日から、仕事始めになっていました。

大みそかにパーティ、
そして、
次の日曜日に、休んだと思ったら、
月曜日には、仕事始め。
これでは、お正月のなごりおしさなど、
感じているヒマもありません。




ですが、ですが。
さいわい、ガレット・デ・ロワというのがあります。
これは、1月の間、ずーっとリピートしていいのです。
やっぱり、ちびまる子ちゃんや、私のような人への、
なにか、気づかいが、あるのかしら、と
思ってしまいます。

うちでも、もう、2回、買いました。
1回目は、私の気に入りのパティシエが休みでした。
それで、別なところで買いました。
でも、やはり、いつものところで、買いたい、と思いましたので、
次の週に、もう一度。

そうしていますと、
また、「ガレットをしましょう」という声がかかります。
ですので、
また、この週末に、予定します。
これは、去年は、しなかったことです。
人が集まって、ガレットを楽しむなんて、
去年は、
しないようにしていたのです。

ですが、
よく考えれば、ウイルス方面のことは、
今、
去年よりも、状況が良くなってるとは言えないのです。
オミクロンという新種が、軽い風邪のようですので、
もう、あまり心配しなくなった人もいます。

ところが、
話をよく聞いてみますと、
あの、あぶないデルタ株というのは、いまだに、
数は減っていないのです。
ですから、本当は、ガレットどころではないかもしれない。

どうするか。




ですので、
今、それを考え中です。
どのようにすれば、
どのくらいまで、
どういうことができるか。

人とつながる機会が、減ってきて、
ずいぶんになります。
やはり、一緒に、ご飯も食べたくなります。
もう少し、会ってもいいのでは、と思います。
どうすれば、安全か、
ちょっと工夫してみたいと思います。



冬至がすぎたと思いましたら、
さっそく、日が伸びてきました。
そして、昼間のひざしも、光が少しずつ、
強くなってきています。

庭では、今、
ジンチョウゲが、とてもいい香りです。
こんなに早く咲くものだたっけ、と、
ちょっと、びっくり。
そして、
梅は、もう、ほころびそうです。
まだ、霜が降りるかもしれないのに、と、やや心配です。
着々と、春は近づいてきています。

どうぞ、皆さんも、お体、お気をつけて、
おすごしください。




 



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2021年12月28日火曜日

ノエルの後は、サスペンス


ノエルのお祝いは、今年も、少人数でした。
フランスのウイルスの状況は、
日本の人が見たら、びっくりすると思います。
もう、私のまわりにも、
ウイルスにかかった人は、います。
特に、若い人に多い。
それでも、みなさん、あまり気をつけていないと思います。

もう、慣れっこになっています。
たちの良くないカゼ、のように思えます。
それでも、
街には、マスクをつけている人であふれていますから、
考えてみれば、
これは、フランス人のみなさんにとっては、
かなり、気をつけている部類に入るのだと思います。


 

 






この、ウイルスのことは、
この先、歴史の本に、のることでしょう。
その昔、
学校で、歴史を習った時、
日本史の中には、「疫病」や「ききん」というのが、
よく出てきました。

歴史の苦手な私は、
はいはい、「ききん」ですね、と、
年号を、まる暗記していました。
なんの感情も、同情の気持ちも、なしで、です。
そして、すぐに忘れてしまいました。

でも、
今、思ったら、
そのすごさが、よくわかります。
病院も、あまり薬もなかったころ、
どんなに大変だったか。
今だって、薬がなくて、困っているのです。
こんなに、宇宙に、ちょこっと行かれるような時代にも。

























さて、ノエルが終わると、
あまり、おもしろいこともなく、
お天気もはっきりしなくて、まっ白な空が続くはずです。
ノエル、楽しかったなぁと、思いながら、
きのうは、
蚤の市を、ぶらぶらしに行きました。

ノエルで、プレゼントされた、
毛糸の帽子をかぶって、歩きました。
クリーム色のポンポンが、てっぺんについている帽子。
あまり、寒くないのですが、
新しい帽子をかぶるのは、楽しいですので、
かぶりました。

ノエルの翌日だったせいか、あまり商人は出ていませんでした。
そこで、
顔見知りの商人に、ボンジュールを言いました。
なかなかいいものを、売っているのです。
絵だとか、
置物だとか。
もう、長いことの顔見知りです。

とはいうものの、
「元気ですか?
そういえば、ダニエルは、今、いないんですよ。
どこか、旅にでたようなんですよね」と、話が展開して行きます。
そして、
うしろの建物を指さして、
ダニエルの話をしています。

ええっ?
お互いの知り合いに、ダニエルという人はいません。
マスクをして、
新しい帽子をかぶってでは、
人ちがいになっても、不思議はないかもしれない、と思えてきます。

でも、どうしよう?
話の腰を折るのも、なんだか、、、と迷っているうちに、
別のお客さんがきましたので、
彼も、そちらに体が向きます。

自然と、私も、次の商人のスタンドに行くことになります。


















すると、そこでも、
ボンジュールと言われます。
こちらも、ボンジュールと言います。
そして、ヤァ、その後いかが?と聞かれてしまいます。

その商人は、私は、見たことも、
買ったことも、ないのです。
あぁ、これは、なにかのマチガイがおこっている、と
気づきます。
でも、マスクをはずす気もしませんし、
言葉で、それを解明する気もしません。
いい雰囲気の会話なのです、
真相を説明して、がっかりされたら、
損をしたような気持ちになりそうです。

ですので、
「ええ、元気で〜す」と言って、
そのまま、次のスタンドに移ります。

そして、
あぁ、私は、誰になってしまったのだろう?
私の名前は、なんというのだろう、と、
心配になってきます。

できたら、
その商人たちに、その人の名前を聞きたいくらいです。
でも、それをやったら、
私が、記憶喪失、ということになります。
話が長くなりそうになります。

だから、
そのまま、通りすぎるしかないです。

















それにしても、
私と同じ帽子をかぶって、
私と同じ髪の毛をして、
私と同じ格好をしている女性が、この町にいるなんて。

できれば、
会ってみたいです。
そして、へぇ、あなたも蚤の市が好きなんですね、
などと、
おしゃべりをしてみたいです。

























毎年、ノエルのころには、
ヒヤシンスが、出回ります。
私は、小学校の時の、ヒアシンスの水さいばいで、とても
楽しい思いをしたのです。
香りも、とってもステキです。
そのためか、
毎年、いくつも、苗を買います。

今年は、
ステキなピンク色の花が、出てきました。
いつもは、バービー人形の飾りのようなピンク色ですが、
今年は、ちょっと落ち着いた、
桜の花のような色です。
めずらしく、うれしく思いました。

これから、
お正月がすぎれば、
新年3日から、仕事が始まります。
それだけでも、なんとなく、
そっけない感じですが、
そのあとの、1月、2月は、
ちょっと、まっ白な曇り空の、
つまらない日が続きます。

そういう時は、
私は、勝手に、色々なフランス伝統行事に、
力を入れます。

まずは、1月のギャレット。
そして、2月のクレープ。

プラス、日本の行事、
豆まき、
おひなさま、など。

そして、
そうでなくても、
リモートワークだとか、色々なことが、起こるかもしれません。
さぁ、どうなりますか。
フランス政府、ガンバってと、応援することにします。

みなさんも、どうぞ、
お気をつけて、新しい年を、おむかえください。










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2021年11月1日月曜日

テクノロジーで、永い夢がかなう

このごろでは、ロワール地方にはめずらしく、
カラッと晴れた日が続いています。
青空が、こんなに楽しいものだとは、思っていませんでした。

それに、
お日様に照らされた空気、というのは、
独特の、いいにおいがします。
干した、おフトンのようなにおいです。
窓をあけておきますと、
しばらくすると、そういうにおいになります。

それは、
胸いっぱい吸いたくなるような、いいにおいです。

先日、
田舎の方まで、足をのばしました。
木々は、まだモミジの色、とまではいっていませんでした。
でも、だんだん、黄色くなっている様子、
落ち葉が落ち始めている様子は、
ステキでした。






 






それから、
こないだ植物園に行って、ギンナンを見つけたのですが、
ひろう道具を持っていませんでした。
ので、
こんどは、ばんかいしようと、
もう一度、出かけて行きました。

とても、がっついていて、ちょっと恥ずかしいのですが、
何十年も、ギンナンを食していないので、
こういう行動になってしまいます。
一度、アジアスーパーで、一袋買ったことがあるのです。
でも、
中が空っぽだったり、食べられなかったことがあります。

入ってはいけない芝生の中に、
ちょっと足をふみ入れなくては、なりません。
キョロキョロしながら、
ビニール袋で、急いで、ひろいました。
手がかぶれないように、気をつけて、
バッグに入れて、持ち帰りました。

小さすぎるのもあったので、
食べられるのは、8個だけでした。
それでも、
洗って、
おナベでカラカラと炒って、
最後に、やわらかい中身が出てきたときは、
とても、うれしくなりました。

うす皮をとると、まあ、宝石のようにきれいな、
黄みどり色をしていました。
味も、最高でした。
















話は、変わります。

先日、「折りたたみピアノ」という話を聞きました。
それで、海外旅行に行く方がある、というのです。
いったいどんなものか、と、
興味が出てきました。

ピアノ弾きは、
バイオリン弾きや、フルートの人とちがって、
自分の楽器を持ち運べない、という悲しさがあります。
それで、
旅行の時は、いろいろ、ピアノのあるうちに寄せてもらったり、
ピアノのあるレストランの、営業時間外に、
使わせてもらったりしています。

ですので、
背中にしょって、自分の楽器を持ち運べたら、
どんなにいいか、とつねづね思っていたのです。
調べてみれば、
たしかに、折りたたみピアノというものが、
存在するのです。

どうせ、音は、おもちゃのような音かもしれない、
と、思いながらも、
ためしに注文してみることにしました。
















届いた、そのプラスチックピアノは、
とてもよくできています。
折りたためば、テニスのラケットケースくらいの感じになります。
ちょっと、ずっしりしますが、
背中にしょえば、旅もできそうです。
それは、私にとっては、すごいことです。
ながい、ながい、夢が、かなったのです。

肝心の音は、ちょっと、おもちゃっぽいですが、
タッチは、ものすごくよくできています。
いくら速弾きをしても、
ちゃんと、ついてきてくれます。

そして!

これは、
文明の利器、
テクノロジー発達のおかげ、としか言いようがないのですが、
ひと工夫をすれば、
いい音を出すこともできる、のです。

パソコンをつなげると、
質のいいグランドピアノの音を、
このプラスチックピアノで、
出すことができるのです。
これは、信じられないというか、
ちょっと、ギャグのように、おもしろいことです。

とても、満足です。
















ずっと前に、
CD を作っていた時に、
録音エンジニアと、ゲラゲラ笑った覚えがあります。
それは、
録音した音に、
コンピューターソフトで、いろんなことができるのです。

ちょっと技術的になりますが、
ふつうのピアノの、音に、
アムステルダムの、名高いホールの、あのすばらしい音響を使って、
仕上げる、とか、
名高いグランドピアノの音を、
小さな部屋の音響で、仕上げる、とか。

極端にすると、
名高いグランドピアノの響きを使って、
「電話ボックスの音響」で、仕上げる、というのも、
ためしにやったことがあります。
電話ボックスの中の、ほわ〜んとした音響。
それを使って、スタジオのピアノの音を仕上げるなんて。

ここで、
ゲラゲラ大笑いになりました。

電話ボックスなんて、
もう、古い、懐かしグッズです。
ご存知ない方も、あるかもしれませんが、
あの狭いボックスの中に、
グランドピアノが入るわけないのですが、
理屈では(機械では)、
その音響を使った、グランドピアノの音が出せるのです。


その音は、
アットホームな、なかなか、いい音でした。
















さて、
フランスでは、きょう11月1日は、
お墓まいりに行く日です。
フランスでは、
お墓には、菊の花をそなえるのが、習慣です。
ですので、
たくさんの鉢植えが売られています。

ですが、
これを、おうちにかざる人もいます。
ただし、人にプレゼントするのは、しません。
フランスに来たてのころ、それを知らずに、
プレゼント用に、とお願いしたら、
これは、お墓のイメージなので、
プレゼントはしないものなんですよ、と
花屋さんが、教えてくださいました。

今でも、
そのことを思い出します。

菊の花は、とても強くて、いい香りをはなっています。
これは、どこに行っても、同じです。

遠い昔、昭和時代、
小学生の時、
担任の先生が、菊の栽培を、させてくださいました。
菊の葉から、さし木(葉)をして、
クラスの生徒全員、
一人ずつ、植木鉢を持って来させて、
うら庭で、育てさせてくれました。
どんな色の花が、咲くのか、と、
みんな、楽しみに、水やりをしました。

私のは、どんどん大きくなって、
とても背が高くなりました。
どんな花になるかと、楽しみでした。
ですが、
ちっとも花が咲かなかったのです。
とても残念でした。

そのとき、あのやさしい先生が、
なんとおっしゃったか、覚えていませんが、
そのことで、つむじを曲げることもなく、
今でも、私は、植物を育てるのが大好きです。
ですから、
きっと、何か、やさしい言葉をかけてくださったはず、
と、思っています。

いったい、何て、おっしゃったのでしょうか?
今でも、ときどき、考えます。





私も、これから、お墓まいりに出かけます。
とてもいいお天気ですので、
いいドライブにも、なりそうです。

きょうも、読んでくださって、
どうもありがとうございました。




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