2021年8月28日土曜日

いい旅をした気分になる


 今週は、家に職人さんが入っていました。
とてもやさしい、ペンキ職人です。
ですので、気分はいいですが、
家の中に、どなたかがいる、というのは、
なんとなく、疲れます。

がんばって、仕上げてくれましたので、
終わりました。
すっかりきれいになって、
家の中が、静かになりました。

おまけに、
週のあたまには、ハチの巣のモンダイ。
これまた、
職人さんに、来てもらわなくてはなりませんでした。

「アジアハチ」と言われているスズメバチです。
アジア人の私は、その名を聞くたびに、
なんとなく肩をすぼめてしまいます。
はちみつのハチをダメにしてしまうので、
モンダイあり、です。

そんなハチが、
うちに大きな巣を、せっせと作り始めましたので、
すぐに、
退治してもらいました。
















その働きぶりは、
熱心でした。
働きバチ、と言いますが、
本当に、せっせと、よく働いて、
ものすごく短い時間に、
ものすごい巣を作ってしまいました。

連絡をすると、専門家が、
すっ飛んで、来てくれました。
これを退治すると、ごほうびに、
お金をくれる、という市もあるくらいです。
なかなか、深刻なモンダイです。

フランスでは、どこでも、
はちみつを作る人が多いです。
その方々の困りようは、前から聞いていました。
なるほど、
アジアハチの働きぶりは、すごいです。


















さて、そんなことも、
一件落着〜しましたので、
ずっと、書こうと思っていたことを、
書きます。

今年は、
船に乗っての旅に、出られませんでした。
ですが、
まるで、航海に出たような気持ちになった本があります。
それは、
「無人島に生きる16人」*という本です。

これは、実際にあった漂流記です。
私の考えでは、
ジュールベルヌの「15少年漂流記」よりも、
おもしろかったです。
感動ものです。
なんともおおらかで、
賢くて、
強くて、
思いやりたくさんで、
素晴らしい体験です。

読んでいると、すっかり元気が出ます。

だまされたと思って、読んでくだされば、
わかります。
おまけに、
タダです。
素晴らしい旅行をした気分になります。

























今では、水道からは、飲み水が出てきて、
「湯水のごとく使う」と言ったりします。
ですが、その「湯水」さえもなければ、
どうするか。

そんな苦労を、知ったあとでは、
コップ一杯のお水が、ものすごくおいしくなってしまいます。
それが飲めるだけで、
ものすごくうれしくなってしまいます。

それから、
船長さんの、易しさ、強さ、が、
かっこいいです。
こんなリーダーがいてくれたら、と思います。
島に着いたら、すぐに、
こんなルールを決めました。


・島で手に入るもので暮らす
・出来ない相談は言わない
・規律正しい生活をする
・愉快な生活を心がける


愉快な生活を心がける、というルールも、
これまた、素晴らしいです。

心に残ったのは、
夜の見張り番に、月夜の晩は、
若い者は、当番にあてがわない、というルールでした。
理由は、
若者は、まだ心が強くないから、
一人で月をながめていたりすると、
気が沈んでしまったり、
故郷が恋しくなる心が出たりするから、というようなことでした。

それを、
老年の、強い海の男が、
気づかってやっていたことです。

なるほど、月夜の晩には、
詩人が、たくさんのうたを歌っています。
月夜の晩には、そういう気持ちになるのです。

そういうことがわかる海の男は、
かっこいいと思います。
















それが、うまく成功して、
無事、日本へ帰ってこられた時は、
私も、もう、涙がポロポロこぼれます。

さて、
それが、タダで読めるというのも、
おかしなことです。
おかしいですが、
事実です。

私も、船に乗る前は、
電子リーダーに、わんさこら本を積み込みます。
その時に、
著作権が切れてしまった本は、
タダになっていることに気がつきます。
すると、
日本の古典や、
現代のものでも、夏目漱石、志賀直哉、と、
名作が、タダになっています。

スーパーで、
たまに、
巨匠ピアニスト、リヒテル大先生のCDが、
ワゴンセールで、
2ユーロくらいで売られていたりすると、
そこまで極められた、ピアニストとしてのご苦労や、
その才能を考えて、びっくりします。
胸が、痛くなったりもします。

それと同じで、
文学の名作が、これほどタダになっていて、
好きなだけ読めるというのは、
ありがたいですし、
ちょっと、わびしく感じます。

そして、
それならばもう、ぜひ、どんどん、
読ませていただいて、
あなたのご苦労は、むげにいたしません
という気持ちになります!


















おとなりのへいの上から、
オレンジの花が見えてきました。
つる科の植物です。
うちまで登ってきてくれます。

おとなりのマルチーヌさんが、天国へ行ってしまって、
2年目になります。
そのオレンジの色は、
マルチーヌさんが、好きで、
口紅にも、そんな色を、よく選んでいました。
花の色を見て、
また彼女のことを、思い出します。

日本は、
まだまだ暑いようです。
日本の方も、そうでない方も、
どうぞ、お大事におすごしください。

きょうも、ありがとうございました。
 


*「無人島に生きる16人」
日露戦争、第一次世界大戦に従軍し、商船学校教授・東京商船学校校長を歴任した須川邦彦による冒険実話。「少年倶楽部」に1941(昭和16)年から翌年にかけて連載。明治32年、帆船・龍睡丸は太平洋上で座礁し乗員16名は無人島に上陸。飲み水を確保し、火を起こし、海亀の牧場を作り食料を確保するなど様々な知恵を出し助け合いながら生き延びる。そしてその年の12月末、救出され無事祖国の土を踏むのだった。1999(平成11)年に「本の雑誌」で「漂流記ベスト20」の1位に選出された。

(レビューより引用)↓

「4.愉快な生活を心がけること。

特に4番が大切で、多くの人は困難に直面すると楽しさや豊かさを探し出すことは大変難しく、
むしろ嫉妬や悲しさに押しつぶされそうになりますが、明治の海の男達は違います。
それぞれが、心を磨き立派にほがらかに、お互いの生活が少しでも進歩し、良くなるように知恵を出し合い、
ただの一日もいやな思いをしないで過ごします。
生還する最後の中川倉吉船長の言葉と小笠原老人の言葉は感動で、
人間の知恵、技術と文化は強い心にあるものだと感動させられます」


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2021年8月17日火曜日

トウモロコシの、ハナシ


 アナグラム、という言葉あそびがあります。
言葉の文字を入れかえて、別の文章をつくります。
それを仕事としている友が、
とってもいい文章をつくってくれました。

「ワクチン投与」という文が、
「死人の出ないコロナ」という文に!

Les doses de vaccin


Le covid sans décès


by Jacques Perry-Salkow



上の文字をバラバラにして、
2番目の文に当てはめてみると、
ぴったりするのがわかります。
すると、なんだか、
理由もないのに、それが、隠された意味、
のように、思えてきます。

本当に、そうなると、いいです。
















今年は、フランスで、春先に、
霜の害が出ましたので、
ぶどうや、すもものたぐいは、
今年は、食べられないと思っていました。

それが、
そんなことはなく、
スペインや、イタリアの果物が届きます。
そして、
とうとう、ぶどうの季節がきました。
「イタリア」という品種が、出ました。
皮は、今年はとても厚くて、りんごの皮のよう。
ですが、その甘いこと、甘いこと。

それは、
イタリアの夏が、とても暑いから、
こんなに甘くなったのだと思います。
うちでは、街中なので、ぶどうの木に、
霜はおりませんでした。
ですが、
この涼しいフランスです、
いくら実がなっても、酸っぱくて食べられません。

夫が、
「ツグミが食べにきたけれど、
酸っぱくて、実を、口からはなした」
といっています。
鳥が、「あら、すっぱい」と、
よりごのみをするのかどうだか、
それは、よくわかりませんが、
固くて、まだ食べられなかったのかもしれません。
いずれにしても、どうやら、
甘く熟すことは、なさそうに思えます。

暑い、暑い、夏があるから、
スイカが甘くなったり、
ぶどうが甘くなったりするのだなぁと、
がっかりします。
今年の夏は、わりと涼しかったので、
しめしめ、と思っていたのですが、
こういう反面もあるのです。
























それでも、
いい香りの花は、ちゃんと甘い香りになっています。
スイカズラも、
ジャスミンも、涼しくても、いい香りを
プレゼントしてくれます。

スイカズラの香りは、
そういえば、おしろい花の香りと、
似ています。
おしろい花は、
遠い昔、昭和時代には、
よく、咲いていました。
その香りが、夕方になると、
さらに強くなります。
散歩していると、それに、気がつきます。

フランスでも、たまに見かけますので、
タネは、とってあるのです。
それが、毎年、
まくのを忘れてしまいます。
ちょうど、まく時期は、
仕事がバタバタする、時期なのです。
毎年、忘れてしまってから、夏になって、
あぁ、そういえば、と思い出します。


来年こそは、
リマインダーに、教えてもらうことにします。
















リマインダーに、設定するときには、
来年は、
ぜひ、トウモロコシのことも、予定しようと思います。
ある人から、トウモロコシのアイディアを、もらいました。
おいしそうなのが、とれたようなのです。
私も、同じことをしたくなりました。
そして、
ゆでトウモロコシを、食するのです!

これまた、昭和時代には、
夏になったら、かならず、
トウモロコシが、八百屋さんに並んだと思います。
今でも、そうかもしれません。

トウモロコシ、といえば、
一つ、いい思い出があります。
小学校、4年生の時の担任の先生が、
「都会の子は、かわいそうだ」と、
日ごろから、おっしゃっていました。
そして、とうとう、
夏休みに、いくつかのグループに分けて、
クラスの生徒を全員、家に呼んでくださいました。
(あのころ、クラスは、45人くらいでした)

何が、かわいそうなのか、と、
私は興味しんしんでした。
先生は、横浜のお家で、もてなしをしてくださって、
そのあと、
そばの、雑木林や、
農家のお家に、連れていってくださいました。
虫取りや、
トウモロコシ狩りを、させてくれました。

おみやげに、
たくさんの、とりたての、
トウモロコシを、家に持って帰りました。
私は、たしかに、
田舎の生活も、楽しかったですが、
そんな風に、私たちを呼んでくださって、
家族で、もてなしてくださったことが、
うれしくて、たまりませんでした。
先生のことが、もっと好きになりました。

今でも、
心が、温かくなります。
















ところで、
フランスでは、トウモロコシといったら、
家畜のエサです。
農家の人に、売ってもらいたくなりますが、
固くて、食べられない、と言われています。
朝市で、人間用のが、手に入ることもあるのですが、
とても、マレです。
あとは、缶詰ばかり。

私のように、生トウモロコシを欲しがる人は、
あまり、いないのも、たしかです。
ですので、
来年は、まいてみようと思います。















ぶどうが出てくると、
9月も、近くなってくるのがわかります。
日も短くなってきています。

きのうは、マリア様の記念日、
宗教の、お祝いの日でした。
となりの教会では、
ミサを、スピーカーで、外にも聞こえるように、
行なっていました。
きれいな歌が、日暮れの空の中、
聞こえてきました。

あまり、きれいなので、
クリスチャンでもない私も、つられて、
外に出ました。
それは、それは、ステキな一コマでした。

ロワール川沿いでは、夕暮れに、
ヒップホップのバトルを、
やっていました。
高台の方から、見物しました。
これまた、
空の色と、川の色が、ステキでした。
ダンスの方は、ちょっぴり、イマイチに思いました。
でも、人のことを、とやかくいうより、
自分で、トレーニング、トレーニング、と
思いながら、家に戻りました。
















きょうも、ありがとうございました。

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2021年8月12日木曜日

ノルマンディーから、戻る


 ノルマンディーから、戻ってきて、しばらくたちます。
毎日、海べで散歩をしていたのが、
今度は、川岸を散歩することになります。

海の方が、好きです。
ざざーん、ざざーんと、あきずに、繰り返し繰り返し。
その波の音が、最高です。
2時間くらいで、また行ける場所ですので、
また、来ますよ、という思いで、
ロワール地方に戻りました。

8月になると、
日が短くなってきます。
朝、起きれば、まだ暗いですし、
夜は、夕食のあとに散歩に行こうと思えば、
ちょっと急がなくてはならなくなります。
ちょっと前までは、10時半まで明るかったのに。

それから、
日本の方には、信じられないことですが、
おとといは、朝13度でした。
冬のジャケットを着ている人もいます。
これは、ちょっと異常です。
実は、
フランスは、暑い夏が予想されていたのですが、
みごとに、はずれました。

暑さの苦手な私にとっては、
とても、いいことです。
















ノルマンディーに行っていた、というと、
お天気、よくなかったでしょう、と言われます。

ええ、よくなかったですよ。
涼しかったです。
でも、まぁ、晴れ間もありましたし、
毎日泳げました、と、

答えますが、
だいたい、フランスの人たちは、
暑さを求めて、
太陽を求めて、移動していますから、
「涼しくてよかった」という私の気持ちは、
理解できないのかもしれません。

涼しい、ということが、
こんなにいいことなのに!

























ところで先日、
生まれて初めて、生ダコを料理しました。
ロワール地方の魚屋で、
見つけたのです。
バカンスでお休みにする直前に、そのお店には、
いつもより、たくさんのものが並んでいたのです。

ムール貝も、季節ですので、
それを買っていますと、
となりに、生ダコが。

こんな珍しいことはありません。
さっそく、一つ買いますが、
どう調理していいのか、わかりません。
ネットで、調べます。
なんだか、手間がかかりそうですが、
買ってしまったのですから、やるしかありません。

中くらいの大きさですが、
やはり、かわいそうな気がします。
頭を洗っていると、
ふてくされたような目で、こちらを見ています。

ずっと前に、
地中海の、浅い砂浜を泳いでいて、
大きな、灰色のタコが、そばに泳いできたのを、
思い出します。
のびたり、ちぢんだりして、泳いでいます。
うわぁ、珍しい、と思って、
しばらく、一緒に泳いでいました。

今から考えると、あれは、危険だったのかもしれないです。
吸い付かれたら?

などと、灰色のタコを洗いながら、
思い出します。

















思い切って、足の方から、
煮立ったお湯に入れます。
すると、とたんに、色が赤くなります。
そして、くるくると足が丸まります。
8本の足が、全部、きれいにカールします。
その具合は、
おもちゃのタコ、
風船のタコ、そのものです。

正確に測って作ったように、
完全な形をしています。
吸盤は、みごとに、「規則的に」ついています。
まるで、レゴのブロックキャップのように、
きれいに並んでいる。
自然の作ったものは、すごい、と感心してしまいます。

(私の髪の毛だって、このくらい、
きちんと、パーフェクトに、
なってほしい、と思ってしまいます)

そして、
ゆでたタコは、
少しは、わさびじょうゆ、
あとは、ニンニクとパスタ。
とても久しぶりの味です。

















話は、変わります。

3月ごろに、
ノミ市で、買った時計があります。
古い、置き時計です。
動きませんでしたので、修理に出してありました。
ですが、
この修理屋さんは、いつも注文があふれていて、
なかなかでき上がらないのです。
今回も、いつ、サイソクに行っても、
まだです、とか、
何日までに、仕上げます、と言うだけで、
ちっとも、でき上がりません。

おまけに、親方のことが、気になります。
ここの親方とは、たまに、立ち話をすることがあります。
その親方が、
病気で入院してしまっていたのです。
その後、どうなったのか、気になるのですが、
聞く勇気が出ません。
もしかして、
天国に行ってしまったのだとしたら、
ものすごく、さびしい、と考えてしまいます。

それが、
グッドニュース!
もう一人の、修理屋さんがバカンスに出る前に、
がんばって、仕上げてくれました。
そして、
親方は、大丈夫で、お家で休んでいる、ということです!

あぁ、よかった、と思いました。

修理の終わった時計は、
とても小さな、細かいチクタクの音がします。
1秒に4回の拍です。
それは、それは、上品な音です。

一回、ゼンマイを巻くと、
1週間くらい、持ちそうです。
今、それを観察中です。
ちょっと進んだりしていますが、
それも、観察中です。
必要があれば、
その整備も、してもらうことになります。

ようこそ、
これから、よろしく、という気持ちです。
















きょうも、読んでくださって、どうもありがとうございました。


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2021年8月1日日曜日

ノルマンディー味、こわい


 本当は、少しはダイエットをして、
ウエストを、ほっそりさせたいのです。
ですが、ここノルマンディーにいますと、
なかなか、そうもいきません。

およそ、食べること、と、
海につかること、しか考えない毎日を、すごしています。
すると、
どうしても、今回お初の、お寿司を食したくなります。
そして、例の、お菓子屋さんに、
何があるか、見にいきたくなります。

このお菓子屋さんは、
まったく、困りものです。
おいしいものに、あふれているからです。
こういうお店が、自分の住んでいる街にない、
ということは、いいことだと安心します。
(さもないと、毎日、毎日、通うでしょう。
そして、ダイエット計画は、ハタンするでしょう)

















これは、梨の実を、生地に包んで焼いたものです。
たしか、りんごの実で、こういうのがあったと思います。
ここノルマンディーは、りんごの産地です。
それを、梨のバラエティにしたようです。
チョコレートガナッシュが、添えられていました。

私は、もともと、クロワッサンを頼むつもりでした。
それが、
ウインドーを見ていますと、
どうも、よさそうな、りんごパイが、あるのです。
いつもなら、
私の街では、ほとんど頼まないパイですが、
ここのは、なぜか、うまく焼けています。
それに、形も、
お魚を焼いたのと、そっくりです。
鯖の身を、おろして焼きました、というような形です。

表面も、砂糖をまぶして、カラメル状態にしています。
う〜ん、これは、頼むべきである、と
確信してしまいます。
















大きな、大きな、一人前パイです。
最初の一口から、笑いが、出てしまいます。
バターの味が、たっぷりなこと。
バターの量も、たっぷりなこと。
まだ、りんごの具のところまで行っていないのに、
もう、十分、おいしいです。
(ノルマンディーの人は、
バターをたっぷり使うので有名です)

バターと、お砂糖のバランスが、
素晴らしいですし、
サクサクしています。
軽く、よく焼けています。
リッチなはずなのに、べっとりしません。

おいしいです。
そして、頭の中では、
こんなに大きなパイなのだから、
何回かに分けて、あとで、おやつでも、
楽しもう、などと、ケチな計画を立てます。
これで、何回も、楽しめる、とうれしくなります。

ですが、
りんごの具が出てくるパートに着くと、
これまた、りんごの煮え具合が、素晴らしい。
ここでも、また、バター味がします。
そして、その酸っぱさが、いい具合ですので、
リッチなバターと、
この酸っぱさが、よく合わさって、
食は、どんどん進んでしまいます。

何回かに分けて、
いただこうと計画していたはずの、
このリッチなパイは、あっという間に、
なくなってしまいました。
















さて、
海辺では、割と涼しいです。
ですので、
人々は、あまり水にはつかっていません。
どちらかというと、フランス人は、
砂の上で、寝ころがって、
本を読んだり、
おしゃべりをしたり、
音楽を聴いています。
一日中、そうやって時間をすごす人も多いです。

私は、というと、
じっとしていることが苦手です。
それに、海にいて、
海の中に入らないなんて、考えられません。
よほど寒くない限りは、水につかります。

また、波があると、いやがる人も多いです。
私は、少しぐらいなら、波がある方が好きです。

というわけで、
もし、天気がイマイチで、
波があったりすると、海の中に入るのは、
この広い浜辺の中で、
私一人しかいない、ということもあります。

すると、
今まで、ヒマで仕方なかった(かもしれない)
監視のお兄さんが、出てきます。
そして、私のことを、見守ってくれます。
(私以外に、泳いでいる人がいないのです。
そうとしか、考えられません)
















話は、オリンピックのことになります。
今年は、千葉、釣が先のサーフィンを、
テレビで、見ることができました。

なつかしの千葉の浜を見られるのは、楽しいですし、
台風がやってくるような時の波、
いいお天気の時の波、
それを、いろいろなアングルで見られるのは、
素晴らしいことでした。

カメラの撮り方は、見事です。
ドローンを使ったりもするのでしょうし、
モーターボートに乗って、
追っかけたりと、大変な思いをして撮っていると思います。

それから、もう一ついいことは、
コメントをする人がいないことです。
ですから、とても静かです。
音といったら、ひたすら聞こえてくる、
波の音だけです。
その、波の音を聞いて、
波を、ながめて、
そして、サーファーの素晴らしい演技を
楽しませてもらいました。
























波を見るというのは、
むずかしいのです。
どこを見ていいのか。

あちこちで、動きます。
盛り上がったと思ったら、
それが頂上で破綻して、白くなります。
それが、ロールパンのように、くるくる巻かれます。
というのが、あちこちで、行われますし、
その瞬間が終わると、また、すぐに、
次の波になります。

それが、繰り返し、繰り返し、
えんえんと、続きます。
私は、それを見ているのが、楽しくてし方ありません。
いつまでたっても、あきません。

そして、サーファーは、どのように波に乗るのか。
そんなことを考えながら見ていましたら、
まるで、
サーフィンのやり方が、わかってきたような気持ちに
なってしまいました。
波には乗れそうにありませんが、
乗り方だけは、知ってるような気持ちになります。

今度、
ぜひ、試してみたくなります。
ずいぶん、体力を使いそうな、スポーツです。
ドッボーンと、落っこちたり、
波に飲まれそうになったり、
大変そうです!
















ここ、バカンスの家では、
夜は、電子書籍の、本を買ったりします。
夕べは、
遠い昔、さんざん読んだ、星新一の、
ショートショートを、買いました。
中学の時に読んだものです。
今、この歳になって読んだら、
また違うことを思うかもしれない、と思って、
読みました。

やっぱり、思った通り、
違うことを、感じました。
大人の社会のこと、
大人の苦労のこと、が、書いてありました。
あのころ、よくわかっていなかったと思います。
ストーリーは、よく覚えていませんでしたが、
やっぱり、なんとなく覚えている、
そんな感じでした。
今の方が、もっと味がする、と思いました。

そのまた先日は、
レイ・ブラッドベリを読みました。
これまた、昔、読んだのに、忘れていました。
昔、読んだ時よりも、また、もっと、
美しい、と思いました。
歳を取るのも、少しは、いいことだ、と思ったりしました。


きょうも、読んでくださって、どうもありがとうございました。





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