2021年10月20日水曜日

フランスでは、楽しいことが復活している

実は、きょうは、いつものとおりの、おしめりの日になっています。
いかにも、ここロワール地方の秋。
白い空、
小雨。

なのですが、
それまで、9月から、ずーっと、いい天気が続いていました。
もう、うれしくてたまりません。
青くて、雲のない空!
カラッとしています。
カスミもかかっていません。

歩くだけで、楽しくなります。
先日は、病院まで、歩いて行きました。

病気なのではありません。
ですが、
ダンスやスポーツをしていると、まわりは、若い人ばかりです。
気持ちは、若いつもりでも、
もしかすると、私の心臓が、あっぷあっぷしていたらどうしよう、と
思ったりします。

それに、
ワクチン2回目を受けたあとは、
心臓のあたりが、痛かったのです。
そんなことを、いつものドクターにお話ししたら、
では、検査しましょう、と言って、
すぐ予約をとってくださいました。
お嬢さんが、心臓の専門です。








 





あんなに小さかったお嬢さんが、
今では、美人のドクターになっています。
そして、頼りがいがあります。
アジアとフランスとのハーフです。
検査の結果は、オッケーでした。
一安心!
これで、またガンガン、スポーツも
ダンスもできます。

「アジア人の体は、グッドコンディションですよね〜」
と、言っています。
食生活がいいから、というのです。
ああ、良かった。

そして、
外に出て、ふと目にはいるのは。
あら、これは、りんごの木?レモン?
と思って、近づいて行きますと、
それは、柿の木でした。
日本では、珍しくもない木かもしれませんが、
ここフランスでは、なかなか見られないものです。

まだ若そうな木ですが、
とてもよく実がなっています。
みなさん、食するのかしら?
















せっかくここまで来たのです。
むかいの植物園に、入って見ます。
ちょっと前に、ここで、
藤の木に見とれて、
つい、芝生の中に入って、注意されたことを思い出します。

見れば、
イチョウの木。
あらら、これはメスの木?オスの木?と
興味しんしんで見ますと、
ギンナンがなっているのです。
これは、大当たり。

ギンナンは、私の大好物です。
東京にいたころから、ギンナンがあれば、
割りばしを持って、拾いに行きます。
さて、
どうしよう。
きょうは、
割りばしも、ふくろも、持っていません。
それに、
拾いにいくには、また、芝生の中に入らなくてはならない。

きょうは、ちょっと拾うのは、
できなそうです。
でも、ほんのちょっとは、拾って、
タネをまくことにします。

急いで、ささっと、
「禁止地区」に入って、
さっき、病院でくれたマスクを使って、
4〜5個、拾います。
それを、また、病院の予約票の紙につつみます。
これは、しっかりしておかないと、
かぶれたりするので、よくつつみます。

















前回の里帰りでは、
小石川の植物園で、ギンナンを拾って、
こちらで、まきました。
でも、芽は出てこなかったのです。
これは、どうなるかな、と気になりますが、
もう一度、チャレンジです。

小さい時に、やはり、ギンナンをまいたら、
ラッキーにも、芽が出て、
それを、盆栽のようにして、遊んだのを思い出します。
また、
同じことができるかもしれない、と
ちょっと、楽しみです。

















また、栗の季節でもあります。
田舎に拾いにいってもいいのですが、小粒が多い。
むくのが、ちょっとめんどうくさいのです。
それより、
今年は、栗おこわを作ってみたかったので、
朝市で、大きめの栗を買いました。
ツヤツヤ、いい色でしたので、
虫もなく、よさそうと思いました。

水につけて、
かたい皮を、むいて。
そのあと、渋皮をむく。

そういうやり方を教わりましたので、
トライしてみます。
かたい栗を、
大きな包丁で、むいていた母のことを、
思い出します。
あれは、かなり大変だったのではないか、と思います。

それを、
こんな風にしてむいてみると、簡単、ということです。
でも、やってみると、
それでも、かたくて、
ナイフが当たっている指のところは、
痛くなります。

なんとなく敬遠していた栗ご飯、栗おこわです。
こういう苦労があるから、
なおさら、貴重で、おいしいのかもしれません。
そう思って、がんばって、
むきます。

もち米と、ふつうのお米と、半々にして、
そうして炊き上がったおこわは、
上等!
塩味が、きいて、おいしいおいしい。
生まれて初めて作った、栗おこわでした。

オレンジのカボチャスープと、
合わせて、食しました。
秋の味。
フランスには、ちょっとない、味でした。

















このあたりでは、
ウイルスの件は、だれも、何も言いませんが、
もう、過去のことになっている雰囲気です。
あんなに、困っていたのに、
もう、だれも心配していないような感じです。

それでも、マスクは、皆さん、ちゃんとつけています。
ちょっと、不思議な状況です。

会食も、ふつうにできるようになっています。
私も、レストランのテラスで、
ランチをしたり、というのをはじめています。
先日は、
お天気が良くて、
太陽にジリジリ焼かれながら、
おしゃべりなランチをしました。
その、楽しかったこと。

ああ、こういう楽しみも、久しぶり、と、
思いました。
もしかすると、コロナの前よりも、
楽しい、と思えたように感じます。
















土曜日は、フランスでは、結婚式の日です。
コロナのせいで、結婚式も、
ずいぶん数が減っていましたが、
先日、こんな車を見かけました。
ピッカピカの車に花飾り。
あまりに上手に、きれいに飾ってありましたので、
これは、造花?と、思わずのぞき込んでしまいました。
本物の、お花でした。

あんまりステキだったので、
写真を撮らせてもらいました。
でも、許しをもらうにも、だれもいません。
お祝いごとだから、いいでしょ、お願い、おすそ分けしてね、と
撮らせてもらいました。
















ジープソフィ(かすみ草)が、ステキでした。

考えれば、
秋に結婚式、というのも、
珍しいですが、
きっと、今まで、延期になっていたのかもしれない、とも
思いました。

いろいろ楽しいことが、
また復活しているな、と思ったりしました。

きょうも、
読んでくださって、ありがとうございました。

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2021年10月12日火曜日

迷いの、ティーポット

ロワール地方では、
毎日のように、晴れの日が続いています。
これは、かなり、すごいことです!
空は、「天高き、馬肥ゆる、、、」という感じになって、
突き抜けています。

この気持ちよさ!
このめずらしいこと!
この貴重なこと!

この価値が、わかる、ということは、
いつも、そうでない、空の下に暮らしているからです。
この地方では、
秋といえば、くもり空、
もしくは、霧の中、小雨の中。
もう、湿ったくて、
しんしんと冷えてしまいます。

それが、
こんな風に、突き抜けた空で、
木の葉っぱが、キラキラして、動いているのを見るのは、
本当に、気持ちがいいです。

ウイルスは、どうやら力を弱めているようです。
こちらの勝ち、となりそうです。

きのうは、友人のところへ、ランチにお呼ばれでした。
しばらくぶりでしたので、
なおさら、楽しく思いました。
ふつうの、ご飯を、一緒に食べるのは、
めずらしく、うれしくなりました。
静かで、いい、ひとときでした。

ところで、そこで、
新たな発見をしました。

ご飯のあと、カフェがいいか、お茶がいいか、と
聞かれて、
お茶、と言ったものの、
ええと、このうちでは、どんなお茶が出てくるんだっけ、と、
考えてしまいます。

私が40年くらい前にフランスに来た時は、
フランス人がお茶を飲む、というのは、
とても、とても、珍しいことでした。
スノッブなおばあちゃんたちか、
もしくは、
大麻を吸うような学生しか、飲んでいませんでした。

もし、カフェで、お茶などを頼んだら、
大変。
ずっと前に開けたようなティーバッグの箱に、
カサカサになっていて、
残っていた、そんなのティーバッグを、カップに入れてくれます。
注いでくれるお湯は、
熱くもなく、
煎じられた液体は、苦いか、味がないか、のどちらかです。

その点、今では、
ずいぶん、お茶が広まりましたし、
フランスのお茶の老舗も、にぎわっているくらいです。

そして、
ものすごくたくさんの、ステキな香りの種類があります。
私は、
お茶は、お茶そのものを、味わいたいのですが、
フランスでは、香りをつけて、
それを楽しむ方が、多いです。

水も、みなさんの好みも、
この国では、お茶よりも、カフェの方が、合うのかもしれない、と、
思ってしまいます。

さて、このうちでも、フレーバーティが出てくるかな、と思いながら、
お茶をお願いしましたところ、
パリの老舗の、いいお茶が、数種類出てきて、
どれがいいですか、と聞かれます。
テーマは、「オペラ」。
オペラ座の雰囲気で名前をつけてあります。
いろいろな味付けがあるようです。
私は、「幽霊のなんとか」というお茶をたのみます。

しばらくすると、
ガラスのティーポットに、お茶が入って出てきます。
それは、緑茶のフレーバーティだったということです。
まぁ、それは、緑がキレイです。
青みがかっています。

そして、それが、とてもおいしいのです!
これは、びっくりです。
香りがついているお茶だと思うのですが、
どの香りが勝つこともありません。
とてもやわらかな、ステキなハーモニーになっています。
味は、パステルのようです。
でも、色は、青がかった緑で、見ているだけで、
ワクワクしてしまいます。

このお茶が、おいしいことも確かなのですが、
入れ方が、上手なのにちがいない、という気がします。
すると、話はこうです。

これは、
電気全自動の、ティポーットで入れられたのです。
お茶の葉っぱを入れて、
これこれこういう温度、
濃さはこれくらい、と入力すると、
あとは、もう勝手にやってくれるのだそうです。

そういえば、
さっき、子供たちが、「アァ、上がった」「まだ下がらない」と
言っていました。
何かと思っていましたが、
それは、このお茶を入れたフィルターの部分が、
お湯につかったり、
また、上に上がったりするのを、見ていたのです。
このティーポットは、
お茶を正確に入れてくれる、ロボットのようなものなのです!

へぇ〜と、
私は、ひどく感心してしまいます。
おいしすぎです。

ただのロボットでしたら、便利、なだけですが、
これは、お茶のいい味を引き出してくれているのです。
今まで、
あまりおいしくないと思っていた、香りのお茶は、
もしかすると、私の入れ方がうまくなかったのかもしれない。

だいたい、私は、緑茶を入れるのも、
苦手です。
お湯が熱すぎて、茶色のお茶になってしまいます。
日本には、温度調節が上手で、
とてもおいしく入れてくれる人がいます。
いつも、感心しています。

(フランスにもいます)











 













さて、どうするか。

今は、熱湯をザーッと書けるような、
紅茶だとか、ほうじ茶くらいしか、飲んでいません。

このティーポットがあったら、
もっと、たくさんの種類のお茶を楽しめます。

でも、
もしかすると、こんな高いものを買わなくても、
自分で、もうちょっと練習すれば、
温度調節が、できるようになるかもしれません。
それに、ロボットが必要だなんて、と、
ひと昔の日本人に、笑われてしまいそうに、思います。
どうしよう?

それにしても、
こんなティーポットができるなんて。
私に、ぴったりです。
買うか、買わないか、迷ってしまいます。
外に出ると、
木の葉が、キラキラ光っています。
ルージュクという小鳥が、
「ぴよぴよ、くしゃくしゃ」鳴いています。

そして、
まだ、シェーブルフイユが、咲いていて、香りがいいです。
ビワの花は、つぼみがほころんできています。
桜餅の香りがするのです。
なんども、なんども、においをかぎに行ってしまいます。
こんなにいい香りの花も、めずらしいと思います。

そして、
キンモクセイ。

日が沈むのが、どんどん早くなってきて、
夜、外を歩くのが、おっくうになっています。
だんだん、秋も深まってきます。


きょうも、読んでくださって、どうもありがとうございました。




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