先日は、
近所のおじいさんの、お葬儀でした。
とても大きな教会で、ということです。
とても大事な役割をなさってた方ですから、
きっと、人もたくさん集まるだろうと思っていました。
でも、
お友だちは、みなさん、お年寄りですから、
どのくらい、いらっしゃるのか。
だって、ある日、
そのおじいさん夫婦とおしゃべりをしていましたら、
「あぁ、いやんなっちゃうわね、
最近は、お葬儀ばっかり。
みんな、行っちゃうのよ」
って、言ってましたから、
私は、どういうことになるか、と思っていました。
それから、
ウイルスの心配は、するのか。
みなさん、なさるのか。
私は、どうしよう!?
そんなことばかり、考えていましたが、
やっぱり、
私は、おじいさんに「さよなら」を言いに行きました。
大きな教会ですし、
風通しもよさそうですから、
私は、うしろの、はしの方にいて、
見届けさせてもらおう、と思いました。
教会に、おそめに、歩いていきました。
そばに着いた時、
鐘が、鳴りはじめました。
しみじみ、します。
あぁ、こうやって、
みなさんに知らせているな、と思いました。
おじいさん、
あなたの番になりましたね、と
思い、足がはやまります。
遅れていこうと思ったのですが、
やっぱり、
ちゃんと、着こう、と思います。
みなさん、ちゃんと、マスクをしていました。
ずいぶん、たくさんの方が、ありました。
はなればなれに、すわっていました。
私は、とても、はなれて、すわりました。
お元気そうな、お年寄りが、たくさん。
おじいさんと、同じような、元気な方々。
神父さんのおはなし、
息子さんのおはなし、
どれもこれも、さっぱりとしていて、
あんまり、悲しいというふうではありません。
孫の方は、ひ孫ちゃんを乳母車にのせて、
教会の中を、いったりきたり、しています。
ゆったり、ゆったり、なんども。
私も、
このごろは、
よく、お葬儀に、行きます。
とても悲しいお葬儀があります。
帰ってくるとき、ぐったりしてしまうような。
でも、
このおじいさんの、は、
そうでもありません。
奥さんも、しっかりしています。
おじいさんとの会話を思い出します。
スキーのはなし。
「今年の雪は、ひどかったねぇ」
もう、かなりのお年なのに、スキーをしていらっしゃった。
水上スキーもしていらした。
ピアノ、ききに来てください、と言えば、
プログラムを、辛抱してきいてくださる。
でも、本音は、花より団子だったのです。
そのあとの、アペリティフをものすごく、
楽しみにしていらしたのが、よくわかります。
私は、
日本のお葬儀を、ほとんどパスしてしまっています。
外国にいるせいです。
しがらみがない、というのは、
いいな、と思う方もあるかもしれません。
私は、
仕事を夢中でしていたころは、
そんなことを考えるひまも、ありませんでした。
けれど、今、考えてみますと、
おじいちゃん、
おばあちゃんのお葬儀に、出られませんでした。
その他、親せきの人々、恩師。
まだ、
元気一杯の人が多いですが、
友人の、だって、
行けませんでした。
前は、電報を打ったりしました。
それだけだって、かなりの思いをして、
打ちました。
今では、そんな風習もなくなりました。
気持ちは、じゅうぶんみなさんと一緒ですから、
行けなくても、いい、と、
頭で説明していますが、
ほんとうは、行きたいです。
ですから、
私は、ここフランスでは、
あまり近い人でなくても、
行かれるお葬儀には、行きます。
そして、今まで行かれなかった分、
「ばんかい」します。
まとめて、
その人たちに、またさよならを言ったりします。
しばらくしたら、
友人が、おくれてやってきました。
私を見つけて、となりに、すわりました。
「サヴァ?」(どう?)
ときけば、
「いやな思い出が、よみがえってくる」ということでした。
去年、奥さんをなくした、ことを言ってるのです。
あぁ、そうだね、ほんとだね。
私も、
いろんな人のことを、思い出していましたが、
彼も、なのだなぁと、
思いました。
もしかすると、
この教会にすわってるみなさん、
それぞれ、心の中で、どなたかを思い出してるかもしれない、と
思ったりしました。
きょうも、読んでくださって、
どうもありがとうございました。
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2 件のコメント:
Chiyoさん、こんばんは。
悲しい事でしたね。
亡くなられたのは、ブログに書いていらしたご老人の方なのでしょうか?
亡くなられたのは残念でしたが、その方はご自分の人生を生き切った、立派な生き方を
されたように思えます。中々出来る事ではないので素晴らしい、と感じました。
お別れが言えてよかったですね。
バリバリの現役時代は、そうですよね、お葬式でお別れが言えないこともあられた
でしょう。
まして、遠く海外にお住まいでは。
私なんかの想像を超えた、いろいろな葛藤もあられるはず。
でも、きっとChiyoさんの気持ちは伝わっているはず!
大丈夫ですよ。
わたしも、葬儀にでる機会が多くなりました。
数年前亡くなった父に、○○さんを宜しく、とお願いしています。
それと、残されたご家族を守ってください、と。
さて、今日はシャム猫ちゃんがお出ましですね。
カワイイ。
川沿い?の写真でしょうか?水が流れてるようには見えませんが、透き通ってるの
かも。
みどり色のイチジク、夏ですね~。
数年前、初めて見たときには、未だ熟れていないのかな?
なんて思ってしまいましたが、美味しかったです。
あまり見かけないので、貴重なのかもですね。
今日もありがとうございました。
たま
たまさん、こんにちは。
はい、ブログに書いたご老人の、です。
海外にいると、お別れが言えたり、
言えなかったり、
いろいろです。
亡くなったお父様に、お願いする方法。
ああ、なるほど!
そうですねぇ、
日本には、亡くなった方に守ってもらうという
考え方がありましたね。
忘れていました。
シャム猫ちゃんは、
そのご老人のうちのとなりの、
新しい住人の、です。
ロワール川は、水かさが低くなって、
魚が見えます。底も見えます。
イチジクも(白イチジクです)とれました。
いよいよ、
暑くなってきました。
きょうも、ありがとうございました。
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