2017年6月30日金曜日
コロコロかわる、気分
今週は、
ピアノのクラスでは、
学年末の、おやつ会をひらきました。
毎年、お菓子とお茶をだして、
生徒さんたちと、だべります。
今年は、
なんとなく、イヤな予感がしていました。
お別れのとき、でもあるからです。
10年来の生徒さんが、数人、発っていく。
その瞬間が、この、おやつ会なのです。
さよならを言う、飛行場みたいに、
さよならを言う、おやつ会。
旅に発つ、楽しいはずの飛行場が、
とたんに、きびしく、イヤなものに見えてくる。
おやつ会は、のんびり、楽しいものなのに、
苦しいものに、感じられる。
お別れ、というのは、すごく苦手です。
だからか、
とたんに、おしゃべりになって、
あまり大事でもない、関係ないことを、
ぺらぺらしゃべっちゃったり、します。
一人、とてもなつっこい高校生がいらして、
午後いっぱい、私にくっついて、
連弾をしよう、とせがんだり、
おやつを出す、手伝いをしてくれたり、
かわいらしかったです。
でも、悲しみが、しんしんと伝わってきます。
「終わりじゃなくって、
これが、始まりなんだから」
「また、どんどん、遊びにおいで」と、
口で言って、きかせても、
なかなか、説得力はないです。
私も、すごく悲しくなってしまいます。
封筒をひとつ、差し出してくれたので、
なにかな、と思ったら、
口でしゃべって伝えたら、泣いちゃうから、
紙に書いてきたのだ、と言います。
今、読んでもかまわない、と。
中身は、それはそれは、最上級の、
お礼のことばでした。
心にしみます。
ありがとうと言いたいのは、こちらの方です。
こんなに、よろこんでもらえて、うれしいです!
さて、
泣きやまない生徒さんを、門まで見送って、
そのあと私は、ダンスをしに、出かけました。
おさらい会の、リハーサルです!
広いホールのステージは、
上から、横から、
ものすごく強いライトで、照らされています。
舞台効果の煙も、ふきだしていて、
マジカルな、ふんいき。
横からの、たくさんのライトは、
目が痛くなるくらい、強いです。
先生に、
これは、見つめちゃいけませんよ。
目が、くらむから。
でも、これが、ステージの、
ポジションのしるしとなってます。
これを頼りに、自分の位置を見つけて。
と、おそわりました。
なるほど!
みなさん、いつも、こうやって、
踊ってらしたのですか。
私は、
ピアノを弾くときと、
ぜんぜん違う、ワクワク気分で、
お仲間と一緒に、楽しく、
リハーサルをしました。
と、
私の気分は、コロコロとかわりました。
次の日、
家で、お茶をのんで、
ふと、ふりかえると、
風鈴にぶらさがった、「吉」という文字が、
大きな口をあけて、笑っている顔のように、
見えました。
口、という文字が、口に見えました。
心が、かるく、笑いたい気持ちでした。
つい数日前までは、
ここで、お茶をのんで、
沈んだ気分だったのに、
なんだか、適当で、いい加減な、
ちゃらんぽらんなものだな、
私の気分なんて、あまり、あてにならない、と
ちょっぴり、おかしく、
思いました。
きょうも、読んでくださって、どうもありがとうございました。
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