2017年6月23日金曜日

フランスの若い人、ステキな才能



私の住むロワール地方は、
この数日間、すごい酷暑でした。
南フランスに住む娘のところより暑く、
ひどいときは、39度。

こうなると、「暑さ」から逃げようとしても、
かぎりがあります。
「暑さ」と、一緒にやっていくしかありません。
早く、静まってほしい、と祈りながら、
たえました。

きょう、やっと、ふつう並みの温度になりました。
いつも、夏や暑さが大好き、というフランス人も、
ふーふー言っていた、ご様子です。

そんな中、
ある新聞をながめていて、
ステキな記事に出会いました。


宇宙ステーションに行っていた、フランス飛行士
トマ ペスケという方の話です。
今年の春、若い人対象に、文学コンテストをひらいたそうです。
その、たくさんの応募の中から、
彼が、ステキ!と思った作品のはなしでした。

私も、ステキそう!という予感がしたので、
さっそく、ネットで調べて、
ネット上で、ただで、読ませてもらいました。

短い文章です。
1ページ半くらいです。
「星の王子さま」に出てくる、7つの星のつづきを書く、という
課題です。
8つ目の星を、書きましょう、というのです。

それが!

ほんとうに、すばらしいです。
読んだとたんに、
やられちゃいました。

何度読んでも、
心のツボを、おさえられたみたいに、
涙が出ますし、
そのあとは、
なんだか、すっきりするような感じがします。

それにしても、
24才の女性が書いたとは。
こんな若い方が、なんで、
こんなことがわかるのだろう、と思います。
べつに、若い人を見下しているのではないです。
若いのに、いったい、どんな、
いろんな苦労をしてきたのかな、と、
思ってしまうのです。

その8つ目の星は、
larmoyeur (= 涙の人?)の住む星で、
世界中の悲しみをケアするのが、仕事なんだそうです。
だって、だれかがケアしなくっちゃ、と、
せっせと、働いてるんです。

そして、いろいろ説明してくれるんですが、
それはそれは、すばらしいです。
シャポー!と言いたくなります。

こんど、
日本語に訳して、ご紹介したいと思っています。
その日まで、
もしかすると、
フランス語のできる方もあるかもしれませんから、
フランス語の方を、この記事の下に、のせておきます。



話はとんで。

この写真に見える、ちっちゃな「手」のあと。
これは、悪魔の手です。
(と、私は呼んでいます)

でも、こうして、見ると、かわいらしくも見えます。
うちの門に、汗をかいた手のあとが、
ついていたのです。

実は、
「ちっちゃな悪魔」と、私が、呼んでいるのは、
5才の、お嬢ちゃんです。
ピアノを習いに、一週間にいっぺん、来てくれるのです。
そのお嬢ちゃんが帰ったあと、手のあとを、見つけたのです。
そういえば、入ってくるとき、
ここに手をついていました。

でも、
とても手がかかる、お嬢ちゃんです。

ズケズケものを言うし、
ちっとも練習しないし、
お母さんからは、「きびしくやってください」と
頼まれるし、
私は、5才の子どもに、きびしくやっても、
うまくいかないと思うし。

でも、
こうして見ると、
毎週、ピアノに通わされて、
かわいそうに、と思ったりします。
この子なりに、苦労があるかもしれないな、と、
「ちっちゃな悪魔」に、ちょっぴり同情が、おこりました。


きょうも、読んでくださって、どうもありがとうございました。

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p.s. ↓ 宇宙飛行士、トマ ペスケの気に入った、応募作品。
星の王子さまの、つづきを想像して書いた、8つ目の星のはなし。
作者 マノン テンディル 24才 (フランス)
Manon Tendil, 24 ans, France

Cette planète était recouverte d'eau, des bassins et lacs à perte de vue et le petit prince fit la rencontre de son habitant, le larmoyeur, qui lui expliqua qu'il s'agissait de larmes et non d'eau.

"Tu as beaucoup de larmes, observa le petit prince. Ce sont les tiennes?

- Non, ce ne sont pas les miennes. Je suis larmoyeur : ces larmes c'est mon travail. Je m'occupe des chagrins du monde. Il faut bien quelqu'un pour prendre soin des larmes des gens.

- Alors tu gardes des larmes?

- Je ne garde rien pour toujours. Nos chagrins nous appartiennent. Je les garde jusqu'à ce que leurs propriétaires soient capables de vivre avec eux. Tu vois ici, c'est le bassin des genoux écorchés. Quand les enfants apprennent à marcher, souvent, ils tombent, et alors ils pleurent. Pas parce qu'ils ont mal au corps mais parce qu'ils ont mal au cœur. Ce sont les premières hontes de ne pas réussir à faire comme les grands. Les larmes de ces enfants vont dans ce bassin. Vois comme l'eau est claire. Là-bas, c'est le lac des disparus : il est rempli des larmes versées par les gens qui ont aimé et qui ont perdu ceux qu'ils aimaient, des larmes très brillantes. Et regarde la cascade qui s'écoule ici. Tu remarques la force des larmes jaillissant violemment comme un torrent? Ce sont les larmes de colère et d'injustice. Elles sont très floues."

Le petit prince écoutait le larmoyeur et scrutait la multitude de bassins quand lui vint une question :

"Comment rends-tu aux gens leurs chagrins?

- Ça dépend des larmes versées, répondit le larmoyeur. Vois-tu, les larmes de jalousie et d'envie ne servent à personne. Je les renvoie dans les océans. Les larmes de colère, je les rends pendant l'été, cachées dans un orage. Les larmes des enfants, je les tisse finement et je les dépose au matin sur les fleurs en rosée. Quant aux larmes des disparus, j'en fabrique de petits cristaux que j'amasse et que je dépose tout en haut des plus hautes montagnes. Les Hommes appellent ça les neiges éternelles.

- Alors on finit toujours par retrouver son chagrin? demanda le petit prince.

- Oui, répondit le larmoyeur. Mais il est plus léger qu'avant. Les Hommes veulent toujours vivre plus vite, mais un chagrin, on doit prendre le temps de le comprendre et de ne pas en avoir peur. Alors il prend une petite place dans notre cœur, on vit avec lui tous les jours et il devient comme un vieil ami."

En partant, le petit prince fût rassuré en pensant que si un jour il avait du chagrin, celui-ci serait entre de bonnes mains.

(fin)

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