どうやら、
フランスの音楽院は、
9月まで、開かないことになるようです。
私は、その方が慎重でいいと、思います。
いっときは、ピアノや弦楽器なら、
リスクはないから、
レッスンをはじめても大丈夫だろう、と
考える人たちがいて、
私は、ハラハラしたこともありました。
オンラインレッスンで、
このまま、続けることになり、
私は、ホッとしています。
ロックダウンを解除して、
一週間たちました。
知人友人が、ぱらぱらと、
たずねて来たりします。
このあたりの人たちは、
思ったとおり、おっとりしてらっしゃいます。
私は、どちらかというと、
外へ出るときなど、
慎重に、マスクをしますし、
なるたけ外へ出ないでいます。
けれど、みなさん、
そんなに心配もせず、
ふつうに、立ち話をしたり。
思ったとおり!
そういえば、
私は、このあたりの方々の、
なんとなく、ゆったり、おっとりした、
その温暖なキャラクターが好きで、
この地に、住むことになったのかもしれません。
もうあの世へ行ってしまった、
ある、マダムの声がきこえます。
「そ〜んなに急いで、どこへ行くんです。
あの世へいく時間は、たっぷりありますよ」
大きなからだを、ゆさゆささせて、
よく澄んだ、いい声で、
今、このウイルスのさわぎについて、
彼女なら、
何て、言うかしら。
「ぽっ、ぽっ、ぽっ。
人は、何かしらが原因で死ぬんですから。
(だから、ウイルスだって、まあ、そのひとつ)」
と、
笑って、
大して、気にもせず、
手を洗う、とか、
握手をしない、という新しいきまりを、
「あらまあ、そうしなくちゃね」と、
おこなう、という気がします。
ここ、ロワール地方の発音が、
きこえます。
彼女の、そのおっとりさには、
ずいぶん、助けられたことがあるのです。
今、思いかえして、
とても、そう、思います。
今の、若い方々も、
だいたい、
みなさん、こうして気楽にしてらっしゃる。
私は、長い時間、
ピアノの前で時をすごしてきましたので、
一人でいることには、慣れています。
それどころか、
一人でいるのも、好きです。
それよりも、
人の中にいて、話が通じなかったりする方が、
よほど、一人のみじめな気持ちがしますので、
このごろでは、
かなり、人や場所を、えらんでいます。
ですので、
このロックダウンは、
静かで、いい時間をすごせました。
これから、
9月まで、少し、退屈にも思えますが、
この
「一人」を楽しみたいと思っています。
本をたくさん読めましたし、
いつもは、人をはばかって食べない、
生タマネギのサラダや、
ニンニクも、たくさん食しましたし、
定年退職をしたら、
どんな生活になるか、思い浮かべましたし。
もちろん、
禁断になってしまっている、
大好きなことも、たくさんあります。
ダンス。
ヒップホップのクラス。
スポーツジムで、仲間と汗を流すこと。
レストランに行くこと。
海辺に行くこと。
旅をすること。
まぁ、しばらくは、しかたありません。
さて、
外からは、いろいろな音がきこえてきます。
職人さんたちの、声、
車の音、
しばらく聞こえなかった音です。
あぁ、フランスは、動き始めてるな、と
思います。
みなさん、
ゆったりと、
かつ、慎重に、じょうずに、
やっていかれますように。
読んでくださって、どうもありがとうございました。
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