きのう、
いつもの朝の散歩は、
とちゅうで、やめになりました。
Uターンして、家にもどりました。
ロワール川には、まだ着かないころ。
小物屋さんの、ウインドーの下に、
外側に、
小物が、ある。
ウインドーから、はみでたのかと、
近くによって、見ます。
小鳥の置物があるのだと、思いました。
ちっとも、動きません。
でも、よく見ると、
ほんとうの、生き物の小鳥です。
おやおや。
春には、よく、
小鳥のこどもが、
地べたに落ちていたりします。
今まで、ひろっては、
家に連れて帰って、世話をしても、
たいていは、
うまくいきません。
という、経験があるので、
家に連れて帰るのも、
あまり気がすすみません。
が、
やっぱり、手にとってみます。
すると、
ちっとも、もがいたりしません。
あぁ、それほど、弱っているのかしら。
だめかしら。
大きな目で、じーっと見ています。
たまに、ぱちくりします。
よく見ると、
まつげがあって、
羽は、とってもステキに模様が描いてあって、
なんてよくできてるんだろうと、
感心します。
生まれたての娘の、指と爪をみて、
小さいのに、なんんてよくできてる!と
びっくり、見とれたのを思い出します。
とはいうものの、
私の頭の中のダイアログとは、
ぜんぜん関係なく、
私の手は、小鳥ちゃんを抱いて、
足は、Uターンをして、
家の方に、向かってしまいます。
きょうは、散歩の量が、少なくなりますが、
かまいません。
ロワール川を見て、リフレッシュするつもりでしたが、
そんなこと、どうでもよくなります。
手の中、
小鳥ちゃんは、もがくこともなく、
すっかり、安心したように、
抱かれています。
力がないのかな、
あぁ、だめかな、と、
足が、はやまります。
ときどき、
目をつむったりします。
これは、まずい。
それにしても、
このあったかい体。
このエネルギーは、どこからくるんでしょう。
いつか、エネルギー切れになってしまうのかしら。
その前に、
何とか、栄養補給せねば。
家に着き、
どこに置くか、箱をさがします。
いいのが、ない。
しかたない、
巣を作りましょう。
枯れ葉と、やわらかい枯れ草を集めて、
いい具合に、お皿の形を作ります。
そこに小鳥をのせて、
守るために、
大きなふるいを、かぶせるのです。
ちょっとした、鳥かご風になります。
さて、と、
枯れ草にのせようとしたとき、
かすかに、小鳥ちゃんの足が、
私の手に、しがみつきます!
はなさないで、と言ってるみたいです。
あらら、
私の手の中に、ずっといたいのかしら。
かわいらしい。
昔、
子どもを、ナースのうちに預ける時、
子どもが、私にしがみついたことを、
思い出します。
さて、
砂糖水は、あまり、人気がありません。
しかたなしに、
口ばしをぱくぱく、していただけです。
これは、もうだめかもしれない、と
私は、
また大きなふるいをかぶせて、他のことをしていました。
時々見ると、
疲れたのか、目をつむったり。
逃げ口も、作っておきましたので、
万が一、元気になったら、
外へ出られることになっています。
そして、
夕方ごろには、
即席に作ったその巣は、
空っぽになっていました。
あぁ、よかった。
少し、さびしいですが、
そこで元気がなくなるより、ましです。
自力で、外へ出られたのだと思いました。
そこいらをさがしても、
小鳥ちゃんは、いませんでしたから、
きっと、
飛べたのだと思います。
よかった、よかった。
そして、
夕ご飯のあとのことです。
洗い物をしていましたら、
外から、何やら、鳥の声がたくさんしますので、
夫に、
見に行ってもらいます。
「まさか、さっきの小鳥ちゃんじゃないでしょね」
それが!
夫が言うには、
この鳥は、ルージュクの子どもだけれども、
大人のルージュクが、むこうの高い所から、
何やらかんやら、大きな声で、
言ってる、というのです。
迷子ちゃんをさがしに来たんだ、と。
めんどう見てるにちがいない、と。
えーっ?
あんなに遠い所から、
探し当てたのかしら!
子どもを?
そして、
これが、一番びっくり、うれしかったのですが、
さっきの即席の巣のあったところを見ましたら、
その、小鳥ちゃんが、
残った枯れ草のところに、来ていたのです。
そして、
私の方を、見ていたのです!
大きなふるいは、
もう、かたづけましたが、
枯れ葉は、まだ残っていました。
そこに、
来ていたのです。
巣だと思って、
寝に来たのでしょうか。
でも、
そのあと、飛んで行ってしまいましたから、
もしかすると、
私に、さよならを言いにきたのかもしれない、
とも、思いました。
昔話とか、
子どもの童話を読みすぎてか、
そういう解釈になってしまいましたが、
もしかすると、
そういうことも、
ありえるかもしれない、と、
思ったりしました。
きょうも、
読んでくださって、どうもありがとうございました。
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2 件のコメント:
こんにちは。良いお話をありがとうございます。小鳥はきっとお礼を言いに来たのだと思います。動物は人間よりも感謝の表現が素直です。良くしてくれた人のことは忘れませんから、また戻ってくると思いますよ。私は動物が好きでその辺の孔雀や猫や栗鼠にも人間相手にするようにお話するのですが、動物はそういうのをじっと聞いています。人間の言葉が分かるみたいに。楽しい話をしてあげると、また戻ってきます。この人のお話は楽しい。聞いていると気分がいいと思うみたいに。すみません。私も絵本などの読みすぎかもしれません。あはは。
yspringmindさん、こんにちは。
動物が素直に感謝の表現をする、とは、
気づきませんでした。
そして、
さすがに、孔雀から猫、ネズミ君にまでお話をなされる貴女!
貴女の予感は、あたっていました。
その、小鳥に、また会えたのですよ。
でも、また飛び立ってしまいましたが。
もう少し、話をすればよかったかしら。
私は、どちらかというと、
「もち」と、つけた名を、たくさん呼んだのですけれど。
また、この先、会えるかもしれません。
だと、いいな、と思います。
うれしいコメント、ありがとうございました。
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