きのうは、一日仕事のあと、
用事あって、いなか道を車で、だーっと走りました。
畑の緑の色、
暮れていく空の色、
のぼる月のオレンジ色、
なんとなく赤っぽい、準備中の枯れ木、
などなど、
冬でもない、春でもない、
この中途ハンパな季節のほどあいが、
実にステキです。
でも、私のカメラでは、この色は出そうにありません。
絵の具で、表現できたらいいのに、
と、
自分が絵描きでないことが、悔やまれます。
ところできのう、待ちに待った、念願の、
和風呂の入り初めを、しました。
仕事にでる前、30分しか余裕がなかったのですが、
大急ぎで、お湯につかって、
出てきました。
もう、うれしくて、幸せで、
たまりませんでした。
ところが、そのあとです。
かなりしばらくしてですが、
仕事中に、
何とも言えない、感覚がやってきたのです。
もう何十年も感じたことのない、感覚です。
なんだか、カゼをひきそうな、
といっても、別にノドが痛いわけではなく、
チョッピリ、ぞくぞく寒いような、感じです。
ぼんやりくたびれた感じ。
そして、
はたと、聞こえたのは、
父の声。
「湯冷めするぞ」
アッ、
しまった、と思いました。
そういえば、
そうなのです。
日本では、病気になると、
まず、お風呂には入りません。
入れるようになるのは、かなり元気になってからです。
(うちでは、そうでした)
そうでした。
お風呂に入るときは、
そんなふうに、ちょっと神経をつかっていたのです。
ですが、フランスでは、
カゼをひいたりすると、すぐ、
お風呂に入って、体をあたためて、さっぱりしましょう、
と言われたり、
お産のあとでも、病院では、
体にいいから、
なるべく早いうちに、シャワーを浴びましょうと、
看護婦さんが手伝ってくれたりしました。
そんな感覚で、
いつも、シャワーやバスタブを使っていたのです。
それが、
あの和風呂を、使って、
体が思い出しました。
あったかくなった体に、
そのまま服を着て、仕事に行ってしまったのです。
そういえば、もう暑くて暑くて、体がほてっていました。
そのあとです。
あの感覚が来たのは。
そういえば、
寝しなにお風呂は、いいけれど、
体をさましてから、布団に入るように。
そうでないと、
布団をはいでしまって、カゼひくから。
なんていう父の声が、
思い出されます。
みなさんのお宅では、どうだったのでしょうか。
うちの父は心配性だったから、
あれは、気にしすぎだったのかもしれないですけど。
ところで、無事、カゼはひかないですみました。
そして、またまた、けさ、
お風呂に入りました。
すると、
お湯を湯船に、はねかえさないようにかける、とか、
立ち上がって、お湯を体にかけない、とか、
タオルや頭は、湯船にいれない、とか、
銭湯でおそわったお作法を、
体が覚えているのに、気づきます。
何年たっても、私の体が忘れないです。
それどころか、
もしかすると、
私の祖先が、
何世代も銭湯に行っていたのだとすると、
もう、これは、
遺伝子のレベルで覚えているのかもしれません。
それにしても、
手桶でお湯をくんで、
肩からざーっとかける時の音や
木の手桶をタイルの床に置くときの、
やわらかい「コン」という音が、
ほんのちょっと湯殿にひびく、あの感じは、
なつかしいこと限りないです。
お風呂、バンザイ!と言いたくなります。
そして、
いくらフランスの生活に慣れても、
やはり血筋はあらそえない、
やっぱり私には、日本の古い歴史が流れてる、と、
ちょっぴり、力強く思ったりしました。
きょうも、読んでくださってどうもありがとうございました。
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2 件のコメント:
おめでとうございます❗
お風呂、ついに完成ですね❗
「湯冷め」というのは、日本人独特の感覚なのでしょうか?やはり、お湯に長く浸かるという入浴方法だからなんでしょうか?ウチでは、今でも「そんな事してると湯冷めするよ~」なんて言いますよ。
お風呂、満喫して下さいね~(^^)
まめゆうさん、こんにちは!
はい、
長い道のりでしたが、やっと、お風呂にたどりつくことが
できました。
湯冷め。
やっぱり、そういう言い方するのですね。今でも。
なるほど、
日本独特のものかもしれません。
それを、フランスでの初湯で、即やってしまったのです。
これから、そんなお風呂のお作法も、
少しずつ思い出してくると思います。
お風呂の遊びも。
手の水デッポウとか、
たたんだぬれタオルに石けんをぬって、裏がわから息を吹くと、
泡がすごく出てくる、とか。
コメント、どうもありがとうございました。
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