2021年5月10日月曜日

「レ島」で、ズッコケる


 だいたい、
「レ島」なんていう名前からして、おかしいです。
ドレミ、のレ。
レの島、って、いったい何を考えて、つけたのか?と、
思ってしまいます。

そんな島に、
先日、私は、家人を説得して、
遠足に行ってきました。

フランスでは、やっと、
10キロ以上移動してもいい、というおふれが出たのです。
その初日は、平日でしたから、
きっと、観光客もいないだろうと思って、
日帰りで、いくことにしました。

久しぶりの遠足です。
海では、まだ泳げそうにありませんが、
砂浜でピクニック、を予定しました。

お天気は、ものすごくいいです。
着いてみると、
おまけに、海の色が、きれいです。
大西洋では、いつも、
海が、砂の色なのですが、
波が静かなせいか?珍しく、るり色になっています。
まるで、南フランスにいるようです!
















レ島には、橋で、行けます。
一昔前は、ひなびた、こじんまりとした、
静かな島でした。
カキや、お塩を作ることを糧として、
島の人々は、暮らしていました。

ところが、ある時から、
まぁ、日本で言えば、「アンアン」や「ノンノ」で、
絶賛されたために、
フランスの「アンノン族」が、たくさん押し寄せてきて、
そればかりでなく、
別荘を持とうと、いろいろな人々が、ねらったために、
雰囲気は、とても高級になってしまいました。

雰囲気だけでなくて、
たぶん、民宿も、高級ホテルっぽくなってしまっています。

















まぁ、
それはいいとして、
私は、その一昔前に、
ここに連れてきてもらったりしています。
それから、
私が、大好きだった人たちが、
ここでバカンスを過ごしていて、
毎年、
絵ハガキをもらったりしています。

ですので、
思い出は、たくさんあります。
今、
そこらへんを歩いたり、
借りた自転車で走っていると、
もう、旅立っていってしまった、その人たちが、
そのあたりに、いて、
お話をしているような気持ちにもなります。



















今回だって、
「あ!あの時もらったおみやげは、
ここで、買ってくれたのかもしれない」と、
思ったりします。
自家製の石鹸を、カゴに詰め合わせて、
売っているのです。

私のことを思い浮かべながら、
買ってくれたのだろうな、と、その人の、
やさしい気持ちが、またよみがえってきます。

















砂浜でのピクニックは、もう、上等でした。
メニューは、いつも同じようなものです。

自家製ブリオッシュ、
バターたっぷりぬって、生ハム、
野菜の煮物(ラタトウイユ)、
きゅうり丸かじり、
オレンジ、
お茶。

だれもいない砂浜で、毛布を敷いて、
この地方では珍しい、青空の下で、
波の音だけを聞きながら、食します。
マスクは、とっていますから、
海草の香りも、ちょっとします。

お腹ペコペコ、食欲たっぷり、ですので、
どってことない食事ですが、
ものすごく豪華に、感じます。


そういえば、この浜辺は。
大好きなマダムと一緒に、このあたりに、
来たことがあります。
マダムは、毎日、犬を連れて、
クロスワードパズルをやりながら、
ここに、ひたすら座っていたのです。
ひと月も!

マダムのニコニコ顔が、見えるような感じがします。
ボンジュール!

















そのあと、
灯台を見にいきます。
といっても、灯台以外、別に何もありません。
ただ、行くだけです
あまり何もない島ですから、
「灯台」があるだけで、行く価値が、出てしまうのです。

それから、
貧しい感じのする塩田もあるのですが、
きょうは、行きません。

貧しい感じ、というのは、
実は、
泊まったことのある民宿のおじさんが、
塩田を見せてくれた時、
その仕事が、どれほど大変で、
どれほどお金にならないか、というのを、
説明してくれたことがあるからです。

はだしで、塩の上を歩いて、
大きなモップのようなもので、平らにならしています。
ずいぶんの重労働のようです。

おじさんの汗水が、塩の結晶になってしまう、という
感じがします。
それ以来、
「レ島」あたりのあら塩は、
見るたびに、おじさんのことを思い出してしまいます。

















小さい島ですが、
あと、もう一つ、灯台があります。
「くじら灯台」、という名前です。

その灯台に着く前に、
アイスクリーム屋さんに、目が行きます。
バニラソフトクリーム!に、
決まりです。
もう、しばらく、アイスクリームを外で食していないのです。

マスクをはずして、
久しぶりのソフトクリームは、蜜のようにおいしいです。
ぶらぶら、歩きながら、
ソフトクリーム。

あまり、たくさんよそってくれなかった、
背の低いソフトクリームだと思いました。
残念ですが、
ダイエットには、その方がいいか、と
心の中で、折り合いをつけていますと、
実は、
アイスは、とても濃厚です。

それに、
食べても、食べても、
アイスは、とぎれることがありません。
いくらでも入っています。
コーンも、
おふのようなのではなくて、
がっしりとした、クッキーのようなものです。
とうとう、
下まで行っても、最後の最後まで、
アイスが入っていました。

こんなにおいしいソフトクリームも、
ものすごく、久しぶりです!









さて、
そろそろ、帰ろう、というような時。

車を止めておいたところで、
うろうろしていて、
お手洗いは、あっち、と指をさされて、
そちらの方に歩いていましたら、
夫が、「いや、そっち」と、
別な方向を指さしたので、方向を90度、
転換しましたところ。

ズルッという音がして、
私は、ころびました。

あらまー、
こんなところで、すべるとは、思ってもいませんでした。
ふつうは、
冬に、道路凍結、というところで、
すべって、ころぶのです。
ですので、慎重に、慎重に、歩きます。

こんなふうに、晴天、カラッとした日に、
すべるなんて、思いもしません。
でも、
私は、平らな道の、ジャリにやられて、
見事に、ずるっとすべって、ころびました。

私を見て、
痛そうな顔をしている、家人の顔が見えます。
そんなに、派手にころんだかな、と思いますが、
大丈夫、
すぐに、起き上がれました。
パンパンと、服についたホコリを払って。

ちょっと、頭がいたいですけれど、
けがは、ありません。

あとで話に聞けば、
まぁ、おもしろいほどパタンと、倒れたそうです。
おっとっと、とならずに、
パタン、だったそうです。

ころんだのは、
ずいぶん、久しぶりのことです。
小さいころは、よくころんだっけ、と、
これまた、
なつかしく思いました。
大きなケガをしなくてよかった、と思いました。




 






















おみやげは、
大きな石ころと、
ソフトクリームの思い出と、
見事なズッコケの、ヒザのあざでした。

ちょっと、特別な1日でした。

きょうも、読んでくださって、
どうもありがとうございました。





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6 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

ちよさんのブログはいつみても面白くて、

すごく素敵です。ずっこけたのは痛かったでしょう。
とてもたのしいブログをいつもありがとうございます!
はるこ

Chiyo さんのコメント...

はるこさん、こんにちは、
初めまして!

「面白くてすごく素敵」、って言ってくださって、
もう、それは最上級のおほめのお言葉。
うれしいです!

はい、痛かったです。
その時は、そうでもなかったですが、
次の日、そしてそのまた次の日まで。

これからも、
またいらしてくださいね。

ありがとうございました。

Chiyo

匿名 さんのコメント...

Chiyoさん、こんにちは!

昨夜読ませていただいて、またまたChiyo Worldに引き込まれました!!
愉しかったです。

が、パソコンの調子が悪すぎてコメントギブアップ、、、。

あぁまた用事が出来てしまいました。
後ほど。。。

たま

高兄 さんのコメント...

Chiyoさん、こんにちは

膝のお怪我、大丈夫ですか?

御養生下さい

確かに、レ島って^^;

ちなみに

Le(レ)なんですか?

Chiyo さんのコメント...

たまさん、

いつも、
読んでくださって、ありがとうございます。

パソコン、って、
うまくいかないと、ムムムとなりますネ
。。。

早くなおって、またいらしてくださると、
うれしいです!

Chiyo

Chiyo さんのコメント...

高兄さん、こんにちは。

はい、ありがとうございます。
ヒザは、もう、すっかり良くなりました。

そうなんです、
do ré mi の、
ré の島なんですが、

ねぇ、いったいどういう?
「れはレモンのれ♬」を歌われるときは、
この次は、
「レ島のれ」と、思い出される方があるかもしれませんね。