しばらく、日本旅行へ行っていました。
どんな気候になるかわかりませんでしたので、
色々な種類の洋服を持っていきましたところ、
半分は、使いませんでした。
毎日、半袖でいられる、
お日様の、カラッとした秋の日々でした。
そんな素敵な光の日本から帰りますと、
フランスでは、
ちょっとうす暗く、
湿っていて、
寒くもあります。
どこでも、ちゃんと暖房が入っています。
なんとなく、体のふしぶしが、
つっぱるような感じもします。
あぁ、ヨーロッパの冬なのだ、と思います。
ちょっとゆううつです。
それでも、日本の皆さんは、
あの大変な夏を乗りこえて来られて、
そのあと、やっと、
あんな気持ちのいい秋を味わうことができるのです。
ごほうびみたいなものです。
ジェラシーはしないことにします。
ところで、その湿った感じは、
イコール、きのこがよく生えているかもしれない、
という印でもあります。
さっそく夫をそそのかして、
近くの森まで車を走らせます。
車を降りると、
もう、甘くて、いい香りがします。
枯れ葉のにおいです。
これを吸うだけでも、幸せになります。
きのこが取れたらラッキーですが、
どんな人も、同じような発想でしょう、
もう、取られてしまって、ないかもしれない、
と思いながら、森の中に入ります。
ゴムの長靴で、ひたすら下を見て、歩きます。
少しは、ありますが、
食べられるかどうかは、また別です。
私が目指すのは、ボレです。
セップとも言います。
これは、小さいころ、クノール粉末スープで、
「きのこ味」というのがあった、
その味そのもののきのこです。
これこそが、ボレ。
(イタリア語では、ポルチーニだと思います)
もう、ほとんどありませんでした。
あったのは、小さく、
たぶん、見逃されていたものでした。
それが、ほんの少し大きくなっていたのだと思います。
それを、いくつか見つけました。
小さいですと、
苔も生えていないですから、
捨てるところもなく、丸々食べられます。
何かを見つけると、
「これは?」と夫に聞きます。
すると、食べられるけれど、美味しくない、とか、
これは、命を落とす、とか、
教えてくれます。
命を落とす、というのは、
かなりこわいものです。
ここに載せた写真にも、実は、あるのです。
↑これだそうです。
考えてしまいます。
ミステリー小説の構想が、浮かんできてしまいます。
とりあえずは、
さわらないように、気をつけないと。
さて、
収穫は、ほんのちょっとでしたけれど、
今晩のおかずには、なりそうです。
オムレツと、このきのこです。
ボレにも、いくつか種類があって、
クノール的な味がするのは、一つだけでした。
それでも、まぁまぁの香りでした。
歯触りは、とても良かったです。
きのこなんて、すぐ大きくなりますから、
また、雨が降ったら、
なるべく朝早くに、森へ足を運ぼうと思いました。
という、
田舎の遊びの話でした。
街中では、日本と同じ、
もうクリスマスの飾りがされていました。
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