2020年12月17日木曜日

ダマす気は、なかったのですが

きのうは、午後中の仕事を終えて、外へ出ました。

リモートの仕事は、座ってばかりです。
じっと、パソコンを見つめていることが多いです。
ですから、気分転換に、
なんでもいいから、逆のことをしたくなります。
外へ出て、ウインドーをながめる、とか。

あ、あれを見にいこう、と
すぐにアイディアが、わいてきます。
近くの、古本屋さんに、
古道具が積んであります。
あそこに、入ってみよう。

古道具とは言っても、
小さな花びんとか、
ロウソク立てとか、
フタ付きの、瀬戸の小物入れ、とか、
たまに、ティーポットやカップなど、
小さなものばかり。

それが、
小さな棚に、ぎゅうぎゅうに、
あふれています。
ますます、見たくなります。






 


















と、そんなことを考えながら、
仕事を終えて、
夕方の街を、小走りに、その小さなお店へ。

しばらく、外からジロジロとながめて、
中へ入って、またジロジロ。

そして、
おじさんに、
これとこれとこれを見せてください、と
お願いします。

























ふつうの、おじさんです。
文学少年が、そのままおじさんになったような、
どちらかというと、やせた感じの方です。

「こんなのも、あった。
ムラノのガラスで、どうのこうの、
でも、仕入れられなかった」
とか、
いろいろ、お話ししてくれます。

そして、
「あぁ、そうなんですね、
あなたは、ソリフロールをお探しなんですね」

ええっ?

ソリフロール?
ああ、意味はわかります。
ソロ + フロール(花)で、
「一輪ざし」ですね。
でも、そんな言葉を聞いたのは、
久しぶり。
人生で、2度くらいしか、聞いたことない言葉です。

その、ふつうのおじさん(ごめんなさい)の口から、
そんな言葉が出てきて、
似合わないような気がしてしまいます。
思わず、顔を、もう一度見てしまいます。

あぁ、そうだ、
古本屋さんは、物知りの人が多いのだっけ、
ということを、思い出します。
もう、ずいぶん前から、
古本屋さんは、
この街には、もう、なくなっていたのです。
ゼロのゼロです。

それが、不思議なことに、
つい最近、また、この小さなお店ができたのです。

私は、ソリフロールを3っつ。
それから、おまけで、小さな銀のコーヒーポットを選びました。
それが、どれも、
駄菓子屋さんでお菓子を買うような、
そんな気軽さの、値段でした。
新聞紙にくるんでもらって、
大事に持って、帰りました。

さて、
家へ帰って、あんまり、
その小さなコーヒーポットが素敵だったので、
写真に撮って、家族のメンバーに、見て見て、と
スマホで送りました。




















ところが、
いざ、写真に撮ってみると、
ものすごく、本物のポットに見えてしまいます。
実は、消しゴムより小さいのですが。

まぁ、テーブルの木のサイズを見れば、
小さいということが、わかるはずです。
と、そのまま写真を送りますと。

案の定、
「まぁ、素敵!」
「大好き!」
「昔、うちにあったのと似てる」
というような反応が、かえってきます。

違うの違うの、小さいのよ。
ミニチュアよ。
カード立てなのよ。
と、
あわてて、名刺のようなカードを立てて、
写真を、ふたたび送ります。

そして、
あとで、
夫が家へ帰ってきて、言います。

「いいな、こんなポットで日曜日のコーヒーを飲めたら、
と、思った」
ということです。
同時に
「ずいぶん思い切った買い物をしたな、と、思った」と言います。

私は、
ダマしてしまって、ごめんなさいね、という気持ちと、
同時に、
なんだか、ユカイな気持ちになります。
ダマすのに成功、という気持ちです。
はじめは、そんな気はなかったのですが。
手品に成功したような気分になってしまいます。
みなさん、見事にトリックに引っかかってしまいましたね!

そして、
ね、やっぱり、ステキでしょ?
おままごとみたいでも、
ステキでしょう?
ホントに、銀製なのよ。
さっき、薬をつけて、
一生懸命みがいたら、
ピカピカになったのよ。

それに、
この次のクリスマスには、
そういうポット、
本当にコーヒーを入れられるポットを、
プレゼントの候補にしよう、と、
思います。

ほぼ確実に、喜ばれそうです。















さて、フランスは、
一応、証明書なしで外を歩くことができるようになりました。
ただし、夜は、8時には、戒厳令です。

それまでの時間、
みなさん、
はりきって、クリスマスのショッピングを
しているようです。

いいクリスマスになりますように。

きょうも、読んでくださって、どうもありがとうございました。







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