フランスのお船です。キャビンには、広いサロンと、寝室、バスルーム。 |
しばらく、ごぶさたしておりました。
実は、貨物船の旅にでるため、
ハンブルグへ行っていました。
そこから、オランダ、ベルギーの港を経て、
フランス、ル ハーブルへもどってくる、という行程です。
ハンブルグ港。出港日の朝、遊覧船で、自分の乗る船を見に行きました。 |
それが、
コンテナ船の旅というのは、
予想以上に、すばらしかったです。
出航に、遅れがでたり、
旅も、予定より長くなったり、と、
ふつうの旅とは、ちょっと違います。
第一に、
船が水の上を走っている時も、
港にとまっている時も、
船は、いつもゆらゆらとしています。
その、心地いいことといったら!
夜、床に就くときも、
その「ゆらゆら」にゆられているというのは、
ゆりかごのようです。
あまりに、心地よくて、
ゆりかごの時代を通りこして、
おかあさんのおなかにいた時、
ゆらゆらと、ただよっていた、
その安心感を、思い出してしまいました。
(という、気分になってしまいました)
一週間ほど、ゆらゆら。
朝も、昼も、夜も。
そのあと、陸にあがったはいいけれど、
陸の生活に慣れるのに、時間がかかってしまいました。
このすばらしさを、ぜひ、ご紹介したいけれども。
いったい、どこからお話していいのやら。
海。
空。
水平線。
毎回、違う色。
航海中も、停泊中も、
いつも、きこえてくる、
やさしいエンジンの音。
まるで、合唱のついたオーケストラの音のよう。
それが、
ハ長調で。
一般の方は、気になさらないでしょうが、
ハ長調のトーンというのは、概して、
明るく、すなおで、正直そう。
いつもきこえてくる、
心が、おちつく音。
建物の最上階9階にある、舵取室わきのデッキ。 ながめはいいです。風も強いです。 |
船といっしょに、いつまでもいつまでも飛ぶ、あほうどり。
遊んでいるのか、
人恋しいのか。
ざくざく散らばっている、星。
天の川。
初めて見た、沈む月。
沈むお日様と同じように、オレンジ色になるなんて。
たくさんの船も。
小さくても、ぼろくても、大きくても、ぶかっこうでも、
船は、みな、エレガントな動きで、
ゆっくりと、確かに進んで行く。
その、すてきなこと。
そして、
船乗りたち。
とてつもなく大きな船に、オフィサーとクルー、あわせて27人。
乗客は、お年のドイツ男性と、私2人だけ。
毎日、3度の食事を、ご一緒させていただいて、
船乗りの生活も、ほんのちょっと、
ながめさせて、いただきました。
別に、船乗りたちだけが、特別すばらしいというわけではありません。
陸と同じの、人間です。
ただ、家族からはなれて、何ヶ月も仕事をしているからか、
人恋しいのか、
ほんのちょっと、お話するだけで、
心が伝わってくるようでした。
なんだか、
古くからの、知り合いのような、
おしゃべりもしました。
仕事のこと、
家族のこと、など。
港の出入りには、地元のパイロットが舵をとります。 遠く、右端に見えるのがキャプテン。 静かに見守っているようにみえます。 |
そんなわけで、
陸にあがってから、3日間は、
エンジンのコーラスの音が、そら耳で、聞こえていました。
そして、
土酔い、というのか、
地面がゆらゆらと動いている感覚が、
3日も4日も、ずっと、とれないでいました。
それに、陸にあがって、がっかりしたことがあります。
船の上で、印象を、ブログ用に、いくつも書き留めておいたのです。
そして、陸にあがって、
インターネットがつながるようになったら、
すぐに更新しようと思っていたのです。
ところが、私のミスで、下書きは、消えていました。
がっかり!
まぁ、それはしかたないとして、
ほんの少し、写真をアップします。
たぶん、
また来年、コンテナ船の旅をしたいと思います。
今度は、もうちょっと長い旅にしたいです。
今回は、
ちょっぴり海が荒れていた時もありましたが、
それでも、船酔いにならなかったので、うれしいです。
それに、
少しくらいなら、酔ってもいい、という気持ちです。
それにひきかえ、ステキなものが、ありすぎるからです。
また、
ステキだったことを、ブログに書きたいと思います。
きょうは、ここまでにします。
読んでくださって、どうもありがとうございました。
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p.s.
私の乗った船は、「ベンジャミン -フランクリン号」という、とても大きなコンテナ船でした。French Asia Line 1という、ヨーロッパとアジアを結ぶ航路を、行き来しています。そのほんの一部を、乗せてもらいました。たいていの貨物船は、4人ほど、一般の人を乗せてくれるそうです。
2 件のコメント:
ブログの更新がされないので、無事に戻られたのかなぁと気になっておりましたが、コンテナ船の旅、満喫されたようですね。よかったです!!
船室がとてもきれいで、まるでホテルのよう!!かなり新しい船のようですね。
chiyoさんが感じられた通り、船乗りさん達は独特の雰囲気をもっていますよね。わたしも、船会社勤務の頃に、周りに陸上勤務の(会社の都合で)船乗りさん達がたくさんいて、おおらかさと人懐っこさに触れる機会がありました。当時、わたしも若かったので、とてもかわいがってもらいました。
あまり船酔いされないようでうらやましいです。わたしは船酔いをするので、乗船研修から逃げ回っていました(笑)。
また、船旅のお話し書いて下さいね。
まめゆうさん、こんにちは。コメント、ありがとうございます!!
はい、ごらんのように、満喫して帰りました。
あぁ、やっぱり。まめゆうさんも、船乗りさんたちのこと、そう思われますか。
そうですね。陸上とは、ちょっと違うのですよ。いったい、何なのか。ミステリーです。
実は、私の祖父が、機関長をやっていました。
といっても、残念なことに、会ったことはないのですが、
そんなこともあって、
格別、こちらが親しみを持ってしまったこともあると、思います。
船酔いされる、というのは、実に、残念なことです。
とはいえ、酔う体質も、年とともに変わるときいておりますので、
いつか、おためしになれたら、いいですね。
お声かけてくださって、どうもありがとうございました。
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