2022年8月4日木曜日

ノルマンディーで、潮干狩り


ノルマンディーでの休日は終わって、
家に戻ってきました。
それが、暑いのなんのって、37度です。

日本も、今年はとりわけ暑いそうですので、
37度なんていうのは、
ちょろいのかもしれません。
ノルマンディー海岸では、毎日、涼しかったですので、
この差には、からだもびっくりします。

帰りたくないなぁと思いながら、
しかたがないので、帰ってきました。
名残惜しい!


















バカンス中は、おもに、
何を食べようか、というようなことが、
話題になります。
こんな、ぜいたくなことはありません。

ノルマンディーで、
ある日、
私は、ボンゴーレを食べたい、と言います。

ここの砂浜では、
貝がよくとれるのです。
その中に、コックというおいしい貝があります。
それを、くま手で砂をひっかいては、
とっている地元の人をよく見ます。
また、
満ち潮のときなど、
カモメたちが、待っていて、
貝をねらっているのをよく見ます。

私は、地元の人に聞いて、
砂出しのやり方もカンタンだというのを知っているのです。
ですから、ぜひ、ボンゴーレを作りたく思います。
ですが、
夫は、あまり気乗りしていません。
やたらにとったものを食べて、
食中毒になることもある、と言うのです。

くま手を買って、貝をとる、と言う私。
魚屋さんで貝を買う方がいい、と言う夫。
意見が合いませんが、
私は、この土地で、コックという貝を見たのは、
砂浜で、だけです。
魚屋で売っていない、と思うのですが。

でも、
せっかくとって、
手間をかけて、
お腹をわるくしたら、みじめな気持ちになるでしょう。
それなら、夫の言うように、
魚屋さんで、買おう、ということにします。

パスタと、
ニンニクも、買って、
さて、魚屋さんに行こうとすると。
















やっぱり、思ってたとおりです。
コックは、売られていません。

こんな貝は、砂浜で、タダでとれるのです。
買う人なんて、いないのです。

パスタも、ニンニクも用意してあるのに、
肝心の貝がない。

夫は、何も言いませんが、
たぶん、責任を感じていると思います。
ムール貝は?と聞いてきますが、
ムール貝と、コックでは、
味がぜんぜん違います。

それなら、
お寿司を買おう、と言って、
なんとなく、
その場を、とりつくろっています。

うーん、
お茶をにごされた感じがしますが。

まぁ、いいか。
















そして、
夕ご飯のあと、
いつものように、夕日を見に、浜に出ます。
ちょうど、潮が満ちてくるときでした。
すると、
やはり、コックが見つかるのです。

私は、1つ、拾います。
2つ目も。
5つ拾えたら、もっと真剣に拾おう、
と決めます。
すぐに、5つ拾えます。

ね、ずいぶんカンタンに拾えるでしょ?
と、夫に見せると、
へぇ、と言って、自分も拾い始めます。
波がザーッと上ってきて、
ザーッと帰ってゆくとき、
コロコロ転がる貝があったら、
それがコックです。

赤貝のような形で、
中身は、バカ貝のような、ゴムのような歯触りです。
風味の良い貝です。
ゆでたものを、サラダに入れたりします。

でも、ちゃんと食べられるかな、
でも、砂抜きはカンタン、と、地元の人が
言っていたから、、、などと、
思いながら、拾います。

バケツも、袋も
持ってこなかったので、
バミューダのポケットに入れて、持ち帰ります。
















お宿に戻って、
塩水を作って、砂抜きをします。
海の塩からさと同じになるように味見しながら、
塩を入れていきます。

塩水に入れると、
コックは動き出します。
水をかき混ぜると、もっと、動きます。
きっと、波が来た、と思っているのかもしれません。

さて、
本当に食べられるのか、
お腹は、大丈夫だろうか、
かなり心配しながら食べましたが、
結論を言いますと、
大丈夫だったのです!

次の日、サラダにして、
おいしいコックが食べられたのです。
試し、でしたから、ほんの少しです。

よかった!

これからは、
冬など、またここへ来たら、
どんどんとろうと思います。
大潮の時なんて、
ものすごい量のコックがゴロゴロしているのを、
私は見ているのです。

でも、あまり地元の人は、
ガツガツとっているようにも思えないです。
喜んでいるのは、むしろカモメたち。
貝を口にくわえたら、
空の上の方まで飛んで行って、
貝を落とす。
すると、割れて、食べられるようになるのです。

私は、
この次は、ボンゴーレを作ろうと思っています。















もう1つ、食べ物の話です。

魚屋さんで、何を買うか。
せっかく海辺にいるので、
海の幸を、と思いますが、
今の季節ですと、伊勢エビがおいしいのですが、
そればかりでは、
しまいに、他のものも食べたくなります。

ジロジロ、魚屋さんの台を見ていましたら、
サバが3本くらいありましたので、
これを、酢でしめてみよう、と思いつきます。

ですが、
サバは、いい顔していても、
古かったりすることがあります。
それを見抜くには、魚屋さんに、
「きょうは、どのお魚が生で食べられますか?」と
聞くのがいいのです。

ただし、
ノルマンディーで、「魚を生で食べる」と言ったら、
魚屋さんが、気を失いそうになった覚えがあります。

それ以来、
生で、と言うのはやめて、
「マリネにできますか」と聞くことにしているのです。

それでも、
マリネという言葉を聞いて、
魚屋さんの女主人は、まごまご口ごもってしまいます。
「ええとえええと」と言いながら、
ご主人に助けを求めようとしています。

とっさに私は質問を変えて、
「このサバは、いつ着いたんですか」と聞く。
すると、ご主人が、
「あぁ、それなら、今朝着いたばかりだよ」と言ってくれましたので、
よかった、それでは、と、
3枚におろしてもらいます。

そして、
超特急でお宿に戻って、
塩をふります。
お酢の用意は、
お宿に、前の人が残して行った、
ヘレス酒のお酢と、
バルサミコのお酢がありましたので、
それを使わせてもらいます。

骨を抜くのに、
家族の人に毛抜きを貸してもらいましたけど、
フニャフニャで、ダメです。
私の指の爪で、抜きます。
それは、ちょっと大変な作業でしたけど、
これをやれば、おいしいシメサバが!と思って、
がんばります。























出来上がったシメサバは、大人気。
あぁ、よかった、
おいしかった。
また、作ろう、と思いますが、
あの骨抜きは、ちょっと面倒なので、
ちゃんとした道具を買おう、と心に決めます。

次の日、
朝市で、その道具をさがしますと。
金物屋さんのいい市が立っているのですが、
見当たらないです。
ないかな、と思いながらも、
念のために聞いて見ますと、
「はい、ありますよ」
よくぞ聞いてくれました、という風に、
隠されたところから、取り出して見せてくれました。

あぁ、これなら、
カンタンに、スイスイ骨が抜けるだろう、と
いうような、頑丈そうなピンセットです。
すぐに、買いました。

見れば、
フランス製、と書いてあります。
なるほど、これは、
フレンチ料理の、
シェフが使うのかな、と想像してしまいます。
















あんまり、おいしかったので、
また食べたくなります。
ここ、ロワール地方に戻ってきて、
あの骨抜きを使ってみたくなります。

また、魚屋さんに行って、
サバを買ってきます。
そしてシメサバ、リピート!


















ところで、ノルマンディーでは、
砂浜に、
海鳥の足あとがあったり、
馬の足あとがあったりしました。

それを見るのは、
動物がいなくても、
なんとなく、かわいらしく思えます。

それから、お宿の窓から、
雨どいを見ますと、
鳥の巣の、建築中でした。
どんな鳥なのか、見てみたいと思っていましたが、
一度も見られませんでした。

ただ、
毎日、小枝が少しずつ増えていってるのが、
見えました。
私たちと同じで、
生活するために、
コツコツと建設しているのだなぁと、思いました。
















きょうも、ご訪問、ありがとうございました。

暑いところにお住いの方、どうぞ、お大事に、
おすごしください。


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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは。
フランス在住のものです。
潮干狩り記事、大変参考になりました。
私も今度ノルマンディーかブルターニュに行ったら、
どれがマリネに出来ますか?か、いつ着いた魚ですか?
と聞こうと思います。
コック貝も大好きなので、私も潮干狩りでたくさんとってみたいです。
どうぞ良い週末をお過ごしください♪

Chiyo さんのコメント...

匿名さん、こんにちは。

潮干狩り記事、読んでくださって、ありがとうございます。
そうですか、フランスにお住まいとのこと。
コック貝もお好きなんですね!
今度、ノルマンディーかブルターニュにいらしたら、
ぜひ。

そうなんです、
そんな風に魚屋さんに質問すると、
見分けがつくと思います。
いろいろ、楽しんでくださいね。

良い夏をお過ごしください!