2021年5月28日金曜日

ワクチンの、ショック



先日、となりの県まで行って、ワクチンを受けてきました。
その県は、あまり状態が良くないので、
ワクチンも、たっぷりあるようなのです。

一時間くらい車を走らせて、
注射場に、着きました。
注射場では、まぁ、それはそれは、
うまく段どりができていて、
空港を通り抜けるよりも、ずっとラクです。

ただし、
みなさんの、ドキドキが伝わってきます。
なんでだろう、と思いますが、
やっぱり、注射の「後」のみなさんが、ドキドキしていないのを見ますと、
ははーん、注射がこわいのですね、という推測になります。

















私は、注射自体は、ぜんぜんこわくありませんが、
そのあと、どうなるのか、
重体になるのか、
体が、新しい変なことになってしまうのか、というような気持ちは、
ちょっとは、あります。

よく知らないワクチンです。
この先のことは、だれもわかりません。

でも、結果は、今のところは、
大したこともなく、すみました。
あとで、15分くらい座って待って、様子を見てから、
帰ってもいい、と言われました。

そのあとは、
ル・マンの街を、ぶらぶら歩きました。
24時間のレースで有名な、あの、ル・マンです。

















たった1時間で、着けるというのに、
なかなか来ない街です。
用事がないと、来ることはありません。

地図も持たずに、ぶらぶら歩きますと、
旧市街は、ステキでした。
中世の時代に戻ったような気になります。
























もう、そろそろ疫病のことも忘れて、
ふつうに、ぶらぶらしているような気持ちになります。
ただ、
カフェへ入って、座る、ということは、
まだ、しません。

テラスは、一応開いていますから、
本当は、座りたいのですが、
さて、座った時に、となりの人が、どのあたりに座るのか、
そして、
風の具合で、風上に、もし、ウイルスの人がいたら、
どうなるのか、などと考え始めますから、
ゆったり座れそうにもありません。



















結局、ふらっと、ミュゼに入ります。
マスクをしたまま、ひたすら歩いて、
油絵を楽しみます。

この地方の景色が、
ものすごくよく説明されている絵が、たくさん。
地元の方たちは、それはそれは、
誇りに思っていることでしょう。

ですが、こんなに素晴らしいのに、
私は、それほど、興味もわきません。
それより、
故郷のみんなは、どうしてるだろうか、だとか、
故郷のひと昔の景色は、どんなだったのだろうか、
の方が、気になってしまいます。

ずいぶん長いこと、故郷に帰っていませんから、
ホームシックになっている、というのが、
わかります。
















それでも、
中に、あ、すてき、と、
好きになってしまう絵に、出会います。

もちろん、このあたりの風景なのですが、
説明を見れば、
珍しく、
画家は、地元の人では、ありません。

私のような、外国人でもありませんが、
やはり、別なところから、やってきた人が描いた絵です。

























しばらくぶらぶらして、
お茶は、やっぱり、家で入れよう、ということになりました。
用意してきた、お茶の道具は、
そのまま家へ戻ってきました。

ワクチンを腕に、
さぁ、具合はどうなるか、と待ちかまえていましたが、
何が起こるということもありません。
ちょっと、くたびれたかな、ぐらいです。

注射のすぐあとに、
体に異物が入ってきた、という感じと、
泣きたくなるような気持ちが、少ししましたので、
そんな話を友人にしたら、
「ちょっとしたショック症状でしょう」と言いました。

そうかもしれませんが、
ショックといえば、
私のワクチンの書類を見た時に、
年齢のところの数字を見て、
ちょっぴり、ショックを受けました。
どなたか、別な人の書類かと思いました。

あぁ、そうだっけ、
そういう年になったのだっけ、ということに
気がつくまでに、しばらく時間がかかりました。


















きょうも、読んでくださって、
どうもありがとうございました。


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2021年5月23日日曜日

ワクワク、ワクチン

けさは、久しぶりに、仕事場に行きました。
しばらく、リモートで仕事でしたので、
行くのが、あまりに、久しぶりすぎて、
着いて、アラームを解除するのに、失敗してしまいました。

パスワードを入力するのに、
そのパスワードは、ある歴史事実の年号、と記憶しています。
ですが、
いくら入れても、らちがあきません。
学校の歴史のテストの時の、あせりを思い出します。
この年号はあってると思うのですが。

なんどやっても、ダメです。
しばらくすると、
1分で、ゲームオーバーになって、ものすごい音が!

あわてて、外へ飛び出します。
警察に行って、やっとの思いで、
親切なおまわりさんのおかげで、
なんとかなりました。


 












あとで、わかったことは、
その歴史事実の始まりの年ではなくて、
その事実の期間の、でした。
終わり2けたを2つ。

そういえば、おぼろげに、
そういうことだったな、と思い出します。
私の脳みそは、ずいぶん、ぐにゃぐにゃになっているようです。

ただでも、私は、歴史の年号に弱いです。
日本の歴史の年号でさえ、おぼつかないのに、
フランスの歴史なんて、
もっと、よくわかりません。
外国に住まうということは、こういうことか、と、
ちょっと、さみしくなります。

























さて、数日前から、
フランスでは、ロックダウン終了です。
テラスには、人があふれています。
お祭りのように、楽しそうです。
お店も、また開きましたし、
夕方も、9時まで、外をうろつくことができます。

私は、静かなロックダウンが、きらいではありませんから、
また、元どおりになる、と聞いても、
あまり、感激もしませんでした。
でも、いざ、こうして、またにぎやかになると、
これもいいな、と思います。

それに、
ハウスダンスのトレーニングを、屋外で始める、と
知らせが来ました。
これは、すごく、いいことです!


























あすは、ワクチンを受けに行くことになっています。
いくら打ってもらっても、
どれくらい有効なのか、それを知りたかったのです。
どうやら、
少なくとも8ヶ月は、有効だそうです。

では、と、
予約をしようとしたのですが、
なかなか、私の好きな?ワクチン銘柄は、予約が取れません。
ですので、
となりの県まで足をのばしてはどうかと考えましたところ、
ル・マンには、その銘柄が、どっさりありました。

そういえば、
その県は、状態が良くない県です。
そのため、ワクチンも、たっぷりもらったようです。
すぐに、予約が取れました。

なんだか、ワクワクしてしまいます。
これで、なんだか、
話がすむ、というような気持ちです。
疫病の心配がなくなる、というような気がしてしまいます。

実際は、そうかんたんではなさそうですが、
少しでも、
終わりの方向に、早く行けそうな気持ちです。
















話は変わります。

先日、
出勤初日に、8才の女の子が、
お菓子を持ってきてくれました。

こういうことは、リモートでは、
起こらないことです!

それは、
ラマダーンという、ムスリムのおきての、
断食のような期間が終わって、
お祭りだったから、と、
その、おすそ分けでした。

そして、お話を聞けば、
その女の子も、ラマダーンをやりとげた、ということです。
すごい決心をしたんですね!
彼女は、
無口で、
少し無表情ですが、
目は、キョロ、キョロ、とよく動きます。

そういえば、
私が行く八百屋さんのお兄ちゃんたちは、
モロッコの人です。
お兄ちゃんたちの顔色を見ていると、
ラマダーンが、今、どのくらいつらい時なのか、というのが、
よくわかります。
最初の10日間は、くたびれ果てています。
しばらくすると、だんだん調子が良くなってくるようです。

そして、
こないだ、それがやっと終わって、
晴れ晴れとした顔。
なんだ、かんだ、と話をしてくる、その感じが、
「よくやったね」と言いたくなります。
しつこいほど、おしゃべりになっています。

子どもは、あまり断食はしないと思っていましたら、
8才の女の子は、
やりとげた、ということでしたから、
へぇ、すごいねえ、と私は、ものすごくおどろきました。


















いただいたお菓子は、
「どこで、こんなのが手に入るのですか」と、
聞きたくなるくらい、
香りの良い、おいしいものでした。
オレンジの花、はちみつ、知らないスパイス、
くるみ、ココナッツ、などなど、
いいハーモニーでした。

お祭りのおすそ分けを、
ちょっと、ここでも、いたします。

きょうも、
読んでくださって、どうもありがとうございました。


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2021年5月10日月曜日

「レ島」で、ズッコケる


 だいたい、
「レ島」なんていう名前からして、おかしいです。
ドレミ、のレ。
レの島、って、いったい何を考えて、つけたのか?と、
思ってしまいます。

そんな島に、
先日、私は、家人を説得して、
遠足に行ってきました。

フランスでは、やっと、
10キロ以上移動してもいい、というおふれが出たのです。
その初日は、平日でしたから、
きっと、観光客もいないだろうと思って、
日帰りで、いくことにしました。

久しぶりの遠足です。
海では、まだ泳げそうにありませんが、
砂浜でピクニック、を予定しました。

お天気は、ものすごくいいです。
着いてみると、
おまけに、海の色が、きれいです。
大西洋では、いつも、
海が、砂の色なのですが、
波が静かなせいか?珍しく、るり色になっています。
まるで、南フランスにいるようです!
















レ島には、橋で、行けます。
一昔前は、ひなびた、こじんまりとした、
静かな島でした。
カキや、お塩を作ることを糧として、
島の人々は、暮らしていました。

ところが、ある時から、
まぁ、日本で言えば、「アンアン」や「ノンノ」で、
絶賛されたために、
フランスの「アンノン族」が、たくさん押し寄せてきて、
そればかりでなく、
別荘を持とうと、いろいろな人々が、ねらったために、
雰囲気は、とても高級になってしまいました。

雰囲気だけでなくて、
たぶん、民宿も、高級ホテルっぽくなってしまっています。

















まぁ、
それはいいとして、
私は、その一昔前に、
ここに連れてきてもらったりしています。
それから、
私が、大好きだった人たちが、
ここでバカンスを過ごしていて、
毎年、
絵ハガキをもらったりしています。

ですので、
思い出は、たくさんあります。
今、
そこらへんを歩いたり、
借りた自転車で走っていると、
もう、旅立っていってしまった、その人たちが、
そのあたりに、いて、
お話をしているような気持ちにもなります。



















今回だって、
「あ!あの時もらったおみやげは、
ここで、買ってくれたのかもしれない」と、
思ったりします。
自家製の石鹸を、カゴに詰め合わせて、
売っているのです。

私のことを思い浮かべながら、
買ってくれたのだろうな、と、その人の、
やさしい気持ちが、またよみがえってきます。

















砂浜でのピクニックは、もう、上等でした。
メニューは、いつも同じようなものです。

自家製ブリオッシュ、
バターたっぷりぬって、生ハム、
野菜の煮物(ラタトウイユ)、
きゅうり丸かじり、
オレンジ、
お茶。

だれもいない砂浜で、毛布を敷いて、
この地方では珍しい、青空の下で、
波の音だけを聞きながら、食します。
マスクは、とっていますから、
海草の香りも、ちょっとします。

お腹ペコペコ、食欲たっぷり、ですので、
どってことない食事ですが、
ものすごく豪華に、感じます。


そういえば、この浜辺は。
大好きなマダムと一緒に、このあたりに、
来たことがあります。
マダムは、毎日、犬を連れて、
クロスワードパズルをやりながら、
ここに、ひたすら座っていたのです。
ひと月も!

マダムのニコニコ顔が、見えるような感じがします。
ボンジュール!

















そのあと、
灯台を見にいきます。
といっても、灯台以外、別に何もありません。
ただ、行くだけです
あまり何もない島ですから、
「灯台」があるだけで、行く価値が、出てしまうのです。

それから、
貧しい感じのする塩田もあるのですが、
きょうは、行きません。

貧しい感じ、というのは、
実は、
泊まったことのある民宿のおじさんが、
塩田を見せてくれた時、
その仕事が、どれほど大変で、
どれほどお金にならないか、というのを、
説明してくれたことがあるからです。

はだしで、塩の上を歩いて、
大きなモップのようなもので、平らにならしています。
ずいぶんの重労働のようです。

おじさんの汗水が、塩の結晶になってしまう、という
感じがします。
それ以来、
「レ島」あたりのあら塩は、
見るたびに、おじさんのことを思い出してしまいます。

















小さい島ですが、
あと、もう一つ、灯台があります。
「くじら灯台」、という名前です。

その灯台に着く前に、
アイスクリーム屋さんに、目が行きます。
バニラソフトクリーム!に、
決まりです。
もう、しばらく、アイスクリームを外で食していないのです。

マスクをはずして、
久しぶりのソフトクリームは、蜜のようにおいしいです。
ぶらぶら、歩きながら、
ソフトクリーム。

あまり、たくさんよそってくれなかった、
背の低いソフトクリームだと思いました。
残念ですが、
ダイエットには、その方がいいか、と
心の中で、折り合いをつけていますと、
実は、
アイスは、とても濃厚です。

それに、
食べても、食べても、
アイスは、とぎれることがありません。
いくらでも入っています。
コーンも、
おふのようなのではなくて、
がっしりとした、クッキーのようなものです。
とうとう、
下まで行っても、最後の最後まで、
アイスが入っていました。

こんなにおいしいソフトクリームも、
ものすごく、久しぶりです!









さて、
そろそろ、帰ろう、というような時。

車を止めておいたところで、
うろうろしていて、
お手洗いは、あっち、と指をさされて、
そちらの方に歩いていましたら、
夫が、「いや、そっち」と、
別な方向を指さしたので、方向を90度、
転換しましたところ。

ズルッという音がして、
私は、ころびました。

あらまー、
こんなところで、すべるとは、思ってもいませんでした。
ふつうは、
冬に、道路凍結、というところで、
すべって、ころぶのです。
ですので、慎重に、慎重に、歩きます。

こんなふうに、晴天、カラッとした日に、
すべるなんて、思いもしません。
でも、
私は、平らな道の、ジャリにやられて、
見事に、ずるっとすべって、ころびました。

私を見て、
痛そうな顔をしている、家人の顔が見えます。
そんなに、派手にころんだかな、と思いますが、
大丈夫、
すぐに、起き上がれました。
パンパンと、服についたホコリを払って。

ちょっと、頭がいたいですけれど、
けがは、ありません。

あとで話に聞けば、
まぁ、おもしろいほどパタンと、倒れたそうです。
おっとっと、とならずに、
パタン、だったそうです。

ころんだのは、
ずいぶん、久しぶりのことです。
小さいころは、よくころんだっけ、と、
これまた、
なつかしく思いました。
大きなケガをしなくてよかった、と思いました。




 






















おみやげは、
大きな石ころと、
ソフトクリームの思い出と、
見事なズッコケの、ヒザのあざでした。

ちょっと、特別な1日でした。

きょうも、読んでくださって、
どうもありがとうございました。





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