2021年11月8日月曜日

フランス、カントリーロード

先日は、
お墓まいりに行こうと、
田舎の道を走らせました。

一昔前は、
よく行っていたのです。
でも、
このあたりの、親せきの人たちは、みな、
天国に行ってしまいましたので、
しばらく、行っていませんでした。

車を走らせていると、
日曜日に、お呼ばれをして、
お昼から、夕方まで、えんえんと続くランチ、
そんな思い出が、もどってきます。

食前酒から始まって、
前菜、
主菜(主菜が、肉と魚、2つあることも)
チーズ、
デザートと、出てきますし、
そのつど、別なワインを開けます。

すると、
もう、最後の方は、
どうして食べているのかわからなくなるくらい、
お腹がいっぱいになってきます。
そうと分かっているので、
はじめの方で、調節をして、
少しだけいただくようにしていますが、
それでも、かなり、お腹いっぱいになります。
「もういいです」とお断りするのが、
もうしわけないですので、いろいろ工夫するのです。

お腹はいっぱいですが、
なにしろ、雰囲気は、楽しい。
おかしいことを言っては、みんなで笑って、
時が、すぎていきます。


そんな思い出もありますし、

また、
そんなにおめでたいことがなく、
ふつうの、
日曜日の、ちょっとしたごちそうでも、
ずいぶん、立派な、
手作りの食事が、美味しかったです。
こちらの方は、量がぴったり私にあいます。
デザートのぶんも、お腹に余裕がありますから、
おいしく、いただける、などなど、

と、
思い出が、わいてきます。
そんな、ひと昔の人たちは、
もう、いません。

こんな、たっぷりの食事は、
もう、流行っていないようです。
















また、
その人たちの話は、おもしろかったです。
たとえば、
実は、ひと昔前は、
馬を使って生活をしていた人たちなのです。

それが、ある日、突然、
自動車というものがあらわれて、
農業も、馬や牛ではなくて、
トラクターでやるようになりました。

それで、遠くに行けるようになったり、
街に出て暮らすようになったり、と、
ずいぶん、変わった、ということです。
そんな話を聞くのは、めずらしくて、
興味津々になってしまいます。

そんな人たちのところへ、
週末、お泊まりに行ったりすると、
それは、もう、古くて、古くて、骨董品のような、
おもてなしを受けます。

白地に白い刺繍のついた、テーブルクロス、
お料理は、薪のストーブのようなレンジで。
ベッドは、
白い、これまた、白の刺繍のついた麻のシーツ。
寒くないように、と、
炭を入れた、アンカのようなもので、
寝る前に、あっためてくれます。

夕ご飯は、
電気のランプはありましたが、
まるで、ろうそくか、
灯油ランプのように、うす暗い、部屋です。
一世紀くらい前の生活のようでした。

ご飯のあとは、
寝るまで、かぎ針などで、編みながら、
暖炉を見守ります。
寝るときには、ヴィッシーという、
ハッカ砂糖をすすめられます。
えーっ、そんなの歯にわるいですよ、と
言いたくなりますが、
そんなの、考えていないようです。

そんな人たちのお話、
ごちそう、を、思い出しながら、
カウントリーロードを、走らせました。
















たぶん、もう、
田舎には、あまり人がいないと思います。
昔、さかえていた店も、閉まっていたりします。

草むらには、
ひたすら、野生のシクラメンが、花ざかりでした。
白いのと、
赤いのがありました。

木のあるところは、
枯れ葉の香りだか、モミジの香りだかわかりませんが、
毎年のように、いい香りがしました。
日本でも、
フランスでも、秋の、この香りは、同じでした。

野原にあった、コスモスの花を少し、つんで、
帰りました。

















さて、
秋というのに、この地方ではめずらしく、
お天気がいいです。
おとといなどは、
霜が降りたりしました。

ですので、このあいだの日曜日には、
思い立って、
また、ちょっとはなれた、
ロワール川沿いに行ってみました。

葉の色は、変わってきて、
きれいといえば、きれいですが、
日本のような、モミジの華やかさはありません。
赤い色が、足りないのです!

















それでも、
川の方におりていきますと、
大きな木の、てっぺんの方が、
さわさわと、いい音を立てています。
これは、ポプラの木の音、と思うのですが、
木の形は、ポプラ独特の形ではありません。

ちがうようですが、
でも、葉っぱを見ると、太ったひし形をしていて、
やはり、ポプラとよく似ています。
あぁ、これは、
いい音の出る葉の形なのかもしれない、と思います。
ちょっと、軽い、ぺんぺん草のような、音です。

なんとも、いい音です。
そして、
お日様が、肌に当たって、ポカポカ気持ちいい。
それに、
ロワール川の水は、とても澄んでいて、
浅い底まで、よく見えます。
砂の色も、ぬれて、うす茶色になっています。

































































見れば、
小鳥が食べられそうな、木の実や、
タネは、いっぱいあるようです。
鳥の声も、いろいろ、聞こえてきます。
元気いっぱい!

ここは、植物園ではないので、
そう、華やかに、花は、咲いていません。
それでも、ちゃんと、ステキに、
個性の色をしていたり、
形をしています。

















そして、
家へ帰って、
お茶と、秋のくだものを、いただきました。

この次、あのロワール岸に行くのは、
きっと、暮れのお飾り「ヤドリギ」を取りに
行く時だろうな、と思ったりしました。

街中では、気がはやいこと、
もう、クリスマスのイリュミネーションの準備が、
なされています。
「クリスマスには、何が欲しいの?」と聞かれたりもします。
あぁ、そういう時期だな、と思いました。
















きょうも、読んでくださって、
どうもありがとうございました。

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