2021年11月29日月曜日

「これで終わり」と思っていたのに!

コロナウイルスの制限が、少しは軽くなったので、
いろいろ、行動も広がりました。
パリに行ったり、
あちこち動いていましたら。

なんと、また、ウイルス関係で、
別なモンダイが。。
いったい、いつになったら、これは終わるのでしょう。

それとも、
このウイルスと、一緒に生活する知恵を、
だんだん身につけて、やっていけるでしょうか。

音楽会など、
しばらくお休みになっていたことを準備したり、
少しずつ、ふつうの生活になってきていたのです。
もう、これで、ウイルスも弱まってきたかな、
しめしめ、と思っていたのです。





 










パリでは、
久しぶりに、レストランに入りました。
寒い日でしたが、テラスに座りました。
おそいお昼でしたし、
予約もしていなかったのですが、
いいですよ、と言ってくれました。

本当は、もう少し先のお店に行きたかったのです。
ところが、
バスは、そこまで行ってくれません。
デモの最中、ということです。
それで通行止になって、そこまで行けません、と言われます。

お腹はすいてきますし、
日本料理の予定にしていたのに、その代わりに
フランス魚料理は、どうも、、と思ってしまいます。
目の前にある、ビストロは、
生ガキや、お魚もいいですが、
お肉も良さそうですので、そこに決めます。

しばらく待っていると、
ウェイターのお兄ちゃんが、
テキパキと、テーブルをセットしてくれます。
暖かい暖房のついたところに、
2つのテーブルをくっつけて、
白いクロスをかけてくれます。

レストランに行くのは、2年ぶりくらい??

















その、ウエィターの、プロフェッショナルぶりには、
うれしくなります。
なるべく、暖かいところに。
なるべく、広いテーブルになるように。
なるべく、早くに、
と、一生懸命やってくれます。

そして、
付け合わせの野菜は、これこれをお願い、といえば、
「それだと、ちょっと多すぎになりそうです。
まずは、これくらいにして、
それでも足りなかったら、また注文したらいかが」と
言ってくれたりします。

さらには、
デザートの時。
頼んだのは、私一人。
すると、夫にまで、
おさじとフォークを持ってきてくれます。


夫が、
「いえ、僕は食べないんです」と言っても、

「ムッシュウ、そんなこと言ってもダメです。
あなたに、そんな権限はないのです。
(食べることになってるのです)」と、ジョークを言います。

大笑い!

















私は、もう、お腹いっぱいなのですが、
どうしても、せっかくのデザートをいただきたくなります。
そして、
それは、パーフェクトに、おいしかったです。
考えてみれば、そのデザート名は、
「パルフェ」なのです!
完全。パーフェクトという意味です。
日本語で言ったら、「パフェ」でしょうか。

コーヒー味の、(たぶん手作り)アイスに、
おいしいクリームソースがかかっていました。
その甘さの加減が、
パーフェクトでした。

さて、
そんな楽しい思い出は、
今から数日前のことです。
ですが、とつぜん、また、ウイルスが、
新しい株を出してきています。
この、規制のゆるいヨーロッパは、
たちまち、やられてしまいそうです。
















音楽院では、
マスクをして、レッスンをしています。
すると、
だれだれという生徒さんが、欠席、という
知らせがきます。
コロナ、ということです。

ドキッとして、
あの時、レッスンの合間にお茶お飲む時、
マスクをはずした時、
あの生徒さんと、近いところにいたっけ?と、
心配になります。

大丈夫だったようですし、
私の方も、なんともないようです。
これからは、もう少し、気をつけよう、と思います。

それにしても、
スポーツジムで、マスクなしで、
あんなせまい空間で、みんながスポーツをしている、というのは、
不思議なことです。
ただ、私一人が、マスクをして、
スポーツをしているのです。


















これは、もう、お国柄、というしかありません。
この先、地球上には、

1)ちゃんと気をつけて、いい状態になっているアジアと、
2)それ以外の、ちょっとやばい国々、という

2つのゾーンができ上がってしまうかもしれません。

もしそうなったら、
集団免疫、という見方からは、
どういうことになるのか。
興味しんしんです。

日本は、今、ほぼ「鎖国」のようになっています。
いつになったら、
日本の地を踏めるようになるのか、
わかりません。

もう、
こういう時は、目の前にある、できることを、
楽しむしかありません。
















話は、パリに戻ります。
ルーブル美術館のそばの、画材屋さんを見ていましたら、
なんだか、とてもなつかしい、
ノリのチューブがありました。

ウインドーには、
日本の彫刻刀も、たくさんありました。
彫刻用のリノリウムもありました。
それを見て、遠い昔、
昭和時代に、年賀状を、リノリウム彫刻で、
作ったことを、思い出しました。

今年は、どういうカードを送ろうか、と、考えてしまいます。
飛んでいる飛行機が少ないせいか、
航空便は、うまくいっていません。
もしかすると、ネット上のカードになるかな、と
思いました。

もうそろそろ、年の瀬も近いです。

みなさん、
どうぞ、お体大事に、おすごしください。







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2021年11月8日月曜日

フランス、カントリーロード

先日は、
お墓まいりに行こうと、
田舎の道を走らせました。

一昔前は、
よく行っていたのです。
でも、
このあたりの、親せきの人たちは、みな、
天国に行ってしまいましたので、
しばらく、行っていませんでした。

車を走らせていると、
日曜日に、お呼ばれをして、
お昼から、夕方まで、えんえんと続くランチ、
そんな思い出が、もどってきます。

食前酒から始まって、
前菜、
主菜(主菜が、肉と魚、2つあることも)
チーズ、
デザートと、出てきますし、
そのつど、別なワインを開けます。

すると、
もう、最後の方は、
どうして食べているのかわからなくなるくらい、
お腹がいっぱいになってきます。
そうと分かっているので、
はじめの方で、調節をして、
少しだけいただくようにしていますが、
それでも、かなり、お腹いっぱいになります。
「もういいです」とお断りするのが、
もうしわけないですので、いろいろ工夫するのです。

お腹はいっぱいですが、
なにしろ、雰囲気は、楽しい。
おかしいことを言っては、みんなで笑って、
時が、すぎていきます。


そんな思い出もありますし、

また、
そんなにおめでたいことがなく、
ふつうの、
日曜日の、ちょっとしたごちそうでも、
ずいぶん、立派な、
手作りの食事が、美味しかったです。
こちらの方は、量がぴったり私にあいます。
デザートのぶんも、お腹に余裕がありますから、
おいしく、いただける、などなど、

と、
思い出が、わいてきます。
そんな、ひと昔の人たちは、
もう、いません。

こんな、たっぷりの食事は、
もう、流行っていないようです。
















また、
その人たちの話は、おもしろかったです。
たとえば、
実は、ひと昔前は、
馬を使って生活をしていた人たちなのです。

それが、ある日、突然、
自動車というものがあらわれて、
農業も、馬や牛ではなくて、
トラクターでやるようになりました。

それで、遠くに行けるようになったり、
街に出て暮らすようになったり、と、
ずいぶん、変わった、ということです。
そんな話を聞くのは、めずらしくて、
興味津々になってしまいます。

そんな人たちのところへ、
週末、お泊まりに行ったりすると、
それは、もう、古くて、古くて、骨董品のような、
おもてなしを受けます。

白地に白い刺繍のついた、テーブルクロス、
お料理は、薪のストーブのようなレンジで。
ベッドは、
白い、これまた、白の刺繍のついた麻のシーツ。
寒くないように、と、
炭を入れた、アンカのようなもので、
寝る前に、あっためてくれます。

夕ご飯は、
電気のランプはありましたが、
まるで、ろうそくか、
灯油ランプのように、うす暗い、部屋です。
一世紀くらい前の生活のようでした。

ご飯のあとは、
寝るまで、かぎ針などで、編みながら、
暖炉を見守ります。
寝るときには、ヴィッシーという、
ハッカ砂糖をすすめられます。
えーっ、そんなの歯にわるいですよ、と
言いたくなりますが、
そんなの、考えていないようです。

そんな人たちのお話、
ごちそう、を、思い出しながら、
カウントリーロードを、走らせました。
















たぶん、もう、
田舎には、あまり人がいないと思います。
昔、さかえていた店も、閉まっていたりします。

草むらには、
ひたすら、野生のシクラメンが、花ざかりでした。
白いのと、
赤いのがありました。

木のあるところは、
枯れ葉の香りだか、モミジの香りだかわかりませんが、
毎年のように、いい香りがしました。
日本でも、
フランスでも、秋の、この香りは、同じでした。

野原にあった、コスモスの花を少し、つんで、
帰りました。

















さて、
秋というのに、この地方ではめずらしく、
お天気がいいです。
おとといなどは、
霜が降りたりしました。

ですので、このあいだの日曜日には、
思い立って、
また、ちょっとはなれた、
ロワール川沿いに行ってみました。

葉の色は、変わってきて、
きれいといえば、きれいですが、
日本のような、モミジの華やかさはありません。
赤い色が、足りないのです!

















それでも、
川の方におりていきますと、
大きな木の、てっぺんの方が、
さわさわと、いい音を立てています。
これは、ポプラの木の音、と思うのですが、
木の形は、ポプラ独特の形ではありません。

ちがうようですが、
でも、葉っぱを見ると、太ったひし形をしていて、
やはり、ポプラとよく似ています。
あぁ、これは、
いい音の出る葉の形なのかもしれない、と思います。
ちょっと、軽い、ぺんぺん草のような、音です。

なんとも、いい音です。
そして、
お日様が、肌に当たって、ポカポカ気持ちいい。
それに、
ロワール川の水は、とても澄んでいて、
浅い底まで、よく見えます。
砂の色も、ぬれて、うす茶色になっています。

































































見れば、
小鳥が食べられそうな、木の実や、
タネは、いっぱいあるようです。
鳥の声も、いろいろ、聞こえてきます。
元気いっぱい!

ここは、植物園ではないので、
そう、華やかに、花は、咲いていません。
それでも、ちゃんと、ステキに、
個性の色をしていたり、
形をしています。

















そして、
家へ帰って、
お茶と、秋のくだものを、いただきました。

この次、あのロワール岸に行くのは、
きっと、暮れのお飾り「ヤドリギ」を取りに
行く時だろうな、と思ったりしました。

街中では、気がはやいこと、
もう、クリスマスのイリュミネーションの準備が、
なされています。
「クリスマスには、何が欲しいの?」と聞かれたりもします。
あぁ、そういう時期だな、と思いました。
















きょうも、読んでくださって、
どうもありがとうございました。

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2021年11月1日月曜日

テクノロジーで、永い夢がかなう

このごろでは、ロワール地方にはめずらしく、
カラッと晴れた日が続いています。
青空が、こんなに楽しいものだとは、思っていませんでした。

それに、
お日様に照らされた空気、というのは、
独特の、いいにおいがします。
干した、おフトンのようなにおいです。
窓をあけておきますと、
しばらくすると、そういうにおいになります。

それは、
胸いっぱい吸いたくなるような、いいにおいです。

先日、
田舎の方まで、足をのばしました。
木々は、まだモミジの色、とまではいっていませんでした。
でも、だんだん、黄色くなっている様子、
落ち葉が落ち始めている様子は、
ステキでした。






 






それから、
こないだ植物園に行って、ギンナンを見つけたのですが、
ひろう道具を持っていませんでした。
ので、
こんどは、ばんかいしようと、
もう一度、出かけて行きました。

とても、がっついていて、ちょっと恥ずかしいのですが、
何十年も、ギンナンを食していないので、
こういう行動になってしまいます。
一度、アジアスーパーで、一袋買ったことがあるのです。
でも、
中が空っぽだったり、食べられなかったことがあります。

入ってはいけない芝生の中に、
ちょっと足をふみ入れなくては、なりません。
キョロキョロしながら、
ビニール袋で、急いで、ひろいました。
手がかぶれないように、気をつけて、
バッグに入れて、持ち帰りました。

小さすぎるのもあったので、
食べられるのは、8個だけでした。
それでも、
洗って、
おナベでカラカラと炒って、
最後に、やわらかい中身が出てきたときは、
とても、うれしくなりました。

うす皮をとると、まあ、宝石のようにきれいな、
黄みどり色をしていました。
味も、最高でした。
















話は、変わります。

先日、「折りたたみピアノ」という話を聞きました。
それで、海外旅行に行く方がある、というのです。
いったいどんなものか、と、
興味が出てきました。

ピアノ弾きは、
バイオリン弾きや、フルートの人とちがって、
自分の楽器を持ち運べない、という悲しさがあります。
それで、
旅行の時は、いろいろ、ピアノのあるうちに寄せてもらったり、
ピアノのあるレストランの、営業時間外に、
使わせてもらったりしています。

ですので、
背中にしょって、自分の楽器を持ち運べたら、
どんなにいいか、とつねづね思っていたのです。
調べてみれば、
たしかに、折りたたみピアノというものが、
存在するのです。

どうせ、音は、おもちゃのような音かもしれない、
と、思いながらも、
ためしに注文してみることにしました。
















届いた、そのプラスチックピアノは、
とてもよくできています。
折りたためば、テニスのラケットケースくらいの感じになります。
ちょっと、ずっしりしますが、
背中にしょえば、旅もできそうです。
それは、私にとっては、すごいことです。
ながい、ながい、夢が、かなったのです。

肝心の音は、ちょっと、おもちゃっぽいですが、
タッチは、ものすごくよくできています。
いくら速弾きをしても、
ちゃんと、ついてきてくれます。

そして!

これは、
文明の利器、
テクノロジー発達のおかげ、としか言いようがないのですが、
ひと工夫をすれば、
いい音を出すこともできる、のです。

パソコンをつなげると、
質のいいグランドピアノの音を、
このプラスチックピアノで、
出すことができるのです。
これは、信じられないというか、
ちょっと、ギャグのように、おもしろいことです。

とても、満足です。
















ずっと前に、
CD を作っていた時に、
録音エンジニアと、ゲラゲラ笑った覚えがあります。
それは、
録音した音に、
コンピューターソフトで、いろんなことができるのです。

ちょっと技術的になりますが、
ふつうのピアノの、音に、
アムステルダムの、名高いホールの、あのすばらしい音響を使って、
仕上げる、とか、
名高いグランドピアノの音を、
小さな部屋の音響で、仕上げる、とか。

極端にすると、
名高いグランドピアノの響きを使って、
「電話ボックスの音響」で、仕上げる、というのも、
ためしにやったことがあります。
電話ボックスの中の、ほわ〜んとした音響。
それを使って、スタジオのピアノの音を仕上げるなんて。

ここで、
ゲラゲラ大笑いになりました。

電話ボックスなんて、
もう、古い、懐かしグッズです。
ご存知ない方も、あるかもしれませんが、
あの狭いボックスの中に、
グランドピアノが入るわけないのですが、
理屈では(機械では)、
その音響を使った、グランドピアノの音が出せるのです。


その音は、
アットホームな、なかなか、いい音でした。
















さて、
フランスでは、きょう11月1日は、
お墓まいりに行く日です。
フランスでは、
お墓には、菊の花をそなえるのが、習慣です。
ですので、
たくさんの鉢植えが売られています。

ですが、
これを、おうちにかざる人もいます。
ただし、人にプレゼントするのは、しません。
フランスに来たてのころ、それを知らずに、
プレゼント用に、とお願いしたら、
これは、お墓のイメージなので、
プレゼントはしないものなんですよ、と
花屋さんが、教えてくださいました。

今でも、
そのことを思い出します。

菊の花は、とても強くて、いい香りをはなっています。
これは、どこに行っても、同じです。

遠い昔、昭和時代、
小学生の時、
担任の先生が、菊の栽培を、させてくださいました。
菊の葉から、さし木(葉)をして、
クラスの生徒全員、
一人ずつ、植木鉢を持って来させて、
うら庭で、育てさせてくれました。
どんな色の花が、咲くのか、と、
みんな、楽しみに、水やりをしました。

私のは、どんどん大きくなって、
とても背が高くなりました。
どんな花になるかと、楽しみでした。
ですが、
ちっとも花が咲かなかったのです。
とても残念でした。

そのとき、あのやさしい先生が、
なんとおっしゃったか、覚えていませんが、
そのことで、つむじを曲げることもなく、
今でも、私は、植物を育てるのが大好きです。
ですから、
きっと、何か、やさしい言葉をかけてくださったはず、
と、思っています。

いったい、何て、おっしゃったのでしょうか?
今でも、ときどき、考えます。





私も、これから、お墓まいりに出かけます。
とてもいいお天気ですので、
いいドライブにも、なりそうです。

きょうも、読んでくださって、
どうもありがとうございました。




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