ご存知かもしれませんが、
フランスでは、学校のバカンスが、いくつかのゾーンに分かれています。
夏休みと、秋と、クリスマス休みは、全国同時です。
ですが、
冬休みと、春休みは、3つのゾーンが、1週間ずつ、ずれます。
(それにしても、
夏、秋、クリスマス、冬、春、と
5つの休みがあるなんて!)
スキー場に、みんながいっぺんに行くと、
混むから、バカンスをずらす、という話を聞いたことがあるのですが、
本当でしょうか。
それほど、みんながスキーに行くとも思えないのですが。
それはいいとして、
今年は、この春休みが、
全国、同時始まり、になりました。
ウイルスのせい、です。
パリジャンが、パリの休みを中心に考えたからなのか、
パリジャンにとっては、いいリズムになりましたが、
私の住んでいるゾーンでは、
こないだ冬休みが終わったと思ったら、
また、この春休みに直入することになりました。
まだ、ちっとも疲れていないのに、
休み、と言われても、
ありがたいのか、どうなのか。
私の仕事は、リズムがくずれて、
ちょっと、やりにくいですけれど、
まぁ、いいか、
と考えることにします。
さて、
この間、ロワール川を渡って、北の岸を歩きましたことろ、
日が当たって、
草木も陽気な感じがして、気に入ったので、
また、行ってみました。
マスクをしていたので、
よくわかりませんが、
煙が、町中をおおっていました。
あ、あれだな、と思います。
それは、
今、歴史的な寒波が来ていて、
農業の方々は、ものすごく困っているということです。
この近くでも、
ワインのぶどう畑は、霜をおそれて、
火をもして、少しでも被害をとどめようとしています。
その煙だな、と思います。
まるで、モヤがかかったように、
遠くは、ボヤッとしか見えません。
「ぶどうの木たち、がんばって」と応援したくなります。
信じられないやり方ですが、
霜よりも、
氷の方が、まし、ということで、
わざと水をかけて、樹氷を作る、ぶどう畑の人もあります。
ろうそくを、ともす人も。
そして、
この煙のように、何かを燃やして、温めるやり方。
テレビで見る写真は、
それだけ見ると、
樹氷や、
たくさんのロウソクの火が、畑に、
ものすごく素敵に見えます。
そんな呑気なことを言っている場合でないのですが。
うまくいきますように。
うちのおとなりでは、
姿は見えませんが、いい香りを、はなっています。
藤の花、です。
毎年、いい香りがします。
その、ゼイタクなこと!
こんな香水があったら、ぜったい、すぐに貴重品になりそうです。
もう、4月も半ば。
この休みが終わって、
一仕事したら、
また、夏休みになります。
いったい、どういう夏になるでしょう。
そして秋は?
などなどと、
考えれば考えるほど、
私の頭の中にも、例の煙のようなモヤがかかっていて、
先は、見えません。
話は、とびます。
先ほど、
ある方から、「雪駄」を、いただきました。
畳表と、厚い皮でできた、
上等な、はきものです。
浅草のお店から、はるばるロワール地方にやって来ました。
ようこそ!と、
うれしくなります。
ハダシになって、はいてみれば、
まるで、フーテンの寅さんになった気分です。
でも、これは、女物なのです。
鼻緒には、黒地に、かわいいトンボの柄が、見えます。
これをはいて歩いたら、
実に、元気に歩けそうです。
大地からのエネルギーを、
じかに、体に取りこめそうな感じです。
ありがとう。
そして、日本の素敵な伝統に、ありがとう。
と、言いたくなります。
まだまだ、ハダシで外を歩くには、寒いのですが、
「赤い鼻緒のじょじょはいて、
おんもに出たいと待っている」ことにします。
(「春よ来い」の歌詞です)
きょうも、読んでくださって、どうもありがとうございました。
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