先日、魚を買いそこねました。
大してがっかりはしませんでしたが、
威勢のいい東京の魚屋を、ちょっぴりうらめしく、思い出しました。
その日は、雑用の多い日でした。
ちょうど、お昼の前に市場の中を通ったので、
生きのいいサケの切り身でも買おうかと思いました。
焼いてもいいし、マリネにしてもいいし。
すぐ食べられそうだし。
もちろん、あまり混んでいなければ、です。
見ると、二人しか客がいませんので、大丈夫そうです。
ところが、いざ並んで順番を待っていると。
店主はヒラメをおろしています。
大きな体をした魚屋さんです。
小さく、うすい切り身を、大きな手でさばいています。
端を切り捨てたり、
うら返しにしたり、
と、それはそれは細かく、ていねいな作業です。
もう一人のお客さんは、サバを何本も注文しました。
サバなら、ワタをとるくらいで、早くすむはずです。
じき私の番がくる、と内心よろこんでいると、
そうではありませんでした。
その人は、サバを開いてフィレにしてくれ、と頼みました。
サバのフィレ!
皮もむくんですか。
これじゃぁ、日が暮れちゃいます。
魚だって、生きが悪くなりそうです。
そして、何といっても、なかなか私の番になりません。
というわけで、その日は、
私は、あきらめて帰ることにしました。
でも、心はまだ納得していないようで、
小さい頃の思い出を引っぱり出してきます。
「らっしゃいらっしゃい!」という威勢のいい声。
ギラギラ光る裸電球に照らされた魚たち。
魚一皿いくら。
キョウギをくるりと丸めて、ジョウゴ型にする。
そこに魚を丸ごと流し込む。
テンポよく、買い物かごに入る。
遠い遠い、50年くらい昔の話です。
でも、キョウギ(経木)で魚を包むなんて、
私の記憶違いかもしれません。
少し、自信がないです。
きょうも、読んでくださって、ありがとうございました。
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