2021年12月28日火曜日

ノエルの後は、サスペンス


ノエルのお祝いは、今年も、少人数でした。
フランスのウイルスの状況は、
日本の人が見たら、びっくりすると思います。
もう、私のまわりにも、
ウイルスにかかった人は、います。
特に、若い人に多い。
それでも、みなさん、あまり気をつけていないと思います。

もう、慣れっこになっています。
たちの良くないカゼ、のように思えます。
それでも、
街には、マスクをつけている人であふれていますから、
考えてみれば、
これは、フランス人のみなさんにとっては、
かなり、気をつけている部類に入るのだと思います。


 

 






この、ウイルスのことは、
この先、歴史の本に、のることでしょう。
その昔、
学校で、歴史を習った時、
日本史の中には、「疫病」や「ききん」というのが、
よく出てきました。

歴史の苦手な私は、
はいはい、「ききん」ですね、と、
年号を、まる暗記していました。
なんの感情も、同情の気持ちも、なしで、です。
そして、すぐに忘れてしまいました。

でも、
今、思ったら、
そのすごさが、よくわかります。
病院も、あまり薬もなかったころ、
どんなに大変だったか。
今だって、薬がなくて、困っているのです。
こんなに、宇宙に、ちょこっと行かれるような時代にも。

























さて、ノエルが終わると、
あまり、おもしろいこともなく、
お天気もはっきりしなくて、まっ白な空が続くはずです。
ノエル、楽しかったなぁと、思いながら、
きのうは、
蚤の市を、ぶらぶらしに行きました。

ノエルで、プレゼントされた、
毛糸の帽子をかぶって、歩きました。
クリーム色のポンポンが、てっぺんについている帽子。
あまり、寒くないのですが、
新しい帽子をかぶるのは、楽しいですので、
かぶりました。

ノエルの翌日だったせいか、あまり商人は出ていませんでした。
そこで、
顔見知りの商人に、ボンジュールを言いました。
なかなかいいものを、売っているのです。
絵だとか、
置物だとか。
もう、長いことの顔見知りです。

とはいうものの、
「元気ですか?
そういえば、ダニエルは、今、いないんですよ。
どこか、旅にでたようなんですよね」と、話が展開して行きます。
そして、
うしろの建物を指さして、
ダニエルの話をしています。

ええっ?
お互いの知り合いに、ダニエルという人はいません。
マスクをして、
新しい帽子をかぶってでは、
人ちがいになっても、不思議はないかもしれない、と思えてきます。

でも、どうしよう?
話の腰を折るのも、なんだか、、、と迷っているうちに、
別のお客さんがきましたので、
彼も、そちらに体が向きます。

自然と、私も、次の商人のスタンドに行くことになります。


















すると、そこでも、
ボンジュールと言われます。
こちらも、ボンジュールと言います。
そして、ヤァ、その後いかが?と聞かれてしまいます。

その商人は、私は、見たことも、
買ったことも、ないのです。
あぁ、これは、なにかのマチガイがおこっている、と
気づきます。
でも、マスクをはずす気もしませんし、
言葉で、それを解明する気もしません。
いい雰囲気の会話なのです、
真相を説明して、がっかりされたら、
損をしたような気持ちになりそうです。

ですので、
「ええ、元気で〜す」と言って、
そのまま、次のスタンドに移ります。

そして、
あぁ、私は、誰になってしまったのだろう?
私の名前は、なんというのだろう、と、
心配になってきます。

できたら、
その商人たちに、その人の名前を聞きたいくらいです。
でも、それをやったら、
私が、記憶喪失、ということになります。
話が長くなりそうになります。

だから、
そのまま、通りすぎるしかないです。

















それにしても、
私と同じ帽子をかぶって、
私と同じ髪の毛をして、
私と同じ格好をしている女性が、この町にいるなんて。

できれば、
会ってみたいです。
そして、へぇ、あなたも蚤の市が好きなんですね、
などと、
おしゃべりをしてみたいです。

























毎年、ノエルのころには、
ヒヤシンスが、出回ります。
私は、小学校の時の、ヒアシンスの水さいばいで、とても
楽しい思いをしたのです。
香りも、とってもステキです。
そのためか、
毎年、いくつも、苗を買います。

今年は、
ステキなピンク色の花が、出てきました。
いつもは、バービー人形の飾りのようなピンク色ですが、
今年は、ちょっと落ち着いた、
桜の花のような色です。
めずらしく、うれしく思いました。

これから、
お正月がすぎれば、
新年3日から、仕事が始まります。
それだけでも、なんとなく、
そっけない感じですが、
そのあとの、1月、2月は、
ちょっと、まっ白な曇り空の、
つまらない日が続きます。

そういう時は、
私は、勝手に、色々なフランス伝統行事に、
力を入れます。

まずは、1月のギャレット。
そして、2月のクレープ。

プラス、日本の行事、
豆まき、
おひなさま、など。

そして、
そうでなくても、
リモートワークだとか、色々なことが、起こるかもしれません。
さぁ、どうなりますか。
フランス政府、ガンバってと、応援することにします。

みなさんも、どうぞ、
お気をつけて、新しい年を、おむかえください。










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2021年12月20日月曜日

クリスマス、もみの木問題



 ここ、ロワール地方では、
毎日、毎日、くもりの日が続いています。
そして、空気は、とても湿っぽくて、
吸う空気は、
空気なのか、それとも霧なのか、よくわかりません。
湿度100パーセントで、
今にも、水分が、しぼり出てきてしまいそうな、
そういう空気です。

お昼になっても、そういう感じは続きます。
しんしんと、体が冷えてきます。
それに、なんとなく、うす暗い。
もう、すっかり気分も暗くなりそうです。

東京の冬のように、カラッとした青空に、
柿の実のオレンジ色が見える、そんな感じが、
ものすごくなつかしくなります。

ですから、
そういう時、ノエル(クリスマス)の飾りつけがあるのは、
ありがたく感じられます。
それだけでなくて、
クリスマスにまつわる、いろいろなことが、
楽しみでもあります。




街は、いろんな飾りや、明かりでいっぱい。

そんな中を歩いていると、
何も買う予定がなくても、楽しくなります。
あぁ、こういう色があって、よかった、と
思います。

毎年思いますが、
私は、クリスチャンではないですが、
でも、小さいころは、教会の幼稚園に行っていたので、
賛美歌を歌ったり、
キリスト生誕劇を、一生懸命演じたり、と、
楽しい習慣は、体が覚えています。

あの時、プレゼントや、お菓子の袋をたくさんもらったのが、
どうやら、
まるで、パブロフの犬のように、
今でも、この時期になると、よみがえってくるようです。

長いこと生きていますと、
もう、何をもらってうれしい、というモノも、
少なくなってきます。

シンプルではありますが、私は、ふだんから、
おいしいモノを、いただいていて、
大好きなモノに、囲まれている、と、
思います。
あまり、これ以上ほしい、というものも、特にないです。

それより、その、
プレゼントをくださる、ということが、
ものすごく、うれしい。

そして、ノエルだから、と、
会いにきてくれる、というのも、
ものすごく、いいプレゼントに思えます。
















さて、去年は、もみの木を、
ずいぶんおそくに買いに行ったのです。
そのため、
売り切れのお店ばかりで、ものすごく、あせりました。

そして、最後のお店で、
ただ一つ、残っていたもみの木を、買いました。
それは、さがしていた通りの、大きいサイズでした。
あぁ、よかった、と、ホッとしたのです。

ですから、今年は、ちょっと早めに、
買いに行きました。
郊外にある、ガードニング専門のお店。
もみの木は、まだまだ、たくさんありましたので、
私も安心して、それ以外のお花を見て回っていますと、

夫が、もう、一本選んで、
ネットに包んでもらっています。
包むと、細く、小さくなりますので、
「あぁ、よかった、今年は間に合った」と、
喜んで、家に戻りました。

「今年は、ちょっとチビデブ」と、
夫が、日本語で言っていました。
ヘぇ〜、「チビデブ」っていう言葉を知っているの、と
思います。

私は、
大好きなヒヤシンスの苗も、いくつか買って帰ります。
















それが。

家に着いて、そのネットをはずしてみますと。
うちに来たもみの木は、ホントにチビデブ。

部屋の中の、場所を食うわりには、
あまりかっこいいとは言えないです。
でも、
まぁ、香りもすっごくいいですし、
なんと言っても、クリスマスツリーなのですから、
これでよし! とします。

さて、そこまではいいのですが、
問題は、それをどう支えるか、
どう立てるか、です。

細長い2等辺三角形になるのが、ふつうですが、
このツリーは、ほぼ、正三角形。
絵に描けば、大した差はないですが、
実際の木は、
ものすごく場所をとりますし、
あともう一つの困ることは、
ものすごく重たいことです。

いつもの台では、とても支えきれません。
以前の、十字型になっている金属の台を出してきて、
そこに入れようとしますが、
それには、木の幹が太すぎ。
ノミで、削るしかありません。
















カナヅチをふり上げて、
木の幹を削る作業をしたのは、私です。
時間はかかりますが、
やっていれば、必ず細くなる、と思って、やりました。

単純で、つまらなくても、
やっていれば、必ず結果が出る、という展開は、
ピアノを弾いていると、よく、そういうことがあります。
ですので、
あんまり気にせず、そういうことを、します。


そして、結果の出るときは、やって来て、
ついに、めでたく、
ツリーは、立つことになりました。
堂々と、立つ、いい香りのもみの木。
チビデブでも、なんでも、いいのです。
ステキです。

よくがんばったね、と、
夫がおどろいていますが、
そんなの、大したことないわよ、と、言います。
でも、心の中では、ちょっと誇らしく思います。


そして、いろいろ飾りをつけます!
ふもとには、プレゼントが置かれます!
あ、ぁよかった。

























ですが、問題は、そこでは終わらなかったです。
次の日になって、
右腕が、なんとなく、痛いです。
力を入れないで、叩いたので、
筋肉痛ではないと思います。
でも、どうやら、スジの方が、
叩くときのショックを受けたようです。

それは、1週間たった今でも、ちょっと残っています。
いっときは、どうしよう?!と、
心配になりましたが、
でも、少しずつ良くなっています。
時間の問題で、消えていくと思います。

それにしても、
あぁ、やはり、無茶はよくない、と思いました。

















きのうは、朝市で、お飾りを買いました。
ジプシーの人たちが、
森でとった植物で、飾りを作って、地べたで売っていました。

それを、うちの玄関につけました。
そして、
ツボミをつけたシンビジウムの鉢植えを、2つ、
家の中に入れました。
ホースで、水で洗ってから、
取り入れました。
この寒さの中、
水で、手が、すぐ、かじかみました。

日本も、寒くなっているようです。
みなさんも、それぞれの土地で、寒かったり、
いろいろだと思いますが、
どうぞ、お体大切に、おすごしください。





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2021年12月7日火曜日

ヘンな、買い物

先日、ヘンな買い物をしました。
こんなことは、初めてです。

なにが、そんなにヘンかと言いますと。

ふつうなら、これが欲しい、
今、必要だから、と考えて、買います。
ところが、今回は、
必要なのは、あと何年くらいだから、
これこれこれだけの数を、買う、と計算したのです。

その計算の最中に、
私の、人生が、どのくらいで終わるか、というのを、
想像してしまったのです。
これは、ホラー小説とまではいきませんが、
とても、ヘンな感じがします。
その先は、無、という、
とても、新しい感覚(?)です。

トイレットペーパーならば、
必要な時に、てきとうな数を買います。
卵を買うときも、
ノートを買うときも、です。
それが、今回の買い物は、
ちょっと、違いました。




 








品物は、ガウン。
私が買いたいガウンというのは、
ちょっと、古めかしくて、
ウールで、できているのです。
でも、最近は、ウールではなくて、化繊になりました。
それでも、ふっくらしていて、気持ちいいです。
冬は、朝起きると、
まずは、それをひっかけて、朝食にします。
たっぷりの、フカフカに、くるまれて、
大好きな、朝ごはんをいただく。


朝は、

耳も、
目も、
肌も、
舌も、
すべてが、敏感です。
だから、肌ざわりだって、とても気にします。
その点、
こういうガウンは、とってもいいのです!

ですが、なかなか、こういうガウンが、見つからなくなってしまったのです。
最近では、同じ化繊でも、
毛足が長くて、「ぬいぐるみ」のようなのが多い。
かわいらしいのですが、
肌ざわりからいったら、
がぜん、昔風の方が、勝ちます。
それを探すのに、ここ数年、苦労していました。

























それが!
いいのが見つかったのです。
ネットで買えます。
そして、割引になっています。

そこで、私は、考えます。
ここで、「買い置き」をすれば、
ふかふか、ぬくぬく、冬の朝ごはんを、
ずーっと、この先、
保障されることになるはずです。

それに、これは、流行っていませんから、
この先、2度と買えないかもしれない。
絶対、買い置きをするのがいい、と思ってしまいます。

で、
いったい、いくつ買えばいいのか。
くさるわけではないですし、
とても安くなっています。
いくつも買うのはいいのですが、どれほど買えば、足りるのか、
見当がつきません。

どうやって、計算したらいいのでしょう?
こんな計算は、初めてですが、
まぁ、小学生にでもできそうです。
一つのことさえ、わかれば。

その一つのこと、というのは、
「なん才まで、生きるか」。

う〜ん。

















さて、いくつ買ったか、その点は、さておき、
大事に使って、
これだけあれば、大丈夫、という数を算出しました。

それにしても、
こういう計算をする人は、あまりいないかもしれません。
鬼が笑うかもしれません。
それに加えて、なんだか、
私は、人生の秋の季節に来ているのかもしれない、と、
思ってしまいます。
ちょっと、あせりが出てきます。

まぁ、
長くても、短くてもいいですから、
元気で、いろいろ楽しみたい、と思います。
買いすぎたガウンが、残ってしまってもいいです。
もうちょっと、毎日を、よく味わって生きよう、という気持ちが、
わいてきます。
















庭では、シンビジウムの鉢植えが、
たくさんのツボミを、シューシュー吹き出しています。
これが咲くと、ノエル(クリスマス)!
毎年、このお花で、家の中が、はなやかになるのです。

そして、
街中では、すっかりお祭りの雰囲気です。

その一方では、
また、ウイルスが、あばれ出しています。
閉鎖になった学校もありますし、
小学生が、よく、かかっています。
もしかすると、ノエル休みが、1週間早くなるかもしれない、と
言われています。

このモンダイ、
こんなに長引くとは、思っていませんでした。
しかたありません。
できることをして、楽しむしかありません。

ノエルは、我が家では、
また、静かに、お祝いする予定です。
今年は、生徒さんのお母さんにお願いして、
アラブの、甘いお菓子を用意する予定。
お母さんの手作りで、とってもおいしいのです。
それを、注文します。
楽しみです。



















どうぞ、みなさんも、
おからだ大事に、おすごしください。




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