2022年7月30日土曜日

やっと、ヨット(ノルマンディー海岸)

ただいま、ノルマンディー海岸で、夏休みをすごしています。

 
きのうは、やっと風が吹いてきて、
やっと
ヨット(カタマラン)を出すことができたのです。

よかった!

強すぎず、弱すぎず、の
ちょうどいいあんばいでした。

スイスイ、と水の上を進んでいきます。
となりに、
お父さんと、2人の男の子が乗っているカタマランも見えます。
「ヤァ!」と手を振っています。
私も、手を振ります。

なにやら、
体をヨットに結びつけて、
安定を取るために、体を外に乗り出しています。
(トラペーズと言います)
うわー、私も!と思うのですが、
その設備をしていませんので、

私は、
座りながら、
なるべく外に身を乗り出したり、と、
安定をとります。
(バッタンバッタンするより、
船が安定している方が、ムダなくよく進むのです)

トラペーズの気持ち良さは、
とってもいいものです。
水の上を、鳥のように、飛んでいる気持ちになるのです。
この次は、
私も、トラペーズを。








































ヨットで、タテヨコに体をゆられて、
しばらくすると、体も冷えてきます。
お宿へ戻ったら、
何か、温かいものでも、と考え始めます。

それにしても、きょうは、よく進みます。
こんなときは、
うわぁー、速い、速い、と、
うれしくなりますが、
よく考えると、
街で自転車をこいでいるのと、同じくらいの速度なのです。
ものすごく、ゆっくりです。

それでも、
モーター音もなく、
足でこぐ必要もなく、
こうやって、スイスイ水の上をすべれるのは、
やはり、楽しいです。
なんどやっても、また、来たくなります。






























そして、お宿にもどって、
おやつ、おやつ。

このあたりの名産、
りんごとバターのたっぷり入った、
ショッソン・オ・ポム(アップルパイ)。
そして、クリームたっぷり(たぶん)の、
パンデピス(スパイスパン)。

この、おいしさは、
ちょっと、言葉では説明できません。
あまりお菓子を食べない私ですが、
これだけは、ここへ来ると、
毎回、買いにいきます。
少しずつ味わおう、と計画していても、
すぐに、ぺろりとなくなってしまいます。

ノルマンディーにいらっしゃる方は、
ぜひ、お試しを!














このあたりの名産の一つ、

たくさんの画家が、ここへ来て、
空を描いています。

本当に、表情たっぷりの、
美しい空がよく見えます。














夕ご飯あとには、
浜辺へ出てきて、
日の入りをながめます。

少しずつ沈んでいく太陽を見て、
「うーん、これを見て、
地球が動いていると考えた人は、すごい」と、
今さらながら、思ってしまいます。
どう見ても、
太陽が動いているように思えます。

このしっかりとした大地が動いているなんて、
とても考えられないです。

それから、
潮の満ち干も、不思議そのものです。
月が、海の水を引っぱってるなんて。

それが、
毎日、1時間ずつ遅れていくのです。
不思議、不思議、と思っているうちに、
ほどよく、くたびれてきます。

早めに、床に就きます。














スイスイ進んだヨットの様子を、
ここに載せておきます。






きょうも、ありがとうございました。






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2022年7月29日金曜日

ノルマンディーでバカンス、というのは流行らない

 夏休みで、今、ノルマンディー海岸に来ています。
雨がよく降るので有名な土地です。

ですが、
家から遠くないですし、
涼しいところなので、私は好んで、よく来ます。

一方、
フランス人は、
夏休みといえば、暑い海岸に行くのが好きなようです。
ここのお宿は、ずいぶんガラガラです。

さて、ここでは、
スピードの出る二双ヨット、カタマランを借りて、
遊ぼうと思っているのですが。
残念なことに、
毎日、毎日、風が吹かないのです。

昔、
帆の船で航海が行われていた時、
一番困るのは「無風」でした。
そのころの記録を読むと、
それはそれは、大変なことでした。
モーターもなく、
帆だけを頼りにしていたのです。
次の港に行かれず、
水も、食料も尽きてしまうかもしれないのです。

風があり過ぎれば、
てんぷくの恐れがありますが、
風がないのも、船乗り泣かせです。

それほどではないですが、
私も、そんな気持ちになります。
ヨットには乗れません。
浜辺へ行っては、
油のような水面を見つめて、がっかりします。


















とはいうものの、
海に入って、泳ぐことはできます。
これだけだって、かなりラッキーなことです。
遠浅で、
安心な浜です。

また、
ステキなのは、
夜、床に就く時です。
電気を消して、
窓をあけはなします。
すると、波の音が、ザザーン、ザザーンと
聞こえてくるのです。

窓から海は見えませんが、
すぐ近くにあるのです。
それが聞こえる具合が、
うるさくなく、
ちゃんとリズムが、聞こえてきます。

床に入りながら、
夜の暗さを見て、
遠くの波を聞いて、
ぐぃーんと、伸びをします。
体のスジがよく伸びて、心地いいです。













昼間は、
ゆっくり時間がすぎていきます。
大してすることもありませんから、
おもに、
食べることに時間を使います。

何を食べようか、と考える、
買い物に行く、
毎日、そのつど街へ出て買い物、という、
効率のわるいやり方をします。

へぇー、珍しい、
牛のラング(舌)、久しぶりに買いましょう、ということに
なったりします。

その昔、
ラングは、庶民的なものでした。
よく、作ってもらった覚えがあります。
準備に一手間かかるのですが、おいしい。
マデールソースで。
その人は、もう天国に行ってしまったのです。
なつかしく思います。

今は、
そんな料理をする人も、いなくなりました。
おそうざい屋さんで、一切れ、などと買います。
















商店街には、
お花がきれいに手入れされています。
朝顔があって、
日本のとは、ちょっと違うような気もします。
それでも、つぼみは、相変わらず、
床屋さんのサインと似ていて、かわいらしいです。

じーっと、のぞき込んでしまいます。

せっかく海に来ているのですから、
海の幸も、いただきます。
まずは、伊勢海老。
そして、ふつうのエビも。
中華屋さんでは、
おいしいエビを使って、ピリ辛の、
おいしいのを作ってもらいます。

さらには、
お寿司もあるのです。
とても腕のいい、フレンチシェフが、
去年はじめた、寿司コーナー。
このお寿司は、日本人だって、
まぁいける、と思うでしょう。

では、ノルマンディーのお料理は?と
聞かれそうですが。
海の幸だけで言えば、
日本のお料理には、負けると思います。
サバのクリーム煮だとか、
バターたっぷりのムニエル。
また、
ザリガニ、貝、カニの塩ゆでは、
せっかく活きがいいのに、もったいなすぎです。
もう、これでもか、というふうにゆでてあるので、
かたいですし、味も、ちょっと減るように思います。















日本の海辺の旅館に泊まっていたら、
夕方になると、
酢の物を準備する香りがしてきたり、
天ぷらで、さっと揚げただけの、
おいしいお魚の香りがしたり、
お刺身のお皿が、ステキに用意されるだろうと、
目に浮かんできます。

きゅうりのいい香りもしますし、
葉っぱのついた、生姜も添えられて、
ステキなお膳。

それには、
ぜったい、負けると思います!

















と、
風だの、
日本の海の幸だの、
ない物ねだりをしていましたら。
なんとなく、風が回ってきたようです。

ほんの少しですが、
風が感じられます。
よし!
きょうは、何があっても海に出ることにします。
ヨット教室が終わる、4時ごろに来たいのですが、
と電話をしました。

はい、それでは、15分くらい前に来て、
待機していてください、と言ってくれました。
さて、
どうなりますか。
それは、その時になっての、お楽しみ。

また、
続きを書きたいと思います。


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2022年7月21日木曜日

夏風邪を、ひく


 先日、ある人に誘われて、
パリに展覧会を見に行きました。

パリには、もう、たくさんの人が出るようになっています。
私も、ツーリストなので、
文句は言えないのです。
それでも、人が多いパリというのは、
こういうものだったっけ、と、
ちょっとびっくりします。

しばらくの間、コロナのせいで(おかげで)、
パリに行っても、静かそのもの、という時期がありました。
パリジャンが、ふつうに(?)暮らしているだけでした。
その感じは、
なんとものどかで、心地よかったのです。

それでも、今では、
ツーリストが全員来ている、という感じではありません。
例えば、
日本人は、見当たりません。
中国語も聞こえません。
それでも、こんなに、にぎやかに感じられるのです。



 













まぁ、それはいいとして。

その日は、天気もおだやかでした。
気温は、40度くらいになるのではないか、とも
言われていましたので、
心配していましたが、
ラッキーにも、30度くらいですみました。

おかげで、
外をぶらぶら歩くこともできましたし、
展覧会、ショッピングも、達成。

それにしても、
ルーブル美術館の、あの入口の広場は、
(ガラスピラミッドの下)
こんなに騒がしい場所だったかしら、と不思議に思います。
今、ツーリストが戻ってきて、
あらためて思います。

響きがいい、というのか、
音を吸収するものがない、というのか。
別に、音楽が鳴っているわけでもないですし、
工事が行われているわけでもないのに、
一人一人が発するささやかな音、全部を、
合計して、
メガホンで、という感じです。

人がいればいるほど、騒音が大きくなります。
広い広場ですから、
大変な人数です。


でも、いったん、展示室に入ってしまえば、
静かです。
あの、気持ちのいい、
音響になっています。
























ルーブルは、大人気。

そして、
こんな風にツーリストが帰ってくると、
また、おなじみの風景が見られます。
それは、くたびれ果てた人たちです。

それは、
東京のデパートでも、
フランスのデパートでも、見られます。
私も、よく同じ気持ちになるので、
わかってしまいます。

くたびれ果てた人たちが、
階段のわきなどにあるベンチに座っているのです。
男性に多い。
たまに、頭をかかえている人もいます。
気の毒になります。

もしかすると、奥さんは、まだ
どこかで見学中なのかもしれません。
でも、ボクはこれ以上、ムリ、ということだと思います。


 





















私も、
絵を見たりするのは大好きですが、
1〜2時間もじっくり見ていると、
もう、飽和状態になります。
それ以上は、ムリです。

でも、そういう時は!
私は、
カフェテリアに行きます。
美術館のカフェテリアというのは、
どんなところでも、いい雰囲気があるように思います。

それも、また楽しみの一つです。
























ところで、ところで、話は
ロワール地方に、戻ります。

この数日は、フランスは、大変な暑さでした。
ロワール地方でも、
41度まで上がった日がありました。
その日は、
外へは出ませんでした。
まどを開けて耳をすませても、
あまり音がしませんでした。
小鳥も鳴かないですし、
人も通らない感じ。

それがすんで、
やっと、ふつうの夏の温度になりました。
きょうなどは、雨も降ったりしました。
日本にいたら、
いいおしめりですね」というあいさつが
聞こえそうです。
(今は、もう、そういう言い方はしないのかもしれません)

私は、
雨が降って、ものすごくうれしく思いました。
久しぶりの「おしめり」です。
うちの、街中の庭も、ちょっとはしめって、
いい香りがしてきます。
緑も、ちょっと濃い色に見えます。

毎日、
ホースで水やりをしていますが、
この香りは、出せません。
やっぱり、雨にしか、できないようなのです、
不思議!















そろそろ梅干しを干そうかと思っていたら、
こういう雨です。
あの、カラッとした、
41度の時に、干せば良かった、と思いました。
でも、あの時は、暑さで、
万事休すになっていたな、とも、
思い出しました。

フランスの人は、もともと、
晴れ、とか、
暑い、というのが好きです。
それは、
フランスの冬に、お日様が足りないからだろうと思います。

でも、
だんだん、このごろでは、見解を見直しているかもしれません。
私のように、
冬の方がいい、という人も、
少しずつ増えてくるかもしれません。















暑かったり、涼しかったり、で、ちょっぴり、
体調をくずしてしまいました。
夏風邪をひいたようです。

また、すぐよくなると思います。


















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2022年7月13日水曜日

ノルマンディー体験(カタマラン)


 ノルマンディー海岸にて。

スピードの出る二双ヨット、カタマランを借りました。
その日は、晴れていて、
風は、なかなかいい感じでした。

ですが、
海面の状態が、カオス。
2時間は、スイスイと水の上をすべって
楽しめる、と思っていたのですが。。。

早めに、引き返してきました。
その時の様子。






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2022年7月12日火曜日

ノルマンディーで、ヨット


フランスの学校は、夏休みになりました。
それでも、かわいそうに、
まだ、試験を受けたりしている学生も、あります。

私はといえば、
試験こそ受けませんが、
なんだか、ものすごく、てんてこまいの気分です。
これは、
コロナのせいで、のんびりしていたことと、
コロナが一段落したら、
そのしわ寄せがきた、ということかもしれません。

やることが、ものすごくたくさんあるのです。

ある日には、
腹筋が痛くなりました。
でも、とくに運動した、という覚えはないのです。

よく考えてみると、
その前の日には、
会議で3時間、すわりっぱなし。
そのあと、お茶会で、やはり、3時間くらい。
そして、そのあと、
夕食会で、また、すわって話しこんだりしました。
それで、だと思います。

すわっていて、
腹筋が痛くなるなんて!

一日に3つものイベントがあるなんて!
















でも、(会議はのぞいて)
その、楽しかったことと言ったら。
話がはずんで、はずんで。
いつもあまり話さない人とも、
話ができました。
大満足。

実は、会議だって、
となりには、赤ちゃんを抱いた、新米のお母さんがいて、
これも、ちょっと楽しかったのです。
いつもは、茶目っ気たっぷりのその同僚が、
お母さんになったら、
なんだか、とってもゆったりした、
大人っぽいやさしさの雰囲気が出てくるようになっています。

たまに、
席を立っては、乳母車に赤ちゃんを入れて、
お昼寝をさせたり。
赤ちゃんを見つめる、そのまなざしが、
とってもステキでした。

















私はといえば、一仕事終えて、
ちょっとホッとしていますが、
まだ、夏休み、という感じではありません。
いろいろなことが、残っています。

ですので、今のうちに、まずは一泊で、
海に行くことにしました。
うんと気晴らしをしようと思いました。

ノルマンディーまで、行きました。
ヨットを借りて、
水の上をスイスイ走ろう、という計画です。
スピードの出る、二双船ヨット、
カタマランです。

それから、もう一つ、
海の幸も、楽しもう、という計画。
伊勢海老の塩ゆでを買って、
砂浜で、ピクニックにしようと思いました。
そして、
午後のヨットの時間を待ちます。















結果は、
ちょっと、風がありすぎで、
海の表面が、ぽちゃぽちゃしすぎでした。
はじめは、まぁ良かったのですが、
だんだん風も強くなってきました。

沖へ出てみると、
ますます、水面はカオス状態。
ちょっぴり、むずかしい航海になってしまいます。
ヨットというのは、風がなければ進みませんし、
風がありすぎて、水面がでこぼこでは、
デリケートになります。

おまけに、セイラーの問題もあります。
夫は、なかなかの腕ですが、
私は、何の技術も持っていません。

言われたことを、
ただ実行するだけの、見習い水夫です。
指示を待ってからでは、
タイミングが遅すぎて、
こういうデリケートな波の場合は、どうもうまく行かないです。

















これだと、いつてんぷくしても、おかしくないくらいの揺れです。
まぁ、てんぷくしても大丈夫かもしれませんが、
あまりおもしろい体験でもなさそうですので、
このくらいにしよう、ということになりました。

せっかく準備して、
スーツを着て、
ヨットを出してもらって、
帆を張って、
ここまで来たのに、引きあげるなんて、
ちょっともったいない、という気がします。

でも、私は、海や山は、
あまり、あなどらない方がいいと思いますので、
やはり、そうと決まったらすぐに、
陸に戻ることにしました。


「また次の機会に、楽しめばいいし」と、
ちょっぴり、こじつけで、思いました。


















こうやって、写真を見ていますと、
実に平和そうな海です。
でも、
ものすごく航海しにくかったです。

はげしく上下する2枚の畳の上で、
右側にすわったり、
左側にすわったり、と、
しょっちゅう場所を変えるゲーム、
を想像してもらえたら、分かると思います。
そして、
海には落ちない方がいい。

まぁ、それが楽しいといえば、
楽しいのですが、
上下して、ヨットが波をたたけば、
海の水は、私の顔をなぶります。
あらま、塩からいわ〜という感想が出ます。

なんで、
こんなのがおもしろいのだろう、と思う方も、
あるかもしれません。
たしかに、そうです。
でも、
やっぱり、海は、(静かな時は)
広くて、
大きくて、
魅力的です。

海と一体になりたい、と思ってしまうのです。

















早めに陸に引き上げて、
あとは、海水浴をしました。
めずらしく、波がありました。

















帰る時間になりました。

出発まえの、車の中で、
サラミを切って、
パンにバターを塗って、サンドイッチを作りました。
買っておいた、
プチトマトと、たっぷりみのついた、さくらんぼ、
そして、
お茶も。

それを食しながら、
家まで車を走らせました。
いい息抜きになりました。
















ノルマンディーの空気が、少し、届きますように。

きょうも、訪ねて来てくださって、
ありがとうございました。


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