とても久しぶりに、パリまで足をのばしました。
コロナのせいで、
ずっと、見送りにしていたのです。
最後に行ったのは、去年の2月。
やはり、コロナのせいで、
外国人ツーリストがいなくなって、
がらんがらんでした。
その後、ロックダウンなど、
いろいろなことが起こったのは、
ご存知の通り。
今では、パリに移動することは
できるのですが、どうしても、行く気になれませんでした。
レストランも、
カフェのテラスも、開いているのですが、
どうも、マスクを外すところには、
行く気がしません。
レストランやカフェに行かれないとなると、
パリの楽しみも、少し、減ります。
ですが、
今回は、用事がありましたので、
行きました。
やはり、ちょっと、がらんがらんです。
今まで、どれだけ、
外国人ツーリストがたくさんいたか、ということに、
気がつきます。
その人たちが来ないことで、
困っている人は、たくさんあるのです。
けれども、
私は、自分も半ばツーリストのくせに、
人出が少なくて、いい!と思ってしまいます。
のんびり、
のんびり、歩けます。
ルーブル美術館にも、人が少ないこと。
集中して、作品に見入っている人ばかりです。
その、ゆったりしていること。
私は、好きな作品のところで、
ゆっくり、
じろじろ見ます。
ずいぶん時はたっているのに、
くだものの様子は、昔とあまり変わっていない、とか、
どれだけ時間をかけて、描いたのだろう、
その間に、
フルーツは、しぼんでしまわなかっただろうか、とか、
いろいろ、想像します。
描かれている家具の、
細かいところ、
カギ穴とか、錠のところ、
木が組み合わさったところ、などは、
今、うちにある家具と、同じ、と
これまた、感心してしまいます。
親しみを、持ってしまいます。
300年くらい昔の絵、なのですが。
お昼には、ルーブルのスナックで、
これまた、久しぶりに、
jambon emmental (ハムチーズ)というサンドイッチを
食します。
ほんとうは、一番、いいと思うのは、
jambon beurre (ハムバター)という、
ベーシックなサンドイッチなのです。
でも、それが、なかった。
人気がないのかもしれません。
その、ハムチーズも、似たようにおいしいです。
フランスパンに、
バターたっぷり、
そして、ハム、チーズが、入っているのは、
実に、おいしいのです。
なんだか、栄養がかたよるような気がするので、
ふだんは、あまり食べませんが、
たまに、チャンスがあると、
飛びつきます。
あいかわらず、バターがたっぷり、
パンは、ほどよく硬くて、
香ばしくて、
パーフェクトです!
紅茶と一緒に、いただくと、
力も、もりもり出てきます。
午後は、
どうしようかと考えましたが、
まだルーブルに残って、
やはり、彫刻のある、あの場所に行きたくなります。
その展示のしかたは、ステキです。
こうやって、
つつぬけの天井から、光をとって、
パシオにして、
彫刻を、置いたのは、いい考えだと思います。
光の具合が、とてもよくて、
それに、
いろいろな角度から、彫刻が見られます。
私は、
こういう彫刻ほど、わかりやすく、親切に表現されている
アートはないと思いながら、
のんびり、見て歩きます。
気に入れば、
もう、じろじろ見てしまいます。
上の写真は、キューピッドです。
チョウチョと、バラの花を、
くっつけています。
それを、じっくり見ていましたら、
そのあと、
あらま、ということに出会いましたので、
ちょっとおかしく思いました。
さて、
午後になっても、
あまり、人出はありません。
次の日は、学校がスタートする日でしたから、
きっと、お母さんたちは、
子供の靴を買ったり、
ランドセルの用意をするのに、忙しくて、
ミュゼには、来ないでしょう、と
考えていたのですが、それでも、
おじいちゃん、おばあちゃんに連れられて来ている、
小学低学年くらいの、ちびっ子は、けっこうありました。
それが、
お行儀が良くて、
興味深く、作品を楽しんでいる様子を見て、
また、その、話し方を聞いて、
とても活き活きしている子どもさんたちだなぁと、
思いました。
お手洗いでは、
ちょっと、うれしくなります。
理由は、
「このお手洗いの設備は、TOTO からの、メセナのおかげ」
と、すみっこに書いてあったからです。
メセナというのは、
アーチストには、とても大切な存在です。
芸術活動を助けてくれる人、お金を出してくれる人です。
それが、TOTO ということですから、
これは、
あの、お手洗いの瀬戸物の TOTO か、
ロックバンドの TOTO か、
そのどちらかな、と思いました。
でも、
ミュージシャンがメセナというのもおかしいですし、
ここは、お手洗いなのだから、
やはり、陶器の、あの TOTO だと思いました。
そのロゴは、
小さい時から、毎日なんべんも、なんべんも、見てきたのです。
学校でも、
家でも、
TOTO という文字を見て、育ちました。
ですので、
もう、私の体の一部になっているくらいです。
それを、
パリのルーブル美術館で見つけたことは、
なんとも、
うれしいことでした。
さて、
もう、お腹いっぱい、というくらい、
美しいもの、
感動するものばかり、見せてもらいました。
外に出ました。
すると、
あまり、よく目につかないところに、
こんなポスターがありました。
「細かいところで、
ゆっくり時間をとってはいかが」と書いてあります。
そして、写真は、
さっき、じろじろ見ていた、
キューピッドのチョウチョと、バラの花です!
そして、
「ルーブルに行きたい気分?
だったら、今が、チャンス」
みたいなことが書いてあります。
ははーん、
それは、人出が出ていないから、
そういう宣伝をしているのだなとわかります。
ロックダウンの間、
中の整備をしたり、
改装したりしたのです。
そして今、あまり人出が出ていません。
もっと来て、という気持ちなのかもしれません。
さて、
家にあった、メトロのチケットは、
全部、ダメになっていました。
長いこと、使わなかったせいか、
磁気が、とれてしまって、使い物になりませんでした。
それは、いつか、とりかえてもらうことにして、
きょうは、もっぱら、歩くことにしました。
パリは、大きな都市、とは言っても、
東京と比べたら、小さいのです。
歩こうと思えば、どこでも、足で行けます。
それにしても、
お昼のサンドイッチだけでは、お腹も足りなくなって来たので、
アイスクリームをさがします。
そして公園で、一休み。
マスクをはずしての、
アイスクリームの、おいしいこと!
そして、
用事もすませて、
街をぶらぶら歩いて、
ショッピング、
そして、
40年前、
初めてパリに足を下ろした時に、
泊めてもらったアパルトマンの前に立って、
これまた、じろじろ見ました。
私も、パリの街も、
ちょっと変わったと思いました。
でも、
変わらない部分も、ずいぶんある、と
思いました。
いいパリ散歩でした。
きょうも、来てくださって、
どうもありがとうございました。
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2 件のコメント:
Chiyoさん、こんばんわ。
ルーブル美術館!いいですねぇ。
大昔、一度行きました。
大きくて優美な建物が、平たい土地にいきなり出てきてびっくり!
限られた時間では到底見終えるはずもなく、でも、とても満ち足りた気分にも
なりました。
階段の踊り場にあるサモトラケのニケ、想像していた以上に小さまモナリザ。
自分がどこにいるのかさえ分からなくなる巨大空間!
コロナの中、いったいいつになれば、再訪できるのかしら?と、思ってしまいます。
さて、TOTOと言えば、、、
北九州に本社があったと思うのですが、本社ビルを見たことがあるのですよ。
近くのワイン倉庫?を訪れた時に。
わりとこじんまりした地味目な建物で、少し拍子抜けしたのを覚えています。
派手派手しいもので主張するより、好感が持てるなぁ、、とも思いましたよ。
彫刻と言えば、、
日本の美術館では彫刻の作品を見る機会が少ない気がします。
わたしの乏しい美術館訪問の感想ですから、一概には言えませんが。
ルーブルやオルセーで、まぁそれはそれはたくさんの彫刻の作品を見て、
感動しました。
質感や、表情、何とも言えない贅沢な気持ちになった事を思い出させて
頂いて嬉しく思いました。
今は、日本では美術館に行くのも予約制が多いですし(東京などの都会)逆に混雑からほど遠いので、いい機会とは思うけど、やはり気が引けて行けずじまい。
Chiyoさんのブログで楽しませていただきました、有難うございます。
帰りのカフェでの美味しいもの、お楽しみの一つですよね。
今日もありがとうございました。
たま
たまさん、こんにちは!
たまさんもいらしたことのある、
そして感動なさった、ルーブルなのですね。
それから、
TOTO の本社が、北九州にあって、
たまさんが見学にいらしたとは、なんだか、
いろいろなつながりを、感じてしまいます。
そうですか、本社は、
こじんまりとして、地味目ですか〜。
そういえば、あのロゴも、地味な感じです。
たしかに、好感が持てます。
そのせいか、私の中には、すっかり定着してしまいました。
彫刻ですが、
たまさんも、
ルーブルやオルセーで感動なさいましたか。
私も、
神話の中の、存在もしなかった人(神?)たちの、
いろいろな表情に、感動します。
今回は、こんな風に、
ゆったり、見学できましたが、
ほんとに、この状態がいつまで続くのでしょう。
日本でも、
予約制になったり、と、
なかなか、遠のいてしまっているようですね。
いいチャンスなのですけれど!
きょうも、
ありがとうございました。
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