2021年6月4日金曜日

外に閉じ込められる

このごろでは、
家の中で、静かに外の音を聞いていますと、
通る車の音が、違います。

ふつうの音は、みなさんご存知でしょう。
ですが、最近は、
「ふあぁー」という、やさしく軽い和音の音が、します。
ちょっぴり、
メランコリックなこともありますし、
まるで宇宙に行ったような気持ちがする、
ニューエージ音楽的の音色のこともあります。

これは、
電気自動車の音です!

これは、いい音とまではいかなくても、
いやな音ではありません。

時代が変わってきている、と思います。

疫病の「きゅうくつ生活」も、
ちょっぴりゆるんできています。





 






先日は、ハウスダンスの集まりに行ってきました。
先生が、屋外でトレーニングをする、と
声をかけてくれました。
15人も、久しぶりに集まって、練習できました。
やっぱり、仲間と一緒に踊るのは、楽しい。

かなりさび付いているかもしれない、と
思いながら行きましたが、
けっこう体は動きました。

来週は、スポーツジムにも行けるようになりそうです。
これで、
私の生活も、かなりふつうに戻ったことになります!

あとは、
飛行機に乗って、日本に行けるようになれたら。
















自由に動けない、単調な生活をしていて、
ちょっと頭がボケた、と思ったことがあります。

この間、
カギを持たずに、外へ出てしまったのです。
そして、
外へ閉じ込められてしまった」のです。

フランスでは、そういう言い方があるのですが、
実に、
外へ閉じ込められてしまった気持ち、
家がなくなった気持ち、
浮浪者さんの気持ちがわかる気持ち、
でした。

出かける前に、
ふつうなら、2点くらいチェックしています。

「お金を持ったかな」
「カギは?」
というような。

今から思うと、
その日は、
雨が降りそうだったので、
傘を持ちました。
マスクもして、ショルダーを下げて、
もしかすると買うかもしれないから、
お金も持って、用意周到という気持ちで、
外へ出ました。
















実は、
ロックダウンでお店が閉まっていた時期に、
ある靴屋さんで、いいサンダルを見たのです。
晴れて、お店が開いたら、
試しに行こう、と決めていました。

もしかすると、
気に入って、買うかもしれないから、
お金を持って行こう、と考えたのが、
運の尽き。
そこまで気をまわしたので、
はい、準備万端、という気持ちになってしまったのだと
思います。

その分、
カギ、という項目が抜けてしまったようです。
もしくは、傘のせい。
雨に濡れるのはいやだから、
近いところだけれど、ちゃんと傘を持って行こう。
そこまで、考えたのだから、
大丈夫、という考えだった思います。

この単調な毎日の中では、
サンダルを試しに行く、ということは、
ものすごいイベントになってしまっています。
それをマネージする能力が、
すっかりなくなっているみたいです。

おかげで、
3時から7時まで、街中をふらふらと
歩き続けることとなってしまいました。


















そういうことは、
今までにも、ありましたし、
これからも起こると思って、実は、
お隣の人や、ちょっと先の知人のところに、
合鍵は、預けてあるのです。

それが、
お隣さんは、お留守。
知人も、お留守。
ダブルアウトです。

それを知った時は、ちょっとガーンとなりましたが、
まぁ、仕事の予定もないですし、
なんとかなるとも思いました。
ふらっと出た散歩ですと、
お金も持っていないですが、
今回は、お金もあるし、傘もある。
テラスも解禁になっていますから、
外で4時間、楽しもう、などと思いました。

ところが、
最近は、そういうことをしたことがないのです。
東京にいた時は、4時間、デパートなどを
ぶらぶらすることは、よくありました。
途中で、どこかへ座って、甘いものでも、いただく。
でも、こんな小さな町に住んでいますと、
そういうことを、あまりしないです。

一生懸命、ぶらぶらしなくてはなりませんでした。
お店に行っても、
買うものが、あまりないです。


ただ、ひたすら、
知らなかった、新しいお酒の瓶をジロジロ眺めたり、
成分表を、一生懸命読んでみたり、
ステキな文房具をながめたり、
途中で、アイスクリームを食べたり、
風が吹いてきたので、
テラスはあきらめたり。

あまり、楽しいとも言えません。
早く、家へ帰りたい、と思います。
ゆっくり、本を読むつもりだったのに。

時計も携帯も持っていません。
バスのデジタル掲示板で、時間を見て、
あとどれだけ、と数えます。
昔、学校の、退屈な授業のことを思い出します。

それに、
一昔前だったら、平日でも
いつでも家にいるような、お年寄りがいました。
その人たちは、皆、いなくなってしまった、と、
その人たちのことも思ったりします。

















さて、ようやく、そのころになります。
あともう少しで、夫が帰りますから、めでたく、
家へ入れるようになります。

まだ、だいぶありますが、とりあえず
家の方に向かいますと、お隣さんが、いました。
ああ、良かった!
「また忘れたの」と、からかいの目で笑っています。
うん、また、忘れた、
そして、今、またすぐ返します。次の時のために。

ようやく家へ入ります。
もう、足は、くたくたです。
寝そべって、あ〜くたびれた、
家がない、ということは、こういうことか、と
たった、4時間で、すごい経験をしたような気持ちになりました。

くたびれるだけではないです。
なんだか、みじめな気持ちがします。
そして、ニュースで見る、
いろいろな人たちのことを思います。

自分の家がある、ということは、すばらしいです。

家で、スポーツをしようと計画していましたが、
それは無しにして、
急いで、
買ってきた、鶏の丸焼きを、夕ご飯の献立にしました。

しばらくして、夫が帰ってきて、
そりゃ、大変だったね、と目を丸くしました。

あと、しばらくは、
「カギ」ということに、
ものすごく気をつけると思います。

それでは、きょうは、このへんで。
読んでくださって、ありがとうございました。





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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Chiyoさん、こんばんは。

バラやシャクヤク?のお花たち、きれいですね。
和みます。

さてさて、、
まぁそれにしても四時間も外で時間をつぶさないといけなかったとは、
お気の毒でした。

念には念を、の合鍵作戦も、そんなときに限って皆さんご不在だったとは!
お金を持っていらしたのは不幸中の幸いとはいえ、これと言って行く当てもなく、
また寄るところもなかったのは、本当にくたびれた事でしょう。

外に閉じ込められた。と言う表現の仕方は、面白いですね。
どんな大邸宅でも、中より外の方がはるかに広いから、閉じ込められるって
いう普通狭い空間に当てはまる言い方をするのは、面白いです。

私は大昔、車のカギを中に入れたままロックをしてしまい途方にくれました。
仕事の後、また夜遅く、、。
仕方ないので業者の方に来ていただき開けてもらいましたが、かなりの金額でした!

やはり、しばらくはものすごく気を使いましたよ、同じ過ちをしないように。
忘れたころ、もう一度しでかしました。
自分の愚かさに、ちょっと愕然としました、、。

今は、幸い、車が賢くなってアラームで知らせてくれるので大丈夫。
ライトの消し忘れ等も。
まぁ業者の方にはちょっと残念でしょうし、人間にも緊張感が失われて
一概に良い事とは、言えないのかもですけどね。

お互い、鍵関係には引き続き、注意を払っていきましょうね。

ありがとうございました。
たま

Chiyo さんのコメント...

たまさん、こんにちは。

あ〜、たまさんも、ですか!
車のカギを中に入れたままロック。
そうですねぇ、思い出しました。
私も、大昔、そういうことがありましたよ。

仕事の後、
また、夜遅く、と、そういう時に、やらかしてしまって、
まったく、いやになりますね。
だから、気をつけようと、しばらくは緊張しても、
また、忘れたころに。
そういうこと、あります。

ですが、
そういえば、このごろでは、そういうことがなくなったのは、
車が賢くなっている、からなんですね。
私が、賢くなったのではないのですね、あ〜残念。
(冗談です)

思えば、
昔のその昔は、
うちのまわりでは、
カギなど持ち歩かなかったと思います。
どのうちも、ガラガラ、と玄関の引き戸をあけてから、
「こんちは〜」「いる?」と声をかけていたように思います。

それを思うと、今では、
ずいぶん、生活が変わったなぁと、思います。

はい、
今では、出かける前に、
カギは、2度、点検しています!
気をつけましょう。

きょうも、ありがとうございました。