しばらく、ごぶさたしておりました。
なんていうことはないのに、
毎日が、あれよあれよというまに、
すぎていってしまいます。
ところで、
毎日、毎日、寒いです。
寒い風がふいて、
顔が冷たいです。
あら、これは、シベリアからのかしら、と
エキゾチックな気持ちもします。
ところで、先日、
ピアノの生徒さんに、すごい影響をうけました。
私のクラスで、ずっとピアノを習っていた男の子です。
数年お休みしていましたが、
また、クラスに戻られました。
もう、大学生です。
音楽学を勉強中。
今年のはじめに、
ふたたび私のクラスに、来てくださったとき。
うわぁ、大きくなった。
音楽が、もっともっと深くなった。
熟したなぁ。
と、びっくり、うれしく思いました。
ところが、
その彼と、話をしていると、
どうしても、話があわなくて、
まじわらなくて、
ある時点で、2本の、平行線になってしまうことがあるのです。
それは、なんの話かといいますと。
将来、どういう仕事につくか、という話です。
今、彼は、音楽学の大学生ですから、
そのコースでいくと、
たいてい、学校の音楽の先生になる、とか
大学で教える、となります。
けれども、
最近では、高校の音楽の授業の数がへったり、
大学の職も、へったりしていると、聞いています。
仕事が見つからなくて困らないように、
そのへんを、ぜひ、
ちゃんと調べた方がいい、と、
私は、伝えます。
まぁ、これも、私の仕事のうちです。
けれど、
彼は、まぁ、のんきなものです。
ニコニコと、
はい、こんど、調べます、と言ってますが、
あまり、急いでもいませんし、
別に、心配もしてない感じです。
どんなに話しても、
「のれんに腕押し」状態です。
しばらく、話をかわしていて、
私は、
あっ、
と、思いました。
そりゃそうだな、と思いました。
ここで、
ここから、
私たちの話が、平行線になったのだ、と
思いました。
それは、
彼が言うには、
「ボクは、音楽が好きだから。
もしかすると職が見つからない、といっても、
ボクは、他に好きなことは見つからない」
だから、
この道で、チャンスを見つけるしかない、
賭けてみる、というのです。
好きじゃない仕事をする、というのは、
問題外だ、というのです。
それも、
「問題外」という言葉を、
彼は使わなかったです。
「好きじゃない仕事をするなんて」と、
言って、
両手をひろげて、
肩をすくませた。
ただ、それだけです。
ね、わかるでしょ、
そんなこと、できるわけないでしょ、
と、そういう感じでした。
あぁ、なるほど〜、と
私は、深く、深く、感心しました。
それから、
数日間、
今でも、まだ、私は感心しています。
思い出すたびに、あぁ、なるほど、と
感心してしまいます。
そういう発想が、私には、なかったです。
あったかもしれないけれども、
私は、ラッキーにも、
さがしもせずに、好きな仕事につけたけれど、
はて、
うちの娘たちには、
どう教えてきたのだろう、と、
気になってしまいます。
いえ、そういう発想はあったのです。
けれども、ちゃんとそれを伝えたかしら。
学校で、ちゃんとしなくちゃ、と
それに目をとられてなかったかしら。
それに、
仕事が見つからないで、苦労したら、かわいそう、
なんて、思っていたでしょう。
たしかに、
そうです。
好きなことを追求していれば、
たとえ、最初、うまくいかなくても、
好きなことなんですから、
幸せなはずです。
毎日、何年間も、する仕事です。
毎日が幸せだったら、それが一番なはずです。
そんなことを、
そんなあたりまえのようなことを、
忘れかけていました。
生徒さんに、あらためて、おしえてもらいました。
きょうも、読んでくださって、どうもありがとうございました。

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