2020年4月9日木曜日
夕方の街は、不気味
毎日、
来る日も、来る日も、
家で、暮らしています。
たいていは、
朝、ロワール川に散歩に行きます。
けれど、
きのうは、夕ご飯のあとに、
外に出ました。
毎日同じことをしていますから、
ちょっと、おもむきを変えたく思ったのです。
別の方向に、歩いていきました。
お店のある、古い街なみのあるところ。
毎回、
許可証を書いて、それをポケットに入れて、
外に出ます。
でも、
調べにあったことは、
この一度もありません。
毎回、同じ文句を書くのは、
もうそろそろ、あきあきしてきました。
さし絵を入れたら、
文書が、正確でない、ということで、
罰金になるのか、それとも、
警察の人の心が、なごむか、
ためしに、猫の絵をかいときました。
でも、結果は、
警察の人には、出会いませんでした。
それにしても、
この街の人々は、まじめなのでしょうか、
まったく、人が、見えません。
屋根裏部屋のような、上の方の窓からは、
あけはなれて、
音楽がきこえてきたりします。
電話する声も、きこえます。
ですが、
外で、ふらふらする人は、見えません。
私は、夫と、
「体のために」散歩していることになっています。
実際は、
久しぶりに、
すてきな洋服のウインドーを、ながめたりします。
ですが、
もう、春で、
陽気がいいのに、
ウインドーの中は、まだ、寒そうな服のままです。
いつもだったら、
季節を先取りして、
ステキなコーディネートを!と、
腕をふるうお店なのに。
ロックダウン以来、ずっと閉まっているお店。
時間が止まってしまった、
映画のようです。
ポンペイの街と、似てるかもしれません。
たまに、
救急車が、サイレンもならさずに、
ライトをチカチカつけて、
活動していたりします。
その不気味なことといったら、
映画の中にいるようです。
毎晩、
ニュースをつけますと、
数字が出ます。
その数字は、
はじめのころは、
おどろき、
心が、ひっくりかえるようでした。
ところが、
毎日、毎日、数字を見ていますと、
それが、どんどん増えていても、
ただの数字にしか見えなくなってきます。
前ほど、びっくりも、しません。
ああ、今晩も、
こんな数字がでるんだろうな、と
慣れてしまっています。
慣れてしまう、というのは、
私は、おそろしく、思います。
戦争のときも、
こうだったのか、と
父の話を、思い出したりします。
「あぁ、
あそこのうちでも、お父さんがなくなった」
などと、
よくきいていた、と。
さて、
植物や、動物たちは、
いつもどおり、元気に、暮らしています。
今、うちの窓をあけると、
藤の花の香りがします。
おとなりさんの、です。
とても、はなやかな、高級そうな香りです。
ロワール川も、
元気そうです。
写真をとるたび、ステキだなと、思います。
毎日、橋をわたったり、
家では、のんびり料理をしていた、
そんな時があったなぁ、
バカンスみたいな、
へんてこな時期だったなあ、と
なつかしく思う日が、くると思います。
将来、
忙しい仕事ができて、
てんてこまいになった時、
今みたいな、ゆったりした時間が、
うらやましくてしょうがなくなる、
そんな日がくるだろうな、と
想像したりしました。
きょうも、読んでくださって、どうもありがとうございました。
にほんブログ村
登録:
コメントの投稿 (Atom)
2 件のコメント:
chiyoさん、こんにちは。外出するのに許可証が必要な毎日に、もう疲れましたね。許可証に猫の絵。考えても見ませんでしたよ。此れ、警察の人が見たら、ちょっとくらい表情を緩ませてくれたら嬉しいですね。警察とはいえ、彼らも人間ですからね。少しくらい楽しいことがないと。早くいつもの生活に戻りたいですね。イタリアの外出禁止は噂によれば5月4日まで続くらしいですよ。
yspringmind さん、こんにちは。
お隣のイタリアでも、5月4日まで外出禁止とは!
なんという長期戦。
この生活が、いつまで続くのでしょうね。
じっと耐える、単調な毎日。
そんな中、
思わず出てしまったイタズラ描きを、見ていただいて、
とても、うれしかったです。
そうなんです、まぁ、罰金になることはない、と
思うんですが。
早く、おさまりますように。
コメントを投稿